『風立ちぬ』メモ

『風立ちぬ』の前半は傑作
ただ後半、特にラストはうまく行っていない
冒頭の少年時代の夢は視差と矛盾をうまく表現していたのに…

最後は二郎に「日本の少年よ」と観客に向けて語らせれば良かった

また「飛行機は戦争のためでも商売のためのものでもない」というセリフがあったが、商売を否定するのは間違いだ
夢の交換も商売と言えるし、坂本龍馬やプルードンの夢はそこにある

アーセナルも大砲生産をサッカークラブに変えたし、ソ連製の楽器ビックマフも戦車工場を楽器工場に変えるなかで生まれたという…

主人公とユンカースという戦争に反対したドイツ人技師とを並べるのは無理があった
どうせなら「広場の孤独」を書いた堀田善衞の人生も組み込めばよかった…

追記
黒澤は戦争を関東大震災のイメージで、宮崎は関東大震災を戦争のイメージで描いている
戦争と天災の混同は加害責任への無自覚と関わるので追記したい
ただ両天才ともに美しい夢への代償と責任を誰よりも知っていたと思う
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by yojisekimoto | 2013-07-25 01:01 | 映画


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