38度線、パレスチナ、『近代の超克』、四つの交換図

先の長池講義で言及された、政治的に分断された朝鮮半島の問題は、
その政治的図式、地政図を以下の4つの交換図にそのままトレースできるだろう。
要するに、北朝鮮は国家が支配し、韓国は資本が支配的だということだ。

 国家  | 国民
_____|____ ←38度線?
     |
 資本  | X

ただし、両国とも右半分(北朝鮮には国民が、韓国にはアソシエーションの原型)が
足りない。

日本は韓国とアソシエーション的(草の根的に)に交流し、北朝鮮とスポーツ文化等を通じて
国民と直接交流する必要があるだろう(柄谷の指摘した詩の重要性はそこに起因する)。

柄谷の推奨した白楽晴(ぺクナクチョン)の論考は、先日も述べたように、彼自身がキリスト教徒で知識人でもあるので、
そうした国民(というより大衆)文化的な側面へのフォローが弱い。

また、アジアのことはアジアで、アラブのことはアラブで自己解決、自主運営する必要がある。
その点で国連にはサッカーW杯の予選のような地域ごとの代表制が求められると思う。
(現在W杯予選はアジアとアラブは同じグループだが、地政学的には分けた方がよいだろう。)

さらに、
イスラエル=国家
アメリカ=資本
アラブ=国民、ととらえると、
以下のように考えることも出来るだろう。

     パレス
     チナ問題
     ↓
 国家  | 国民
_____|____ 
     |
 資本  | X

また、『近代の超克』の話題が出た際、昔ゼミで扱った座標図を思いだした。


      近代以前 
       | 西谷啓治 
 (西郷信綱)| 亀井勝一郎
科______|______宗
学      |      教 
       | 小林秀雄
 下村寅太郎 |
       近代

これらは小林秀雄をアソシエーションの位置においた場合、柄谷の交換図と重なり合う。

ただし、西郷信綱の名は座談会に参加していないから、後づけである。
図を見ると、交換図では国家に相当する位置は科学的復古主義である。
そして古事記を科学的に研究した西郷のような科学的な復古主義が日本に不足していると言える。
(丸山真男の江戸研究もここに位置づけられる。)

意外なことに、国家に関する科学的な研究がないために日本国民は官僚制を許しているのだ。

柄谷が歴史を捉え直しているのはこの空白を埋める作業かも知れない。
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by yojisekimoto | 2010-03-27 01:14 | 柄谷行人


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