『貧困の哲学』プルードン(平凡社)上下:メモ

『貧困の哲学』 上下 (平凡社ライブラリー):ピエール=ジョゼフ・プルードン著, 斉藤悦則訳

 エピグラフ「私は破壊する、そして建設する」申命記32:39

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『経済的諸矛盾の体系または貧困の哲学』の図解(佐藤茂行『プルードン研究』木鐸社149頁より)  

*前段階としては、序:神(悪←→正義)、経済、構成された価値(貨幣←→平等)

                             1分業*
                           __|___
                            |     |
                             N←   →P
                           ↑    /
                           ↑   /
                      2機械  ↑  /
                     __|__ ↑ /
                     |     |/ 
                     N←   →P 
                    ↑    /
                    ↑   /
                3競争 ↑  /
               __|__↑ /
                |     |/
               N←    →P 
              ↑    /
              ↑   /
          4独占 ↑  /
        ___|__↑ /
        |      |/
        N←    →P
        ↑    /
        ↑   /
 5治安・租税 ↑  /
 ___|___↑ /
|       |/
N←     →P   

以下次のように続く。

 6貿易の均衡
 7信用
 8所有
 9共有
10人口

佐藤氏は分業から治安・租税までを(プルードンの記述通り1から5期として)図にしているだけだが、以下追加改変した(プルードン自身は6期以降も否定面を段階的に検証している)。

プルードン『貧困の哲学』はスピノザ体系(『国家論』)に近いがスピノザの知性(『エチカ』)が7の労働(五)にあたる。
7の労働(五)、8では教育が能動的な契機になる。

 章番号(段階)

序:神                            14結論:相互性
 P⇔N                               N⇔P
  ↓ 1経済                       13人口(十)↑
  P⇔N                            N⇔P
    ↓ 2価値                   12共有(九)↑
    P⇔N                        N⇔P
      ↓ 3分業(一)             11所有(八)↑
      P⇔N                    N⇔P
        ↓ 4機械(二)         10信用(七)↑
         P⇔N                N⇔P
          ↓ 5競争(三)   9貿易の均衡(六)↑____文庫上下巻区切り
           P⇔N            N⇔P
            ↓ 6独占(四) 8矛盾の法則↑(神と人間)
            P⇔N        N⇔P
              ↓ 7治安・租税(五)↑
              P ⇔ N ⇔ P(労働)

あるいは(下の図の方が左右の段階数の合計が一定でわかりやすい)、

『貧困の哲学』構成:
序:神、エピグラフ「私は破壊する、そして建設する」(申命記32:39より)  
  1経済↓                       14結論:相互性 
    2価値↓                   13人口(十)↑
     3分業(一)↓              12共有(九)↑
       4機械(二)↓          11所有(八)↑
         5競争(三)↓      10信用(七)↑
           6独占(四)↓  9貿易均衡(六)↑__文庫上下巻区切り
             7租税・治安(五)(労働)↓↑ 
            (8矛盾法則(神と人間)(教育))

「いまここにある社会のありかたをひっくりかえすには、一種の不可抗力が必要である。それは
民衆の勇気でもなければ参政権でもない。それは民衆の労働でなければならない。」
(7(五)邦訳上477頁)

「社会の運命、人間の謎の解決はつぎのことばのうちにある。すなわち教育、すなわち進歩である。」
(8邦訳上516頁)

前者はヒトラー流の「自由への道」とは正反対である。後者はトルストイと一致した見解である。

「労働の組織化のために権力と資本にたよるものはみんな嘘つきである。
 なぜなら、労働の組織化は資本と権力の失墜でなければならないからである。」
(12(九)ラスト邦訳下466頁)

『貧困の哲学』目次(一部改変)
 章番号(段階):
  プロローグ:神
 1経済科学について
 2価値について
 3経済発展の
  第一段階〜分業(一)
 4第二段階〜機械(二)
 5第三段階〜競争(三)
 6第四段階〜独占(四)
 7第五段階〜警察
   あるいは税金(五)
 8矛盾の法則のもとでの
  人間の責任と神の責任____上巻
 9第六段階〜貿易の      下巻
     バランス(六)
10第七段階〜信用(七)
11第八段階〜所有(八)
12第九段階〜共有(九)
13第十段階〜人口(十)
14要約と結論

Pierre-Joseph Proudhon (1846), Système des contradictions économiques ou philosophie de la misère.
 Table des matières
PROLOGUE
I DE LA VALEUR
II LA DIVISION DU TRAVAIL
III LES MACHINES
IV LA CONCURRENCE
V LE MONOPOLE
VI LA POLICE OU L’IMPÔT
VII DE LA RESPONSABILITÉ DE L'HOMME ET DE DIEU, SOUS LA LOI DE CONTRADICTION, OU SOLUTION DU PROBLÈME DE LA PROVIDENCE
VIII LA PROPRIÉTÉ
IX LA COMMUNAUTÉ
X CONCLUSION
(邦訳と少し違う)
http://philovelo.free.fr/Textes-de-philo/Les_oeuvres_completes/Proudhon_-_Systeme_des_contradictions_economiques_ou_philosophie_de_la_misere.pdf

参考:
スピノザ『国家論』図解
http://nam-students.blogspot.jp/2011/11/blog-post.html#_00 

 スピノザ『国家論』:図解

         目的:平和安全1:6、5:2
   悪\                /善4:1
   恐怖\     民主国家11   /希望3:3
      \____________/
   越権行為\   貴族国家8〜10(8:27くじ引き、8:30元老院400人?)
   4:3、4\________/
         \ 君主国家6〜7(6:15顧問官)
      4:1最高権力  権利(法)2:19、3:5、理性3:6、7
___________\__/_______________
   自然状態、自然権 \/ 
   3:2      本性,本能1:7、6:1

NAMs出版プロジェクト: スピノザ『神学政治論』『国家論』:メモ及び目次
http://nam-students.blogspot.jp/2011/11/blog-post.html

参考:
http://nam-students.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html


貧困の哲学 上下 (平凡社ライブラリー): ピエール=ジョゼフ・プルードン, 斉藤悦則: 本
http://www.amazon.co.jp/dp/4582768202/
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『貧困の哲学』:目次
 プロローグ
第一章 経済科学について
   第一節 社会経済における事実と権利の対立
   第二節 理論と批判の不十分さ
第二章 価値について
   第一節 使用価値と交換価値の対立
   第二節 価値の構成、富の定義
   第三節 価値の比例性の法則の応用
第三章 経済発展の第一段階――分業
   第一節 分業の原理の相反する二つの帰結
   第二節 一時しのぎの対策の無力さ
       ブランキ、シュヴァリエ、デュノワイエ、ロッシ、パッシ各氏の策
第四章 第二段階――機械
   第一節 機械の役割……自由とのかかわりにおいて
   第二節 機微の矛盾……資本と賃労働の起源
   第三節 機械による災厄への予防
第五章 第三段階――競争
   第一節 競争の必要性
   第二節 競争の逆効果。自由の破壊
   第三節 競争への対策
第六章 第四段階――独占
   第一節 独占の必要性
   第二節 独占がもたらす労働厄災と思想の堕落
第L七章 第五段階――警察あるいは税金
   第一節 税の総合的な概念と〜〜その始点と発展
   第二節 税のアンチノミー
   第三節 税につきものの悲惨な帰結
       (食料品、奢侈法、農地および産業の警察、発明特許、登録商標など)
第八章 矛盾の法則のもとでの人間の責任と神の責任――神の摂理の問題の解決
   第一節 人間の罪〜〜人間の堕落という神話の解説
   第二節 神の摂理という神話の解説〜〜神の退却
    原注

第九章 第六段階――貿易のバランス
   第一節 自由貿易の必要性
   第二節 保護貿易の必要性
   第三節 貿易のバランスの理論
第一〇章 第七段階――信用
   第一節 信用の思想の起源と系統~~信用の思想をめぐる相矛盾する偏見
   第二節 信用制度の発展
   第三節 信用の嘘と矛盾、その破壊的な作用、窮乏化の推進力
第一一章 第八段階――所有
   第一節 所有の思想は経済の系列の外部では説明不可能
       ~~常識の構造、あるいは確かさの問題
   第二節 所有の諸原因と所有の成立
   第三節 所有はいかにして堕落するか
   第四節 所有による神の仮説の証明
第一二章 第九段階――共有
   第一節 共有は政治経済学から出てくる
   第二節 固有のものと共有のものとの区別
   第三節 共産主義の問題設定
   第四節 共有はその出発点を終点ととらえる
   第五節 共有は、共有の具体像である家族と両立しない
   第六節 共有は分配の法則なしには不可能であり、そして分配によって滅びる
   第七節 共有は組織の法則なしには不可能であり、そして組織によって滅びる
   第八節 共有は正義なしには不可能であり、そして正義によって滅びる
   第九節 共有は折衷的で愚昧で理解しがたい
  第一〇節 共有は貧困の宗教である
第一三章 第一〇段階――人口
   第一節 生殖と労働による社会の崩壊
   第二節 貧困は政治経済学のしわざである
   第三節 人口の均衡原理
第一四章 要約と結論
      原注
      訳者解説
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by yojisekimoto | 2014-11-11 12:55 | プルードン


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