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『貧困の哲学』プルードン(平凡社)上下:メモ

『貧困の哲学』 上下 (平凡社ライブラリー):ピエール=ジョゼフ・プルードン著, 斉藤悦則訳

 エピグラフ「私は破壊する、そして建設する」申命記32:39

http://www.amazon.co.jp/dp/4582768202/
http://www.amazon.co.jp/dp/4582768210/

『経済的諸矛盾の体系または貧困の哲学』の図解(佐藤茂行『プルードン研究』木鐸社149頁より)  

*前段階としては、序:神(悪←→正義)、経済、構成された価値(貨幣←→平等)

                             1分業*
                           __|___
                            |     |
                             N←   →P
                           ↑    /
                           ↑   /
                      2機械  ↑  /
                     __|__ ↑ /
                     |     |/ 
                     N←   →P 
                    ↑    /
                    ↑   /
                3競争 ↑  /
               __|__↑ /
                |     |/
               N←    →P 
              ↑    /
              ↑   /
          4独占 ↑  /
        ___|__↑ /
        |      |/
        N←    →P
        ↑    /
        ↑   /
 5治安・租税 ↑  /
 ___|___↑ /
|       |/
N←     →P   

以下次のように続く。

 6貿易の均衡
 7信用
 8所有
 9共有
10人口

佐藤氏は分業から治安・租税までを(プルードンの記述通り1から5期として)図にしているだけだが、以下追加改変した(プルードン自身は6期以降も否定面を段階的に検証している)。

プルードン『貧困の哲学』はスピノザ体系(『国家論』)に近いがスピノザの知性(『エチカ』)が7の労働(五)にあたる。
7の労働(五)、8では教育が能動的な契機になる。

 章番号(段階)

序:神                            14結論:相互性
 P⇔N                               N⇔P
  ↓ 1経済                       13人口(十)↑
  P⇔N                            N⇔P
    ↓ 2価値                   12共有(九)↑
    P⇔N                        N⇔P
      ↓ 3分業(一)             11所有(八)↑
      P⇔N                    N⇔P
        ↓ 4機械(二)         10信用(七)↑
         P⇔N                N⇔P
          ↓ 5競争(三)   9貿易の均衡(六)↑____文庫上下巻区切り
           P⇔N            N⇔P
            ↓ 6独占(四) 8矛盾の法則↑(神と人間)
            P⇔N        N⇔P
              ↓ 7治安・租税(五)↑
              P ⇔ N ⇔ P(労働)

あるいは(下の図の方が左右の段階数の合計が一定でわかりやすい)、

『貧困の哲学』構成:
序:神、エピグラフ「私は破壊する、そして建設する」(申命記32:39より)  
  1経済↓                       14結論:相互性 
    2価値↓                   13人口(十)↑
     3分業(一)↓              12共有(九)↑
       4機械(二)↓          11所有(八)↑
         5競争(三)↓      10信用(七)↑
           6独占(四)↓  9貿易均衡(六)↑__文庫上下巻区切り
             7租税・治安(五)(労働)↓↑ 
            (8矛盾法則(神と人間)(教育))

「いまここにある社会のありかたをひっくりかえすには、一種の不可抗力が必要である。それは
民衆の勇気でもなければ参政権でもない。それは民衆の労働でなければならない。」
(7(五)邦訳上477頁)

「社会の運命、人間の謎の解決はつぎのことばのうちにある。すなわち教育、すなわち進歩である。」
(8邦訳上516頁)

前者はヒトラー流の「自由への道」とは正反対である。後者はトルストイと一致した見解である。

「労働の組織化のために権力と資本にたよるものはみんな嘘つきである。
 なぜなら、労働の組織化は資本と権力の失墜でなければならないからである。」
(12(九)ラスト邦訳下466頁)

『貧困の哲学』目次(一部改変)
 章番号(段階):
  プロローグ:神
 1経済科学について
 2価値について
 3経済発展の
  第一段階〜分業(一)
 4第二段階〜機械(二)
 5第三段階〜競争(三)
 6第四段階〜独占(四)
 7第五段階〜警察
   あるいは税金(五)
 8矛盾の法則のもとでの
  人間の責任と神の責任____上巻
 9第六段階〜貿易の      下巻
     バランス(六)
10第七段階〜信用(七)
11第八段階〜所有(八)
12第九段階〜共有(九)
13第十段階〜人口(十)
14要約と結論

Pierre-Joseph Proudhon (1846), Système des contradictions économiques ou philosophie de la misère.
 Table des matières
PROLOGUE
I DE LA VALEUR
II LA DIVISION DU TRAVAIL
III LES MACHINES
IV LA CONCURRENCE
V LE MONOPOLE
VI LA POLICE OU L’IMPÔT
VII DE LA RESPONSABILITÉ DE L'HOMME ET DE DIEU, SOUS LA LOI DE CONTRADICTION, OU SOLUTION DU PROBLÈME DE LA PROVIDENCE
VIII LA PROPRIÉTÉ
IX LA COMMUNAUTÉ
X CONCLUSION
(邦訳と少し違う)
http://philovelo.free.fr/Textes-de-philo/Les_oeuvres_completes/Proudhon_-_Systeme_des_contradictions_economiques_ou_philosophie_de_la_misere.pdf

参考:
スピノザ『国家論』図解
http://nam-students.blogspot.jp/2011/11/blog-post.html#_00 

 スピノザ『国家論』:図解

         目的:平和安全1:6、5:2
   悪\                /善4:1
   恐怖\     民主国家11   /希望3:3
      \____________/
   越権行為\   貴族国家8〜10(8:27くじ引き、8:30元老院400人?)
   4:3、4\________/
         \ 君主国家6〜7(6:15顧問官)
      4:1最高権力  権利(法)2:19、3:5、理性3:6、7
___________\__/_______________
   自然状態、自然権 \/ 
   3:2      本性,本能1:7、6:1

NAMs出版プロジェクト: スピノザ『神学政治論』『国家論』:メモ及び目次
http://nam-students.blogspot.jp/2011/11/blog-post.html

参考:
http://nam-students.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html


貧困の哲学 上下 (平凡社ライブラリー): ピエール=ジョゼフ・プルードン, 斉藤悦則: 本
http://www.amazon.co.jp/dp/4582768202/
http://www.amazon.co.jp/dp/4582768210/

『貧困の哲学』:目次
 プロローグ
第一章 経済科学について
   第一節 社会経済における事実と権利の対立
   第二節 理論と批判の不十分さ
第二章 価値について
   第一節 使用価値と交換価値の対立
   第二節 価値の構成、富の定義
   第三節 価値の比例性の法則の応用
第三章 経済発展の第一段階――分業
   第一節 分業の原理の相反する二つの帰結
   第二節 一時しのぎの対策の無力さ
       ブランキ、シュヴァリエ、デュノワイエ、ロッシ、パッシ各氏の策
第四章 第二段階――機械
   第一節 機械の役割……自由とのかかわりにおいて
   第二節 機微の矛盾……資本と賃労働の起源
   第三節 機械による災厄への予防
第五章 第三段階――競争
   第一節 競争の必要性
   第二節 競争の逆効果。自由の破壊
   第三節 競争への対策
第六章 第四段階――独占
   第一節 独占の必要性
   第二節 独占がもたらす労働厄災と思想の堕落
第L七章 第五段階――警察あるいは税金
   第一節 税の総合的な概念と〜〜その始点と発展
   第二節 税のアンチノミー
   第三節 税につきものの悲惨な帰結
       (食料品、奢侈法、農地および産業の警察、発明特許、登録商標など)
第八章 矛盾の法則のもとでの人間の責任と神の責任――神の摂理の問題の解決
   第一節 人間の罪〜〜人間の堕落という神話の解説
   第二節 神の摂理という神話の解説〜〜神の退却
    原注

第九章 第六段階――貿易のバランス
   第一節 自由貿易の必要性
   第二節 保護貿易の必要性
   第三節 貿易のバランスの理論
第一〇章 第七段階――信用
   第一節 信用の思想の起源と系統~~信用の思想をめぐる相矛盾する偏見
   第二節 信用制度の発展
   第三節 信用の嘘と矛盾、その破壊的な作用、窮乏化の推進力
第一一章 第八段階――所有
   第一節 所有の思想は経済の系列の外部では説明不可能
       ~~常識の構造、あるいは確かさの問題
   第二節 所有の諸原因と所有の成立
   第三節 所有はいかにして堕落するか
   第四節 所有による神の仮説の証明
第一二章 第九段階――共有
   第一節 共有は政治経済学から出てくる
   第二節 固有のものと共有のものとの区別
   第三節 共産主義の問題設定
   第四節 共有はその出発点を終点ととらえる
   第五節 共有は、共有の具体像である家族と両立しない
   第六節 共有は分配の法則なしには不可能であり、そして分配によって滅びる
   第七節 共有は組織の法則なしには不可能であり、そして組織によって滅びる
   第八節 共有は正義なしには不可能であり、そして正義によって滅びる
   第九節 共有は折衷的で愚昧で理解しがたい
  第一〇節 共有は貧困の宗教である
第一三章 第一〇段階――人口
   第一節 生殖と労働による社会の崩壊
   第二節 貧困は政治経済学のしわざである
   第三節 人口の均衡原理
第一四章 要約と結論
      原注
      訳者解説
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by yojisekimoto | 2014-11-11 12:55 | プルードン

経済学:メモ


マルクス     ワルラス
 l \     / l
 l  \   /  l
 l   \ /   x
カレツキ  x    l
 l   / \   l
 l  /   \  l
 l /  ゲ  \ l
ケインズーーゼーープルードン
      ル

マルクスもワルラスも(プルードンを剽窃しつつの)
プルードン批判がキャリアの出発点である

ワルラスとケインズとではセーの法則に賛否が分かれるが
ワルラスがケインズに連なる近代経済学の祖と言っても過言ではない
(ケインズ=ヒックスのIS–LM modelモデルも、財と貨幣の一般均衡理論と言える)


上記図は、

国家l国民
ーー+ーー
資本l X

という柄谷交換図に対応する

上記図の中央の交差は政治と経済のIS-LM分析とも呼べる

通常IS-LM分析は
縦軸が利子率
横軸が国民所得を表し、

流動性貨幣市場が/
投資財が\

上記図では左右反転し、

流動性貨幣市場が政治\
投資財が経済/
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by yojisekimoto | 2013-07-10 12:25 | プルードン

弁証法の優先権:メモ

                        (リンク::::::
http://www.amazon.de/dp/112051472X/
『Cursus Der Philosophie ALS Streng Wissenschaftlicher Weltanschauung Und Lebensgestaltung』 (1875)
Eugen Karl Duhring (Autor)
(6. November 2009)
デューリング『厳密な科学的世界観と生命形成論としての哲学教程』(1875年)未邦訳)

エンゲルスは主に、ライプニッツの影響下にあるこの本に抗するようにして『空想から科学へ』の前身となる『反デューリング論』(1877年。正式名は「オイゲン・デューリング氏の科学の変革」。序論と社会主義論である第三部が後にまとめられた)を書いた*。
そこにはマルクスがプルードン**に対してなしたような自己欺瞞と剽窃がある。
エンゲルスの『自然弁証法』Dialektik der Natur 1873 〜1886のタイトルはあきらかにデューリングの『自然的弁証法』Naturliche Dialektik, 1865を意識している。

ちなみに、ニーチェもデューリングの『…哲学教程』(1875年)における記述の否定的展開から永劫回帰の説をあみだしたらしい(邦訳シュタイナー『ニーチェ』197頁)。


デューリングの『国民=社会経済学教程(Kursus der National- und Sozialökonomie)』(1873,第二版1876)と『国民経済学および社会主義の批判的歴史(Kritische Geschichte der Nationalökonomie und des Socialismus)』(1871,第二版1875)も『反デューリング論』のその後の篇で批判の対象となった。『空想から科学へ』の内容と重なるのはこちらの二冊。これらも最近原著が復刊された。

**
デューリングの『批判的歴史』(未邦訳)後半部ではプルードンに多く触れられているが『反デューリング論』のマルクス(一部執筆)とエンゲルスはそれを無視している。(googleplayが検索可能で便利)

とくに原著111頁ではわざわざプルードンの部分だけカットしている。
http://www.mlwerke.de/me/me20/me20_032.htm#Kap_XII

弁証法の優先権(正確にはヘーゲル弁証法の経済、社会改革へ適用の優先権)を保持したかったのだろう。

また、レーニンがエンゲルス経由で「マルクス主義の3つの源泉と3つの構成部分」として定式化した社会主義理論、哲学、経済学の3つの要素も、元々はデューリングの上記三冊に配分された体系に由来することになる。

参考:
http://archive.org/details/cursusderphiloso00dhuoft

http://ia600409.us.archive.org/14/items/cursusderphiloso00dhuoft/cursusderphiloso00dhuoft.pdf
http://archive.org/stream/cursusderphiloso00dhuoft/cursusderphiloso00dhuoft_djvu.txt


エンゲルス『反デューリング論』ドイツ語原文:
Friedrich Engels  Herrn Eugen Dühring's Umwälzung der Wissenschaft  (Anti-Dühring)
http://www.mlwerke.de/me/me20/me20_001.htm



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by yojisekimoto | 2013-04-10 00:23 | プルードン

ドストエフスキーとプルードン

ドストエフスキーの未公刊ノートにプルードンの名前を見つけた。
経済的矛盾の体系の書名の後にこう書かれている。

 さまざまな国民性の思想こそは、デモクラシイの新しい形態にほかならない。
 それはspontanément(自然発生的に。フランス語)現れた。
 われわれは人類の思想のspontanéité(自然発生。フランス語)を信じる。プルードン。

『ドストエフスキー 未公刊ノート』(筑摩書房、32〜3頁より、22頁にも名前がある)

これが記された1863〜4年は『地下室の手記』の直前だが、内容はプーシキン記念講演に近い。
青年時代の左翼的傾向や、トルストイ(もしくはゲルツェン)とプルードンとの関係を考えると、もっといろいろなものが見えて来る気がする。
(『地下室の手記』で表明された)中央集権的計画経済への嫌悪とネーションの称揚(プルードンが自主性なる用語で競争を擁護するのと対照的だ)が結びついていると考えられなくもない。
マルクスのザスーリチへの手紙とも主題的に重なる。
『悪霊』で批判されたバクーニン以外に、アナキズムのイメージをドストエフスキーが持っていたということは少なくとも言える(フーリエの名も28頁に出て来る)。
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by yojisekimoto | 2011-11-22 16:53 | プルードン

農工連合(プルードンの遺言)

農工連合( Fédération agricole-industrielle)。

プルードンは晩年の著作で自らの主張をこの一語で表現した。
これは現在の日本でTPPをめぐる輸出拡大を狙う経産省、経団連と、それに対峙する農業関連者、消費者の間の齟齬を考えたとき、実に今日的な課題を示す言葉だということがわかる。

1993年の米不足の際、日本がタイ米を買い占めたためにタイの米の値段が上がり、タイの貧しい人が米を買えなくなった。

食料自給は70億を超える人口を地球が抱える今、先進国の責務なのだ。

そして、工業の側が農業の側に歩み寄る形以外には、自律分散的で自立可能な未来はやってこないということも想像に難くない。
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by yojisekimoto | 2011-11-11 02:13 | プルードン

集合力と集合論

先日のベンヤミンについて触れた日記で言いたかったことは、プルードン発見に柄谷は間に合ったが、ベンヤミンは間に合わなかったということだ(*注)。
プルードンを読まなければ、人は政治革命の幻想から脱することが出来ない。
これは吉本や合田氏にも当てはまる。
今生きている人はまだ間に合うかも知れないのだ。

またそうした見地から集合論(表象批判)より集合力(プルードンが強調した)が重要だと言っておきたい。

ハイデガーの図式なら、

 存在=集合力(潜在性)
__________
 現存在=集合論(現在性)

ということになり、両者の回路はクラインの壷状ということになるかも知れない(集合論のパラドックッス云々は一応そのループを再構築する試みではある)。

集合知を強調してもいいが、今回の震災で重要になったのは集合力(**注)を活かす場の重要性であろう(***)。

注*
ゲゼルを過小評価している時点で柄谷のプルードン評価も十分ではない、と筆者は考える。
**
交換的正義は集合力を活かす方法として、分配的正義より優れている。そして前者は後者の構造=ツリーを否定するのではなく、それを偏在化することで交換的正義の条件であるセミラティス構造をつくるのである。ポイントはセミラティスとツリーは矛盾しないということであり、原理的思考の発展の先にセミラティス=自立分散的社会はあり得るということだ。
***
なお、集合力を肯定的に定義し得たのはスピノザであり、(ハイデッガーは無視したが)ハイデッガー以上に本質と存在の問題を解決し得た。
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by yojisekimoto | 2011-05-24 15:08 | プルードン

プルードンとベンヤミン

「アンチノミーは解消されない。ヘーゲル哲学が全体として根本的にダメなところはここだ。アンチノミーをなす二つの項は互いに、あるいは、他のアンチノミックな二項との間でバランスをとる」*(プルードン『革命と教会における正義』、 斉藤悦則氏のHPより)


この言葉はベンヤミン『パサージュ論』邦訳第4巻(岩波現代文庫第4巻391頁)にも孫引きされている(アルマン・キュヴィリエ Cuvillier,Armand「マルクスとプルードン」1937未邦訳より)。ベンヤミンは『パサージュ論』で20箇所くらいプルードンに言及しているが(マルクスの半分以下だろう)、孫引きが多い。ボードレール論を書く際にもその素材をフーリエやブランキを描写したようには活用しなかった。このことは再度書いてみたい。
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by yojisekimoto | 2011-05-22 00:37 | プルードン

書評:『プルードン・セレクション』(平凡社ライブラリー)

プルードン(1809-1865)を読んだことのない読者には冒頭の伝記が便利だろう。
ただ再読すると全体の構成が気になってくる。
本書はプルードンの著作から引用された断片が、近年出版された柄谷行人著『世界史の構造』と同じ構造に再構成されているのだ。

編者の河野健二によって、
「状況の認識」、「自由と労働」、「抑圧の構造」、「あるべき社会を求めて」と再編集、区分けされた全体の構成は(初版は1977年2月)、柄谷の言うネーション、キャピタル、ステート、アソシエーションに対応させ得る。
そして特に第三部の抑圧の構造はさらに所有/国家/教会に三分割されているのが注目される。
これら「絶対主義の三位一体」(173頁)はヘーゲルやコントに近いとはいえ、交換を基本にする点で柄谷の先駆けだ(「正義は‥交換的である」126頁)。

交換的正義(154頁)、
真実の社会/公認の社会(ソシエテ・レール/ソシエテ・オフィシエル 129頁)、
自由(138、146頁)、
社会契約(156頁)、集合力(163頁)、
所有(174頁)、国家(199頁)、
宗教(213頁)、アナルシー(240頁)、
などの定義、マルクスへの手紙(91頁)や結婚観(265頁)も興味深い。
また、アトミズム(211頁)という言葉を社会学的に使ったのがプルードンが最初?だということもわかった。

表紙で採用されたクルーベに関する言及(『芸術の理論とその目的について』1865)もあると良かったが、、、、索引はありがたい。

本書は同じ編者のより詳細な『プルードン研究』(岩波。こちらは年表が便利)と一緒に読むべきだろう。

引用元を年代順に並べ替えると以下になる(☆は邦訳なし)。

☆『日曜励行論』(1839) (25)/(233)/(299−300)
『所有とは何か』(1840) 131/131−2/133−5/135/158−9/174/174−5/175−7/
 177−9/185−7(不可能)/187−8/188−9/190−2/192−3/193/193−4
☆『人類における秩序の創造』(1843) 159−161/162/189−190/213−4
「マルクスへの手紙」(1846.5.17) (マルクス)91−3
☆『経済的諸矛盾の体系』(1846) (ルイブラン批判)79−83/127−8/147/161−2/168−9/
 207−8/209−210/214−9/271−3
「信用・流通の組織化と社会問題の解決」(1848) 152−3/153/179−185/211(アトム)
☆「モーリスへの手紙」(1848.2.25) 70−1/71−4/74−5
☆「ドゥー県選挙人への手紙」(1848.4.3) 75−6
☆「ゴードンへの手紙」(1848.4.10) 76−7/78−9
☆「革命的綱領」『人民の声』(1848.5.30) 273−6
☆「マゲへの手紙」(1848.6.25) 96−7
☆「『人民の声』紙編集長へ」 (1848.7.6)93−5
☆「ルイ=ナポレオン・ボナパルト」「人民」(1848.12.17) 97−9/99−105 
『一革命家の告白』(1849.1)54−6/56−8/58−60/60−1/62/65−66/67−9/95−6
 106−8/108−110/137−9/139−141/211−2/220−3/228−9/249−251
☆「革命に対する抵抗」『人民の声』(1849.12.3) 83/83−7/87−90/199−200/238−240
「ルイ・ブランについて」『人民の声』90−1(1849.12.26)/208−9(1849.12.28)/236−7(12.28)
『19世紀における革命の一般理念』(1851) 59−60/60−1/65−6/154−5/155−7/
201−3/223−6/229−232/241−3/243−5/251−5
☆『クーデタによって証明された社会革命』(1852) 110−2/113/114ー7/117−9/200−1/245−8
☆『投機家への手引』(1854-7) 119ー121
☆『革命と教会における正義』(1858) 126−7/136−7/143−5/146−7/163−4(集合力)/165−6/
 265−271(家族、結婚)/276−7
☆「手帖」(1843-1860,1960-1968刊) 129−130/147/166−8
☆「X氏への手紙」(1861.8.20) 240−1
「イタリア統一の再検討」(1862) 280
☆『イエスとキリスト教の起源』(-1862,1896刊) 219−220/128-9(☆『宗教論集』)
『連合の原理』(1863) 262/262−4/265
『労働者階級の政治的能力』(1865)
 148-151/151ー2/153/153−5/194ー5/195−8/237−8/277-9/
 284-8/288ー290/290-2 /292-4 /295ー7/297-8 


以下、本来の目次と引用元。

1:1
54-56 一革命家の告白
56-58 同
58-59 同 
(ルソー) 59-6019世紀における革命の一般理念
60-61 同
62 告白
62-64 告白
65-66 一般理念
67-69 告白

1:2
70-71 モーリスへの手紙
71-74 同
74-75 同
75-76 ドゥー県選挙人への手紙
76ー77 ゴードンへの手紙
78-79 同
(ルイブラン批判)79-83 経済的諸矛盾の体系
83 革命に対する抵抗 人民の声
83-87 同
87-90 同
90-91 ルイブランについて 人民の声
(マルクス)91-93 マルクスへの手紙 1946、5、17
93-95 人民の声』紙編集長へ 1948、7、6
95-96 告白 
96-97 マゲへの手紙 1948、6、25
97-99 「ルイ=ナポレオン・ボナパルト」人民 1948、12、17
99-105 同

1:3
106-108 告白
108-110 告白
110ー112 クーデタによって証明された社会革命 
113     同
114-117 同
117ー119 同
119-121 投機家への手引

2:1
126-127 革命と教会における正義
127-128 体系
128-129 宗教論集
129ー130 手帖
131  所有とは何か
131-132 同

2:2自由
133-135 同
135 同
136-137 正義
137-139 告白
139-141 同
141-143 同
143ー145 正義
146ー147 正義
147 手帖
147 体系

2:3
148-151 労働者階級の政治的能力
151ー152 同
152-153 社会問題の解決
153 能力
153 解決
153-154 能力
154-155  一般理念
155ー157 同

2:4
158-159 所有とは何か
159-161 人類における秩序の創造
161-162 体系
162  創造
(集合力とは)163ー164  正義
165-166 正義
166ー168 手帖
168-169 体系

3:1(所有)
174 所有
174-175 同
175ー177 同
177ー179 同
179ー185 社会問題の解決
(所有は不可能である)185ー187 所有
187ー188 所有
188-189 同
189ー190 創造
190-192 所有
192-193 所有
193     所有
193-194 所有
194ー195 能力
195-198 同

3:2(国家)
199-200 「革命に対する抵抗」人民の声
200-201 クーデタによって証明された社会革命 
201ー203 一般理念
207ー208 体系
208ー209 ルイブランについて
209ー210 体系
(アトム)211 解決
211ー212 告白

3:3(教会)
213ー214 創造
214ー219 体系
219-220 『イエスとキリスト教の起源』
220-223 告白
223ー226 一般理念
226-228 同
228ー229 告白
229-232 一般理念

4:1
236ー237 『ルイブランに~』
237-238  能力
238-249  「革命に対する抵抗」人民の声
240-241  X氏への手紙
241ー243 一般理念
243ー245 同
245-248 『クーデタによって~社会革命』
249ー251 告白
251-255 一般理念

4:2
256ー257 能力
258-259 クーデタ
259-262 一般理念
262 連合の原理
262-264 同
265  同
(家族、結婚)265ー271 正義
271ー273 体系
273ー276 「革命的綱領」『人民の声』1848、5、30
276-277 正義
277-279 政治的能力
280  イタリア統一の再検討
281ー282 正義
282-283 イタリア統一の再検討

4:3
284-288 政治的能力
288ー290 同
290-292 同
292-294 同
295ー297 同
297-298 同
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by yojisekimoto | 2010-12-08 11:02 | プルードン

書評:『美術論集』 (ゾラ・セレクション)

書評:
美術論集 (ゾラ・セレクション)
エミール ゾラ 藤原書店(2010年7月16日)

冒頭のプルードン批判(「プルードンとクールベ」1865)が重要だ。
ただしとりたてて内容はない。ゾラはプルードンがクールベを論じた『芸術の原理とその使命について』を、「読まなくとも‥わかる」と言うが、それなら読まなければいいのだ。
これはワルラス、マルクスに続くプルードン欠席裁判の一例である。
ゾラの動機は単純で、プルードンの文筆家の位置に自分が納まりたいのである。
ただし、ゾラはプルードンのそれを批判する以上に自分が一面的だから例えばセザンヌとの共闘はできなかった。
プルードンは『芸術の原理とその使命について』が未邦訳だから検証は困難だが、資本国家国民の三位一体に意識的だったから全体的な視野を持っており、それがクールベとの共闘を可能にしたのである。
ゾラを全体的に捉える必要は依然あるが、それは映画『ゾラの生涯』などを見るのが良いと思う。
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by yojisekimoto | 2010-12-05 18:41 | プルードン

『秩序の創造』と『経済的諸矛盾の体系』

結局、カントのアンチノミーを受け継いだのはプルードンだけだったのではないか?


上記の『秩序の創造』ではまだヘーゲル流のアウフヘーベンへの願望の残余があったが、それも克服される。

『経済的諸矛盾の体系』




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by yojisekimoto | 2010-11-01 06:58 | プルードン