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communism in living

「生きているコミュニズム」という言葉があって、それはモルガン『古代社会』で使われエンゲルスが引用し、それをサーリンズが引用し、それを柄谷(『世界史の構造』53頁)が引用したものだ。
もともとは“communism in living”(googleブック検索)だが、「生活上の共産主義」とエンゲルスの全集及び岩波『古代社会』では訳されている。

ただモルガンはハワイのプナルアという制度に関してもこの言葉を使っている。それは妻を亡くした夫が妻の姉妹と再婚する制度だ(こうした"贈与"の制度が氏族社会をつくる)。

これは日本でも見られた慣習だが、一歩間違えば人権を侵しかねない。

柄谷によれば贈与による互酬も、純粋贈与(共同寄託=共有を含む)とポトラッチ戦争といって相手を支配するための贈与とがあり、これまた難しい。
by yojisekimoto | 2010-07-30 20:08 | 歴史


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