ウルクの大杯(The Uruk Vase)

イラク戦争のどさくさで、ウルクの大杯(The Uruk Vase)という五千年前の国宝など多数の博物学的資料が持ちさられた事件があった。

破損しつつも無事?博物館に戻ったそうだが、これはシュメール人の文明、信仰を考える上でいいサンプルなのだ。

『シュメル―人類最古の文明 』(中公新書、小林 登志子)に詳しいことは譲るとして、WEBで見つけたなるべく大きな写真を紹介したい。
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以下のサイトでもっと詳しく見ることができる。
http://oi.uchicago.edu/OI/IRAQ/dbfiles/objects/14_4.htm

穀物を捧げられる女性の頭の部分が欠けているので、女神なのか侍女なのか判別しないらしい。
(どちらにせよここには柄谷行人の言う「贈与」、「交換」がある。ちなみに『群像』2010年11月号で柄谷はシュメール国家にも「諸子百家」のような思想家がいたのでは、と推測している。)


どちらにせよ豊穣な農産物と信仰がこの文明を作っていたことが分かる。

よく言われる日本の判子文化もメソポタミア起源だと分かると、あまり悪い気はしない。

イラク復興にはこれまたこの地域が起源のビールを産業化すべきだと思うが、イスラム教が飲酒を推進しないのと、コカコーラ工場がビール工場に取って代わられたというニュースをどこかで聞いたので、前途多難だろう。
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by yojisekimoto | 2010-10-10 19:37 | 歴史


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