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「あらゆることを学び必要なときに引き出せ」

今回の震災、原発事故はあらゆる歴史上の記憶とそこから学んだ教訓の想起を必要とするだろう。

例えば、水俣病の教訓が、
阪神淡路大地震の記憶が、
サティアンの様な六ヶ所村再処理工場を見るとき、オウムの記憶が、
貞観大地震の記憶が、
三陸大津波の記憶が、
広島長崎が、
方丈記に描かれた大地震が、
大本営発表のウソが、
明治維新が、
平安京、鎌倉、江戸への遷都が、
発送電の分離に於いて高速道路民営化のノウハウが、
むろんチェルノブイリの記憶が、

といったように。

ここで思い出すのがドゥルーズ&ガタリ『千のプラトー』「いくつかの記号の体制について」(邦訳単行本157頁)に出てくる奇妙な図だ。
これはシニフィアン/シニフィエといった二項対立を批判するものだが、ドゥルーズはそれらを否定するというより利用するのだ。すでに起こった歴史をなかったことには出来ないのだ。
「あらゆることを学び必要なときに引き出せ」_a0024841_0403959.jpg


この状況を乗り切るための合い言葉として、ドゥルーズも敬愛したボブ・ディランの以下の言葉がふさわしい。

「あらゆることを学び必要なときに引き出せ」(『バイオグラフ』ライナーノーツより)
by yojisekimoto | 2011-05-27 00:43


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