赤き死の仮面

豚インフルエンザで思い出すのは中世の黒死病だ。
これはヨーロッパ、イスラム、中国まで及び、多数の死者を出した。結果的に世界経済が繋がっていることを歴史的に証明した。
(黒死病の伝染図が『ヨーロッパ覇権以前』という本に掲載されていて興味深い。)

今日では、世界が繋がっていることは言うまでもない。
グラフ理論を基礎にしたネットワーク理論などは流行の経路を数学的に割り出す理論でもあり、繋がり方の精緻な研究が待たれる。

さて、黒澤明はベルイマンとフェリーニとの合作映画の題材に黒死病を考えていた。
ポーを原作にしたものだが、タイトルは黒ではなく『赤き死の仮面』として赤を採用したのは黒澤らしい。
結果的に映画化が実現することはなかったが、グローバリズムにおける負の題材をプラスに転化しようとしたいい例だと思う。
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by yojisekimoto | 2009-04-30 22:11 | 映画


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