カテゴリ:ヘーゲル( 18 )

マルクス『経済学・哲学草稿』長谷川宏訳より



 だから、そこでは「揚棄」という語がーー否定と保存(肯定)とが結びついた「揚
棄」という語がーー独自の働きかたをする。
 たとえば、ヘーゲルの法哲学を例に取れば、


揚棄された私法=
道徳、
倫理◯
 揚棄された道徳=家族、
 揚棄された家族=市民社会、
 揚棄された市民社会=国家、
  揚棄された国家=世界史、

となっている。現実においては私法、道徳、家族、市民社会、国家、等々
は存続しているわけで、ただ、それらが運動の要素にーー孤立して存在するのではな
く、たがいに解体し合ったり産出し合ったりする、人間の生存や存在様式の要素
にーーなっているというだけのことだ。

(略)

 別の例でいうと、

論理学◯
 有論◯
  揚棄された質=量、
  揚棄された量=限度量、
  揚棄された限度量= 

 本質、
  揚棄された本質=現象、
  揚棄された現象=現実、
 概念論◯
 揚棄された現実=概念、
  主観◯
  揚棄された概念=客観性、
  理念◯
   揚棄された客観性=絶対理念、
   揚棄された絶対理念=
自然、
精神◯
 揚棄された自然=主観的精神、
 揚棄された主観的精神=共同の客観的精神☆、

 絶対精神◯
  揚棄された共同の精神=芸術、
  揚棄された芸術=宗教、
  揚棄された宗教=絶対知。


 一方で、こうした揚棄は思考された存在を揚棄するものだから、思考された私有財
財産は揚棄されて道徳の思考となる。



マルクス『経済学・哲学草稿』長谷川宏訳 光文社文庫194~5頁

◯は補足
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by yojisekimoto | 2013-11-03 15:04 | ヘーゲル

歴史哲学序論:メモ

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                              /__\
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                          /__\ゲルマン /__\   
                         /\  /\  /\  /\ 
                        /__\/__\/__\/__\
                       /\              /\
                      /__\            /__\ 
                     /\  /\  E世界史の区分 /\  /\
                    /__\/__\        /__\/__\
                   /\      /\      /\      /\
                  /__\ 東洋 /__\    /__\    /__\
                 /\  /\  /\  /\  /ギリシア\  /ローマ/\
                /__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\     
              民族\                              /\
              /経過\                            /__\
             /\  /\                          /\  /\
            /__\/__\                        /__\/__\
           /\ C行程  /\                      /\  旧世界 /\
          /__\    /__\                   /沿海\    /ヨーロッパ
         /\概念/\  /\端初/\                 地理的区別/\  /\旧世界三部分
        /__\/__\/__\/__\                /高地\/狭谷\アフリカ/アジア
       /\              /\              /\       ダメホ等   /\ 
      /__\    一般的序論   /__\            /__\            /__\
     /哲学的、歴史哲学       /\  /\          /\  /\  D地理的基礎  /北アメリカ
    /__\/__\        /__\/__\        /__\/__\        /__\/__\
   /\      /専門的    /\     国家\      /\ 一般的  /\      /\  新世界 /\
 根本的、\ A種類/批判的    /__\B理性観/実現形態   /__\ 諸規定/__\    /__\    /__\
 /資料的/\  /反省的/\  /\原理/\  /\理念/\  /\  /\  /\  /\  オーストラリア /南アメリカ  
/__\/__\一般史\実用的\/ヌース/__\/本性\/手段\/__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\
                            (理性の
                             狡知)
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by yojisekimoto | 2010-06-12 15:34 | ヘーゲル

ヘーゲル歴史哲学:メモ

   TOP旧バージョン(別頁)

       /D地理、E区分(東洋 、ギリシア、ローマ、ゲルマン)
      /民族\
     /C行程/\
    /原理\/原始\
   /\      /\
  /哲学\ 序論 /国家\
 /A捉え方\  /B理念/\
/事実\/反省\/自然\/理性の狡知
        ヌース 

TOP序論東洋ギリシアローマゲルマン
                               /法=自由の概念
                              /__\
                             啓蒙とフランス革命(法、政府、愛国心)  
           フリードリッヒ大王、カント、1791人権宣言\/__ナポレオン
                           /\      /\
                          /__\ 近世 /_フリードリヒ大王   
                         /宗教改革\  /\国家形成 
                      ルター、魔女裁判_\/異端審問、1648ウェストファリア条約
                   王国裁判所\              /\
                      /__\            /君主制、ルネッサンス、学問と芸術  
             カール大帝のフランク王国/\ <ゲルマン世界> /\  /\
              帝国分裂、協会分裂\/__\   1215マグナ=カルタ /_1338レンゼの会議
                   /\      カリフ 1122ヴォルムス協約   /\
           メロヴィング王家__\ 古代 /大帝国  封建制と_\ 中世 /__騎士団
                民族大移動/\  /\回教/\  位階組織/\  /十字軍/\
  クロヴィウス、フランク王国、東ゴート王国_\/マホ\/トゥー/コンスタンツ\/__\/フランシスコ修道会     
               /\        メット ル      の和議        /\
              /ユダヤ、エジプト      ポワティエの           /__\
             /\  /\          戦い              /\  /\
            ペルシャ/小アジア                       /__\/__\
           /\      /メディア、ペルシャ              /\      /\
          /  \ペルシア/  \     <ヘーゲル世界史>      /__\    /__\
         ゼンド民族\  /キュロス王の死                /\  /\  /\  /\
        /__\/__\/アッシリア、バビロニア、           /__\/__\/__\/__\
       /\              /\              /没落             /\ 
      /易経\            /ラマ教        マケドニア王国\            /東ローマ帝国
     /四庫大全\  <東洋世界>  / 仏教 \          /\外交/\  <古典的世界> /帝政時代\
    /______\        /仏陀__シャーマニズム ペルシア戦争\/ペロポネソス戦争   /帝政\/キリスト教
   /\      /\      /\      /\      /\      /七賢人    /\      /\
  /国家\ 中国 /懲罰法   ヴェーダ\インド /  \    /__\ギリシア/政治的、   /__\ローマ /__\
 / 書経 \  /皇帝 /\  /    \  /マヌ法典\  /\精神/\  /\個人/\第2回ポエニ戦争以前 /\第2回ポエニ戦争
/__家族__\/始皇帝/官僚\カースト、バラモン______\/トロヤ戦争_\/主観\/客観\/リキニウス法\/グラックス兄弟 
                                 ホメロス    ギリシア神話

序論(改訂版):
            ゲルマン
              /__\
             /E区分/\ 
            /東洋\/ギリシアローマ
           /\ D地理と /\
          北米_\ 区分 /__\   ヨーロッパ)
         /新世界/\  /旧世界/\  アジア、
    オーストラリア\/南米\/規定\/旧世界(アフリカ、
       /\              /\
      /__\            経過、民族精神 
    哲学的、歴史哲学        /C行程/\
    /__\/__\        概念_\/_端初
   /\      /専門的    /\ B理性観と/\
 根本的、\A種類 /批判的    /__\ 行程 /実現形態、国家
 /資料的/\  /反省的/\  /\原理/\  /\理念/\
/__\/__\一般史\実用的\/ヌース/__\/本性\/手段(理性の狡知)


東洋世界  TOP序論東洋ギリシアローマゲルマン
                               /ギリシア世界への移行
                   エジプト、ヘロドトスの報告他\
                             /\ユダヤ、エジプト
                            /精神\/唯一神、ダビデ、分裂
                     ダレイオス1世\ 帝国と  /\
                          /教育\各地域 /フェニキア人   
                         /ペルシャ\  /小アジア\ 
                        /宗教\/行軍\/シリアのユダヤ人
                       /\              /ペルシャ、キュロス王の死
                      /__\            /__\ 
                     /ミトラ/\          /\対リディア戦争
                    /__\/__\  ペルシア  /__\/__\
                   /\      /\      /\      /\
                  /__ゼンド民族/__\    /__アッシリア他__\
              ゾロアスター教/\ アフラ・マズダ  /\  /\  /\メディア、ペルシャ
           『アヴェスター』\/__\/__\/__\アッシリア=バビロニア\/__\     
               /\               『王書』           /\
              /欠如\                            /_シャーマニズム
             /\結語/\                          /\仏教/\
            /__\/__\                        /仏陀\/_ラマ教、モンゴル
   四庫大全、ライプニッツ 宗教、 /\                   プラーナ\  倫理、 /\
          /__\ 学問 /_春秋       <東洋世界>       /学問\ 国家 /__\
         /\易経/\  /\学問/\                  /\  /\  / 国家形態、歴史
        /__\/__\/老子\/孔子\    、           /倫理\/芸術\/__\/__\
       /\              /\              /\    ヴェーダ      /\ 
      /__\            /__\            /__\   マハーバーラタ  /__\
     /\皇帝/\          /\懲罰法\          /二地域/\          /\宗教/\
    /__\/__\   中国   /__\/__\      インダス川\/ガンジス川 インド  /__\/__\
   /\      /\      /\      /\      /\      /\      /\      /\
 詩経__国体の精神/__\    /皇帝\行政と法/__\    /__\ 地理 /東インド会社 /__\ 社会 /_マヌ法典、ヴェーダ
 /\歴史/\  /\家族/\  /\始皇帝\  /\官僚/\  /\民族性\  /世界史関連  /カースト\  /\バラモン 
歴史区分/書経\/精神\/__\/科挙\/__\/書経\/__\/カースト、バラモン_\/__\/__\/__\/__\/__\
地理区分

ギリシア   TOP序論東洋ギリシアローマゲルマン

                               /ローマへの推移、
                              /__\ポルピュリオス
                       ギリシアの解放\第三期、没落  
                            /__\/アカイア同盟
                     アリストテレス\      /\
                          /_マケドニア王国__\   
                    アレクサンダー大王/\  /\東洋遠征、業績とその後 
                        /__\/__\/__\/__\
                   政体、文化\              /\
                    会食の風習\            /__\ 
                     /スパルタ\          /スパルタの堕落  
                    /性格\/経済\   外交   /__\/__\
                   /\      /\      /\ペロポネソス/ソクラテスとプラトン
                  /_ペルシア戦争/ペリクレス  /__\  戦争/  \
                 /\  /\  /アテネ/\ 堕落の外的根拠  堕落の内的根拠   <古典世界>
                /__\/__\/概観\/個人\/戦争の/結果\/アテネ/ソフィスト
               /\                性格      の堕落   /\
              /彫刻\                            /__\
             /\芸術/\                          /\第一期から第二期への推移
            /__\/__\                        /__\/__\
      ギリシア神話\      /\                      /\ 政治的、 /\
      ヘロドトス__\基本的性格__\       <ギリシア>       /__\  国家/都市国家
         自然解釈/\  /\密儀/\                  /\概説/\  /\共和国の三要素  
        /__\/__\/ホメロスとヘシオドス             /七賢人/__\/神託\/奴隷制
       /\              /\              /\              /\ 
      /__\            /__\            /歌謡\           (キリスト教との相違)
     /\  /\          /王家の没落          /\競技/\          /\偶然的要素
    /__\/__\   精神   /__\/__\        /__\/__\   個人   地方神\/密儀\
   /\ 地理と  /\      /\ 政治的要素/\      /\      /\      /\      /\
  /__\ 民族性/__\    /__\    /__\    /__\ 主観 /__\    /__\ 客観 /_運命
 /\雑居/\  /\  /\  /\外来人\  /\トロヤ戦争 /\道具/\  /\装飾/\  /神の本性\  /\特殊な神々  
/__\/__\/農業\/_海\/__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\/理念\ゼウス族/自然から精神へ
                                                    と巨人族 


ローマ   TOP序論東洋ギリシアローマゲルマン
                               /末期
                              /原理\
                             /\文化/\
                            /性格\/文化の頽廃
                           /\東ローマ帝国/\
                          /__\    /西ローマ帝国の滅亡
                  コンスタンティノープル/\  /\分裂/アッティラのフン族や
                        /__\/__\/__\/__\   ヴァンダル族による来襲
                       /\              /原理
                      /__\    帝政時代    /発展\ 
                 個人の人格、権利/\          /\教会/\
                    /__\/__\懐疑主義、無関心/創立\/展開\
                   /\      /\エピクロス主義、 キリスト /\
                  /__\ 帝政 /__\    /宥和\   教/奇蹟\
                 /\序 /\  /皇帝の性格  /\地盤/\  /\キリスト教の啓示
                世俗的\/精神的/__\/__\/西洋\/ユダヤ/三位\/キリスト     
               /\                        一体    /\
              /__\                            /__\
             /\  /\                         (アントニウス自殺)
            /__\/__\                        /__\/__\
           /\      /\                     (オクタヴィアヌスの統一)
          /__\(平和?)__\        <ローマ>       /__\    /__\
         /\  /\  /\  /\               (第2回三頭政治)  (クレオパトラ)
        /__\/__\/__\/__\                /__\/__\/__\/__\
神殿、祭礼、競技\              /結語             /\              /\ 
ギリシアからの借物\            /外戦と戦術、性格       /__\   第2回ポエニ戦争 /_「歴史は繰り返す」
     /\宗教/\第2回ポエニ戦争以前/\共和政前期       ポンペイウス出現  から帝政まで  /\意義/\
 二重性、良心\/散文的        /初期\/平民、リキニウス法  /__\/__\        /__\/__\
   /\  精神の /法律、性格  /\王政と共和政/\    ギリシ\第1回から /マリウス、  /\      /\
貴族と平民\ 諸要素/__\    /__\  前期/滅亡、原理 ア制服_\第3回 /スッラと抗争 /__\カエサル/__\
 /\成立/\  /\人倫/\  /\ 序/\  /王政時代\  /\第2回\ 共和\状勢/\  /三頭政治\  /\統一とローマの性格 
リヴィウス説_\/家族\/公共\/(貴族→平民)/神政\/七王\/カルタゴ、_\政堕落\グラック/__\/__\/__\/__\
            リキニウス法        階級    ハンニバル対スキピオ  スの改革
                                第3回でカルタゴ滅亡へ
ゲルマン世界  TOP序論東洋ギリシアローマゲルマン
                               /法=自由の概念
                              /影響\
                             /\革命/\  
                            /動因\/分析\
                   フリードリッヒ二世\      /独と仏
                          /__\啓蒙とフランス革命(法、政府、愛国心)   
                         /\原理/\  /\啓蒙/\ 
                        /善悪\/新旧\/最終\/カント、ナポレオン、1791年人権宣言
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                      /__\            /__\ 
                     / 影響、結果         /\フリードリヒ大王(二世)
                    /__\/__\   近世   /__\/__\
             ミケランジェロ\      /\      /\      /1648ウェストファリア条約 
                  /__\宗教改革/__\    /__\国家形成/__\
                 教会の堕落\  /\精神/\  /王権確立\  /\宗教戦争  
                /__\/__\/ルター/__\/__\/__\/__\/__\
           王国裁判所\                              /ルネッサンス、学問と芸術、新大陸
              /__\                            /__\
             /国家組織\                 1338レンゼの会議\推移の考察
            /__\/__\                        国王_\/_法王
          カール大帝のフランク王国                     /\ 君主制へ /\
          /__\    /__\      <ゲルマン世界>      平和的\ の推移/英1215マグナ=カルタ
        フランク王国\  帝国分裂、協会分裂               /\推移/\  /\各国/\
        /__\/__\/__\/__\                /特殊\/自由\/独、伊/仏_\
       /\            サラセン王朝滅亡 1183コンスタンツの和議            /\ 
      /__\            /文化\    1122ヴォルムス協約、都市          /学問\
     /国家形態\          /\カリフ大帝国        /教権政治\          /\結果/\
メロヴィング王家/__\   古代   /__\/__\      国会と教会\/矛盾\   中世   /__\/_フランシスコ修道会、騎士団
   /\      /\      /\      /\ 兵制、主観性\ 封建制と /各国     /\      /\
  スラヴ\民族大移動__\    /__\ 回教 トゥール    /__\位階組織/衰亡\    /__\ 十字軍/__\
ゲルマン三種\  /\性格/\  /マホメット  ポワティエの  王国分裂/\  /\封建制度  /\状勢/\  /\経過/\  
/_ロマン民族\/__\/__\/__\/__\/戦い\/__\/分割\/外敵\/客観化/私人\/__\/__\/__\/__\
クロヴィウス、フランク王国、           732           
東ゴート王国
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by yojisekimoto | 2010-06-10 02:18 | ヘーゲル

ヘーゲル「討論テーゼ」

以下、ヘーゲル(Georg Wilhelm Friedrich Hegel、1770- 1831)が1801年、大学で講義資格を得るための討論に際して事前に提出した12ヶ条からなる「討論テーゼ(Dissertationi philosophiae. De orbitis Planetarum decía en su segunda tesis)」(あるいはドイツ語で"Hegel's Habilitationsthesen")。ローゼンクランツが伝記で触れているが、残念ながら討論そのものの内容は残されていない(参考『ヘーゲル哲学の基本構造』中野肇308頁より)

参考サイト:
http://books.google.co.jp/books?id=uY4OAAAAQAAJ&pg=PA253&dq#v=onepage&q=&f=false

1. Contradictio est regula veri, non contradictio falsi.
2. Syllogismus est principium Idealismi.
3. Quadratum est lex naturae, triangulum mentis.
4. In Arithmetica vera nee additioni nisi unitatis ad dyadem, nee subtractioni nisi dyadis a triade neque triadi ut summae, neque unitati ut differentiae est locus.
5. Ut magnes est vectis naturalis, ita gravitas planetarum in solem pendulum naturale.
6. Idea est synthesis infiniti et finiti et philosophia omnis est in ideis.
7. philosophia critica caret ideis et imperfecta est Scepticismi forma.
8. Materia postulati rationis, quod philosophia critica exhibet, Cam ipsam philosophiam destruit, et principium est Spinozismi.
9. Status naturae non est injustus et eam ob causam, ex illo exeundum.
10. Principium scientiae moralis est reverentia fato habenda.
11. Virtus innocentiam tum agendi tum patiendi excludit.
12. Moralitas omnibus numeris absoluta virtuti repugnat.


1. 矛盾は真理の規則にして、非矛盾は虚偽の規則なり
2. 推論は観念論の原理なり
3. 四角形は自然の法則にして、三角形は精神の法則なり
4.真なる算術にては、一を二に加うるほかに加法はなく、三より二を引くほかに滅法はなし。また三は和と考うベからず、一は差と考うベからず
5. 磁石が自然の梃子であるように、太陽に向かう諸惑星の重力は自然の振り子である
6. 理念は有限と無限の総和にして、全哲学は理念のうちにあり
7. 批判哲学は理念を欠くがゆえに懐疑論の不完全なる形式なり
8. 批判哲学の樹立せる理性の要請なるものは、まさしくこの哲学そのものを破壊し、スピノザ主義の原則なり
9.自然状態は不義にあらず、さればこそこれより脱れ出でざるべからず
10. 道徳学の原理は運命に捧げられるべき畏敬なり
11. 徳は能動および受動いずれの無罪潔白をも排除す
12. すべてにおいて絶対的なる道徳は徳と矛盾す

和訳と対照しやすいように記述順をあらためると、

1. Contradictio est regula veri, non contradictio falsi.
1.矛盾は真理の規則にして、非矛盾は虚偽の規則なり

2. Syllogismus est principium Idealismi.
2.推論は観念論の原理なり

3. Quadratum est lex naturae, triangulum mentis.
3.四角形は自然の法則にして、三角形は精神の法則なり

4. In Arithmetica vera nee additioni nisi unitatis ad dyadem, nee subtractioni nisi dyadis a triade neque triadi ut summae, neque unitati ut differentiae est locus.
4.真なる算術にては、一を二に加うるほかに加法はなく、三より二を引くほかに滅法はなし。また三は和と考うベからず、一は差と考うベからず

5. Ut magnes est vectis naturalis, ita gravitas planetarum in solem pendulum naturale.
5.磁石が自然の梃子であるように、太陽に向かう諸惑星の重力は自然の振り子である

6. Idea est synthesis infiniti et finiti et philosophia omnis est in ideis.
6.理念は有限と無限の総和にして、全哲学は理念のうちにあり

7. Philosophia critica caret ideis et imperfecta est Scepticismi forma.
7.批判哲学は理念を欠くがゆえに懐疑論の不完全なる形式なり

8. Materia postulati rationis, quod philosophia critica exhibet, Cam ipsam philosophiam destruit, et principium est Spinozismi.
8.批判哲学の樹立せる理性の要請なるものは、まさしくこの哲学そのものを破壊し、スピノザ主義の原則なり

9. Status naturae non est injustus et eam ob causam, ex illo exeundum.
9.自然状態は不義にあらず、さればこそこれより脱れ出でざるべからず

10. Principium scientiae moralis est reverentia fato habenda.
10.道徳学の原理は運命に捧げられるべき畏敬なり

11. Virtus innocentiam tum agendi tum patiendi excludit.
11.徳は能動および受動いずれの無罪潔白をも排除す

12. Moralitas omnibus numeris absoluta virtuti repugnat.
12.すべてにおいて絶対的なる道徳は徳と矛盾す


これらは重要なヘーゲルの宣言文でもあるが、ある種のはったりでもあるので、評価が難しい(前半は神秘的な自然観に基づく論理学であり、後半は批判哲学批判と考えられる)。ただ、大学とは討論の場であったことが原点として確認出来ればいいだろう。ヘーゲル批判に関しては同時期の『惑星軌道論』などを見る必要があるが、その自然科学観(これは現在再評価される部分もある)よりも論理学に的を絞った方がわかりやすいだろう。例えば以下のような批判がある。

以下、山下正男『論理学史』(p225)より

「(ボルツァーノは)例えばヘーゲルの好む表現 "運動とは質点Mが同じ瞬間に同じ場所mにあり,そして,ないことである"(大論理学邦訳岩波中p79より)を論理学の自殺だときめつけ,運動はそうした矛盾律を犯さなくてもつぎのように正しく把握できると主張した. "質点Mが一定の時間Tに運動するとは,Mが同一の場所に静止するようなTの部分tは一つも存在しないということである".」
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by yojisekimoto | 2010-02-25 13:35 | ヘーゲル

ヘーゲル『宗教哲学講義』諸宗教分類表

ヘーゲル『宗教哲学講義』諸宗教分類表
(堀池信夫『中国哲学とヨーロッパの哲学者』下584頁より。原本は縦書き)
 _________________________________________________
|         |         |        |精神的なものと   |         |
|         |         |        |自然的なものの統一 |原始宗教(理神論)|
|         |         |        |__________|_________| 
|         |         |直接的宗教   |宗教的契機が感性的な|         |
|         |         |(自然的宗教) |もののうちにあり、超|         | 
|         |         |        |出の契機が自然性のう|呪術       |
|         |         |        |ちに閉じ込められてい|         |
|         |         |        |るもの       |         |
|         |         |________|__________|_________|
|         |自然宗教     |        |度量の宗教     |中国の宗教    |
|         |         |        |__________|_________|
|         |         |意識の自己内分裂|想像の宗教     |インドの宗教   |
|         |         |        |__________|_________|
|実定宗教     |         |        |自己内存在の宗教  |仏教       |
|         |         |________|__________|_________|
|         |         |        |善の宗教・光の宗教 |ペルシャの宗教  |
|         |         |        |__________|_________|
|         |         |自由の宗教への移|苦悩の宗教     |シリアの宗教   |
|         |         |行段階の宗教  |__________|_________|
|         |         |        |謎の宗教      |エジプトの宗教  |
|         |_________|________|__________|_________|
|         |         |崇高の宗教   |ユダヤの宗教              |
|         |         |________|____________________|
|         |精神的個性の宗教・|美の宗教    |ギリシャの宗教             |
|         |自由な主観性の宗教|________|____________________|
|         |         |合目的の宗教・ |                    |
|         |         |悟性の宗教   |ローマの宗教              |
|_________|_________|________|____________________|
|概念・絶対的宗教・|                                       |
|完成された宗教  |                 キリスト教                 |
|_________|_______________________________________|
                 
実定宗教と自然宗教を背理的なものと考えるなら両者の分類に異論が出るかも知れない。
また、ヘーーゲル全体系も(三角形ではなく)上記のような格子状の図で図解できるだろう。
ちなみにライプニッツは中国の「理」とヨーロッパの「神」との間に相似を見出した。


追記:
ヘーゲル『宗教哲学講義』諸宗教分類表、三角形バージョン
大枠は『歴史哲学講義』と同じだが、微妙に違う。
(参照:堀池信夫『中国哲学とヨーロッパの哲学者』下584頁より。原本は縦書き)

                               /\
                              /__\
                             /\  /\  
                            /__\/__\
                           /\      /\
                          /__\    /__\   
                         /\  /\  /\  /\ 
                        /__\/__\/__\/__\
                       /\   概念・絶対的宗教・  /\
                      /__\  完成された宗教   /__\ 
                     /\  /\          /\  /\
                    /__\/__\ キリスト教  /__\/__\
                   /\      /\      /\      /\
                  /__\    /__\    /__\    /__\
                 /\  /\  /\  /\  /\  /\  /\  /\
                /__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\     
               /\                              /\
             謎の宗教\                            /__\
             /エジプト\                          /\  /\
            /__\/__\      ヘーゲル『宗教哲学講義』      /__\/__\
           /自由の宗教への移・                      合目的の宗教・悟性の宗教
          /_行段階の宗教/__\                    /__\ローマ /__\
         /ペルシャ\  /シリア/\                  /\  /\  /\  /\
     善の宗教・光の宗教_\/_苦悩の宗教\                /__\/__\/__\/__\
       /\    実定宗教A     /\              /\   実定宗教B      /\ 
      /__\          自己内存在の宗教          /__\  精神的個性の宗教・ /__\
     /\  /\  自然宗教    /\仏教/\          /\  /\ 自由な主観性の宗教/\  /\
    /__\/__\        /__\/__\        /__\/__\        /__\/__\
原始宗教\ 直接的宗教/\      /\意識の   /\      /\ ユダヤ  /\      /\美の宗教  /\
(理神論)(自然的宗教)_\  度量の宗教\自己内分裂__\    /__崇高の宗教/__\    /__\ギリシャ/__\
精神的なもの\  /\呪術/\  /\中国/\  /インド/\  /\  /\  /\  /\  /\  /\  /\  /\
と自然的なもの\/__\/__\/__\/__\/想像の宗教_\/__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\
の統一     宗教的契機が感性的な
        もののうちにあり、超
        出の契機が自然性のう
        ちに閉じ込められてい
        るもの
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by yojisekimoto | 2010-02-16 18:58 | ヘーゲル

近代から現代へ至る思想の見取り図:メモ

近代から現代へ至る思想の見取り図(図式*)

         [近代主観主義]
          ヘーゲル
         (絶対精神)
            |
            |  ↓ 
            |   
 [個人の内面]    |     [社会の現実]
 キルケゴール_____|_____ マルクス
(主体的実存)\    |    /(共産主義社会)
        \   |   /
         \  |  /
          \ | /↓
           \|/ 
          [現代思想]
           ニーチェ
          (神の死)


上記はK・レヴィットの図式(『キルケゴール 人類の知的遺産』p.32の図を90度回転させた)。
近代はへーゲルの絶対精神に発し、現代のニーチェの神の死へ至る。
その際、観念と物体、内面と社会のバランスが大切だとレーヴィットは言う(『ヘーゲルからニーチェへ』)。
柄谷行人ならキルケゴールではなくカントを導入するだろう。


追記:図式について

カントによれば、図式とは概念と直観の媒介者であり、時間規定である(図式によって全体を見渡せるとはカントは考えていない)。
そして、図式は時間規定(量→質→関係→様相というカテゴリー内、つまり系列→内容→秩序→総括のうちのどれか)であるというカントの主張を、ハイデガーは『カントと形而上学の問題』で「対象つまり存在とは時間である」と読み替える。
さらに、カントが第一批判の第二版で図式を機能させる構想力の地位を悟性以下に格下げしたことを非難するのだ。

ハイデガーによる、図式という媒介を称揚しつつ構想力つまり存在了解を擁護する戦略は巧みだが、それがヘーゲルの場合、媒介そのものを拒絶する戦略が採用される。しかもこの場合はトリアーデというヘーゲルによって採用された図式**が実体化及び象徴化、さらにはカントの言葉でいえば形象と化しているのである。

**参考:
ヘーゲルのメモ
神的三角形及び(マラブー『ヘーゲルの未来』の表紙に採用された)自然哲学草稿への落書き
http://pds.exblog.jp/pds/1/200707/04/41/a0024841_1514745.jpg

http://pds.exblog.jp/pds/1/200711/19/41/a0024841_13504597.jpg
http://pds.exblog.jp/pds/1/200708/18/41/a0024841_17322374.jpg

追記の追記:
こちらの方がいいかも。

         [現代思想]
          ニーチェ
         (神の死)
           /|\
          / | \↑
         /  |  \
 [個人の内面]/   |   \ [社会の現実]
 キルケゴール/____|____\マルクス
(主体的実存)     |    (共産主義社会)
            |
            |
            |  ↑
            |
         [近代主観主義]
          ヘーゲル
         (絶対精神)
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by yojisekimoto | 2010-01-15 23:07 | ヘーゲル

ヘーゲル論理学、自然哲学

ヘーゲル自然哲学論理学法の哲学(Firefox,Safari推奨、Windows-Explorerは文字化けします)。追記:2010年、新バージョン(別頁)
映画版

                               /\
                              /病気、死
                             /\類の過程 
                            類と種\/性_\
                           /\      /\
                          /__\ 動物 /__\   
                         /\形態/\  /\同化/\
                        /__\/__\/__\/__\
                       /\              /\
                      /__\            /__\  
                     /\  /\  <有機体学>  /\  /\
                    /__\/__\        /__\/__\
                   /\      /\      /\      /\
                  /__\ 地質学/  \    /__\ 植物 /__\
                 /\  /\  /\  /\  /\  /\  /\  /\
                /__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\     
               /\                              /\
              /  \                            /分離\
             /    \                          /\化学/\
            /______\                        /合一(電気、火、水、統一)
           /\      /\                      /\      /\
          /  \絶対力学/  \       <自然哲学>       /__個別的個体/統一、電気
         /    \  /    \                  /\形態/\  /\特殊化\
        /______\/______\                /__\/__\/対光\/物質性
       /\              /\              /\              /\ 
      /  \            /  \            /__\            /__\
     場所と運動\   力学     / 落下 \          /元素の過程    物理学    /\(音)(熱)
    /______\        /______\        /__\/__\        /__\/__\
   /\      /\      /\ 物質と運動/\      /\      /\      /\      /\
  /  \空間と時間  \    /  \有限力学/  \   個体性_\一般的個体 個体的元素 /__\特殊個体/__\
 / 空間 \  / 時間 \  /慣性的 \  /衝撃  \  /\天体/\  /\天体/\  /\重力/\  /\凝集力\
/______\/______\/______\/______\/光_\/対立\/空気\/元素\/__\/__\/__\/__\ 

改訂版:

                               /死
                              /病気\
                             /類の過程\ 
                            類と種\/性_\
                           /\      /\
                          各器官\ 動物 /機械的刺激   
                       再生産\形態/\  /\同化/\
                      感覚、刺激\/器官\/感官\/肉体化
                       /\              /\
                      /_陸\   <有機体学>   /果実\  
                     /\環境/\          /一般的類\
                    /大気\/_海\        生殖前\/立ち枯れ
                   /\      /\      /\      /\
                 地軸の位置 地質学/有機物   無性生物\ 植物 /水へ\
              太陽系における地球  /地球の生成過程/\形態/\  /\変態/\
                /太陽\月、彗星/位置\/地殻\/分化\/成長\/光へ\/空気へ      
               /\                              /\
              /  \                            /分離\
             /惑星軌道\                          /\化学/\
            /______\                        /合一(電気、火、水、統一)
           /\      /\                      /\ 個別的  /\
     地軸を中心に回転\絶対力学/__\       <自然哲学>       /結晶\ 個体 /統一、電気
         /\自転/\  /\公転/\                  /\形態/\  /\特殊化\
       地軸固定\/拡張\/逸脱\/集中\                /無形\/磁気\/対光\/物質性
       /\              /\              /\              /\ 
      /  \            /  \            (雷)\            /__\
     場所と運動\   力学     / 落下 \          /元素の過程    物理学    /\(音)(熱)
    /______\        /______\    (大気的緊張)\(雲、雨)       /__\/__\
   /\      /\      /\ 物質と運動/\      /\      /\      /\      /\
  /  \空間と時間  \    /  \有限力学/  \   個体性_\一般的個体 個体的元素 /__\特殊個体/弾性\
 / 空間 \  / 時間 \  /慣性的 \  /衝撃  \  /\天体/\  /\天体/\  /\重力/\  /\凝集力\
/______\/______\/______\/______\/光_\/対立\/空気\/元素\/__\/__\/癒着\/一貫性  

ヘーゲル自然哲学の最後の方でホメオパシー(同種療法、長谷川訳 576頁。第373節。上の図で言えば頂点に近い「病気」の項)について言及されているので驚いたことがある。

個別(病気の動物)→特殊(薬)→普遍(有限な生)、という図式らしい。
(エンチクロペディー373~4参照)

自然哲学における個体についての論述はゲーテの影響を受けながらも当時としてはかなり具体的かつ先進的なもの(背伸びしたもの?)だったのではないかと思う。


ヘーゲル論理学
                               /\
                              /体系と方法
                             /絶対理念\
                            /本性\/方法、弁証法
                           /\      /\
                          /類_\ 理念 /善の理念   
                         /\生命/\  /\認識/真の理念
                        /個体\/過程\/分析\/総合\
                       /\       (算術、解析)/\
                      /必然性            /__\  
                     /\推論/\  <概念論>   /\目的的関係  
                    /質_\/反省\        /__\/__\
                   /\      /概念     /\      /\
                  /__\主観的 /必然性    /__\ 客観的/__\
                 /\概念/\  /\判断/\  /\機械的\  /化学的/\
                /__\/__\/質_\/反省\/__\/__\/__\/__\     
               /\                              /\
              /  \                            /__\
             /    \                          /交互作用\
            /______\                        /__\/__\
           /\      /\                      /\      /\
          /  \ 限度 /  \        <論理学>       /__\ 現実性/__\
         /    \  /    \                  /\実体性\  /\因果性\
        /______\/______\                /__\/__\/__\/__\
       /\              /\              /\              /\ 
      /  \            /  \            /__\            /__\
     /対自存在\   <存在論>  / 度  \          /\物 /\  <本質論>   /\相関/\
    /______\        /______\        /__\/__\        /__\/__\
   /\      /\      /\      /数学     /\      /\      /\      /\
  /  \ 質  /  \    /  \ 量  /  \    /根拠\存在本質/  \    /__\ 現象 /__\
 / 存在 \  /現存在/\  /純粋量 \  /定量  \  /反省規定\  /\ 実存\  /現象世界\  /内容と形式 
/______\/___/__\/______\/______\/同一性/区別\/__\/__\/__\/__\/__\/__\ 


ヘーゲル法の哲学
                               /\
                              /ゲルマン
                             /\世界史
                            /東洋\/ギリシア、ローマ
                           /対外主権   /\
                          立法権\ 国家 /__\   
                         /\国内法\  /\国際法\
                        君主権\/統治権/__\/__\
                       /\              /\
                      /__\            /__\  
                    教育と解体/\ <倫理=共同世界>/福祉行政と職業団体
                    /__\/__\       社会政策\/職業団体
                   /\      /\      /\      /\
                  /__\ 家族 /__\    /財産\ 市民 /裁判\
                 /\婚姻/\  /\資産/\  /\欲求/\  /\司法/\
                /__\/__\/__\/__\/満足\/労働\/正義\/現実性     
               /\                              /\
              /  \                            /__\
             /強制と犯罪                          /共同体精神
            /______\                        /__\/__\
           /\      /\                      /\      /\
          / 不法に対する法  \       <客観的精神>      /__\善と良心/__\
        無邪気な不法\  / 詐欺 \                  /\善、主観  /\良心/\
        /______\/______\                /__\/__\/__\/__\
       /\              /\        アンティゴネー\              /\ 
      /  \            /  \       オイディプス__\            /__\
     / 譲渡 \   <法>    / 交換 \          /\結果/\   <道徳>   /\自由/\
    /______\        /______\        /__\/__\        /__\/__\
   /\      /\      /\      /\      /\      /\      /\      /\
  /  \ 財産 /  \    /  \ 契約 /  \    /__\企図と責任  \    /__\意図と福祉__\
 / 所有 \  /物の使用\  /わがまま\  / 贈与 \  /\関心/\  /\行動/\  /\一般/\  /\特殊/\
/______\/______\/______\/______\/__\/__\/__\/__\/__人格__\/__法/__\ 



推論
                               /\
                              /普2\
                             /水は氷か水か水蒸気である、
                            /__\/__\
                           /\  個別  /\
                          /__\<選言>/__\   
                   ◎これは氷でも水でもない、 /\ 故にこれは水蒸気である。
                        /個1\/__\/__\/特3\
                       /\              /\
                      /特2\            /個2\  
              人間は考える動物である、\   <必然性>  /\ところで乙はある、
                    /__\/__\   個別   /__\/__\
                   /\  普遍  /\      /\   特  /\
                  /__\<定言>故にカール   /__\<仮言>/__\
            ◎カールは人間である、  /は考える。  /故に甲がある。/もし乙があるなら、甲がある、
                /個1\/__\/__\/普3\/特3\/__\/__\/普1\     
二つの物または規定が     /\                              /\
第三のものに等しいときは、 /普2\                            /普2\
二つは互いに等しい。   /聖人は死なない、                       /\月はひとつの地球である、
 「第四格」      /______\                        /__\/__\
           /\  個別  /\                      /\  個別  /\
          /  \「第三格」  \        <推論>        /__\<類比>/__\
    ◎トムは死ぬ定めだ、\  /トムは聖人ではない。   個別     地球は住民を持つ、  /故に月は住民を持つ。
        /個1____\/____特3\                /個1\/__\/__\/特3\
       /\              /\              /\              /\ 
      /特2\ 普 ◎故にX=Z  普 /個2\            /特2\            /個2\
 ところでガイウスは\X=Y <定有、質> アンヌは愚かだ、    ところでガイウスは\   <反省>   /\「すべての個別」
  一個の人間である、\普遍「第四格」 /______\      一個の人間である、\   特殊   金、銅etcは伝導体である、
   /\  普遍  /\数学的 Y=Z / \  特殊  /\      /\  普遍  /\      /\  特殊  /\
すべての \「一般的」  \ 普  /  \「第二格」故に\    /__\<総体性>故にガイウス /故に\<帰納>/__\
 /人間は死す、 /故に彼は\ ◎アンヌは金髪だ、/金髪は \すべての人間は死す、/\は死す。  /金属は伝導体 /◎金、銅は金属である、
/個1____\/_死す。普3\/特1____\/愚かだ。普3\/個1\/__\/__\/普3\/特3\である。/__\/普1\ 

   英 独
普遍 G  A 類
特殊 P B 種
個別  I  E 個

◎の例題はhegel.comより
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by yojisekimoto | 2009-05-30 10:42 | ヘーゲル

ヘーゲル世界史図解:改訂版

インド、中国の存在感が増す現在、柄谷行人の言うようにヘーゲルの時代の歴史観がよりリアルになっているのではないだろうか?

、→2010年、新バージョン(別頁)

                               /法=自由の概念
                              /__\
                             啓蒙とフランス革命(法、政府、愛国心)  
           フリードリッヒ大王、カント、1791人権宣言\/__ナポレオン
                           /\      /\
                          /__\ 近世 /_フリードリヒ大王   
                         /宗教改革\  /\国家形成 
                      ルター、魔女裁判_\/異端審問、ウェストファリア条約
                   王国裁判所\              /\
                      /__\            /君主制、ルネッサンス、学問と芸術  
             カール大帝のフランク王国/\ <ゲルマン世界> /\  /\
              帝国分裂、協会分裂\/__\  1215マグナ=カルタ /_1338レンゼの会議
                   /\      カリフ 1122ヴォルムス協約   /\
           メロヴィング王家__\ 古代 /大帝国  封建制と_\ 中世 /__騎士団
                民族大移動/\  /\回教/\  位階組織/\  /十字軍/\
  クロヴィウス、フランク王国、東ゴート王国_\/マホ\/トゥー/コンスタンツ\/__\/フランシスコ修道会     
               /\        メット ル      の和議        /\
              /ユダヤ、エジプト      ポワティエの           /__\
             /\  /\          戦い              /\  /\
            ペルシャ/小アジア                       /__\/__\
           /\      /メディア、ペルシャ              /\      /\
          /  \ペルシア/  \     <ヘーゲル世界史>      /__\    /__\
         ゼンド民族\  /キュロス王の死                /\  /\  /\  /\
        /__\/__\/アッシリア、バビロニア、           /__\/__\/__\/__\
       /\              /\              /没落             /\ 
      /易経\            /ラマ教        マケドニア王国\            /東ローマ帝国
     /四庫大全\  <東洋世界>  / 仏教 \          /\外交/\  <古典的世界> /帝政時代\
    /______\        /仏陀__シャーマニズム ペルシア戦争\/ペロポネソス戦争   /帝政\/キリスト教
   /\      /\      /\      /\      /\      /七賢人    /\      /\
  /国家\ 中国 /懲罰法   ヴェーダ\インド /  \    /__\ギリシア/政治的、   /__\ローマ /__\
 / 書経 \  /皇帝 /\  /    \  /マヌ法典\  /\精神/\  /\個人/\第2回ポエニ戦争以前 /\第2回ポエニ戦争
/__家族__\/始皇帝/官僚\カースト、バラモン______\/トロヤ戦争_\/主観\/客観\/リキニウス法\/グラックス兄弟 
                                 ホメロス    ギリシア神話


改定前:

ヘーゲル『歴史哲学講義』↓
               /啓蒙とフランス革命
         フリードリッヒ大王,カント,1791人権宣言
             /\近世/国家形成
    ルター,宗教改革,魔女裁判\/異端審問,ウェストファリア条約,フリードリヒ大王
           /\ <キリスト教/\
 カール大帝のフランク王国\  世界>/1215マグナ=カルタ,1338レンゼの会議,ルネッサンス    
         /\古代/\   /\中世/\
      民族大移動\/回教\ /コンスタ,十字軍
       /\        ンツの和議 /\
   ユダヤ,エジプト             /__\
     /ペルシア\  <世界史>   /\  /\
  ゼンド民族\/キュロス王の死    /__\/__\
   /\<東洋世界>/\マケドニア敗北\<古典的世界>\
 四庫大全\    /仏教\  ペルシア、ペロポネソス/帝政,キリスト教,東ローマ帝国
 /\中国/\  /\インド\戦争/ギリシア\戦争/ローマ \
/書経\皇帝_ヴェーダ\/マヌ\/トロヤ戦争 \/リキ\/第2回ポエニ戦争
             法典          ニウス法
http://yojiseki.exblog.jp/8219229

『歴史哲学講義』
               /啓蒙と革命
              /__\
             /\近世/国家形成
           宗教改革\/__\
           /\ <キリスト教/\
          /__\  世界>/_ルネッサンス    
         /\古代/\   /\中世/\
        /__\/__\ /__\/__\
       /\               /\
      /__\             /__\
     /ペルシア\   <世界史>   /\  /\
    /__\/__\         /__\/__\
   /\<東洋世界>/\       /\ <古典的世界>\
  /__\    /__\     /__\     /__\
 /\中国/\  /\インド\   /ギリシア\   /\ローマ\
/__\/__\/__\/__\ /__\/__\ /__\/__\



中国史:           /\
              /__\
     太平天国の乱、孫文\中華人民共和国
            /中華民国_毛沢東
           /\ <近世〜近代>\
          15_\ 13〜21__\
    フビライ、元\  /\  /\  /\ 
   チンギスハン__\/_明\16_\/_清\
       /三国時代            /\
    蜀_呉_魏\            /南宋(遼、金)
     /\  /\  <中国史>   /\  /\
   後漢__\/__\     五代十国_宋\/_11
   /<古代〜中世>/\      /隋 <中近世>/\
  /前4\前6〜3/前1\  〜南北朝_\4〜12/__\
前/\  /\  秦\  /\   /\  南北朝 /\  /\
6_春秋戦国_\/__\漢__\ /十六国/5_\/唐_\楊貴妃\
  孔子        司馬遷  晋           
  老子
殷_周

中国史(映画版)       /\
              /21\
             /\ 青い凧、クンドゥン
            阿片戦争\阿Q正伝、南京1936、紅いコーリャン
           /\ <13〜21>ラスト・エンペラー
    水滸伝 金瓶梅 _\     /康熙王朝、グリーン・デスティニー、
 マルコポーロの冒険\  /\   /\  /\チャイニーズ・ゴースト・ストーリー、天地大乱、ウォーロード
        モンゴル/_迎春閣波_ \ /__鄭成功、英雄〜国姓爺合戦〜
       /\     之風       /\
 レッドクリフ__\            /南宋(遼、金)
     /\  /\   <中国史>  /\  /\
    後漢_\/__\    北宋、王安石_\/__\
   /<前6〜3> /\      /\<4〜12>/\
  /__\    /__\  〜南北朝_\    /9_敦煌
 / \ /\始皇帝暗殺 /\   /\  /\  /\  /\
/__戦国__\/__\漢  \ /十六国/__\西遊記\/__\
   孔子       項羽と  晋           楊貴妃  
   老子       劉邦          
  (釈迦)      覇王別姫

〜前11殷 神榜、周



おまけ:
ヘーゲル美学講義
                                
                               /劇詩(原理/上演/歴史、ファウスト、群盗、シェークスピア)
                           叙事詩/種類\抒情詩
                             /\ 詩/\
                            /散文\/表現\
                 /オランダ、ドイツ)/\      /\
              (ビザンティン/イタリア/歴史\ロマン的/手段と内容  
                         /\絵画/\  /\音楽/\
                        /一般\/特殊\/一般\/特殊(リズム/ハーモニー/メロディー)
                       /\              /歴史(エギプト/ギリシア/キリスト教、ミケランジェロ)
                    様々な工法\            /__\  
                     /\ロマン的   <個別>   /\表現法と素材、歴史  
                    /一般\/特殊\        表現法\/材料\
                   /\      /ローマ    /\      /\
          古典的建築へ、ピラミッド 建築 /ギリシア、  /_体現 彫刻 /個性\
                 /\象徴的\  /\古典的\  /\原理/\  /\理想形\
               民族統一\/彫刻的/一般\/特殊\/内容\/_形\/一般\/特殊\     
               /独創性                            /ゲーテ、西東詩集
             手法\/様式                           /解体\
             /芸術家/\                          /\個人/小説
    想像力/天分/霊感__\/客観性                        /人格\/冒険物語、偶然/喜劇(ドンキホーテ)
           /\      /\                      /\      /カール大帝
          /  \ 芸術 /外界の性質     <美学講義>       /教団\ロマン的/忠誠\
         /そのもの\  /特質  \                  /\宗教/\  /\騎士道\
        /______\そのもの_行動\                /救済\/_愛\/名誉\/_愛\
       /\              /\              /\              /ローマ
      /  \            /_限界            /消滅\            /風刺詩
     /美の理念\  <理念>    / 欠陥 \          /\比喩/\  <特殊な形態> /\解体/\
    /______\       有機体内部_依存\        /外形\/意味\    アンティ/運命\/擬人\
   /\      /\      /\      /\   エジプト\      /\    ゴネー\      /\
  /  \ 美  /  \    /  \ 自然 /_調和    /本来\象徴的 /__\  変身/否定\ 古典的/個性\
 /理念  \  /理念の存在  /そのもの\  / 統一 \  /\無意識\  /\高遠/\ 物語\過程/\  /\理想形\
/______\/______\/______\/規則_法則性\/統一\/空想的/汎神論/高遠\/動物\/神々\/理想\/種々\ 
                                ゾロ   インド       犠牲/狩り 神託
 カント、シラー、                       アスター            
 イロニー(シュレーゲル)

               /\
              /_詩\
             /\  /音楽
            /絵_\/__\
           /\       /\
          /__\ <個別>/__\    
         /\建築/\   /\彫刻/\
        /__\/__\ /__\/__\
       /\               /\
      /__\             /__\
     /\芸術/\    『芸術』   /ロマン的\
    /__\/__\         /__\/__\
   /\      /\       /\       /\
  /__\<理念>/__\     /__\ <形態>/__\
 /\美 /\  /\自然/\   /象徴的/\   /\古典的\
/__\/__\/__\/__\ /__\/__\ /__\/__\
http://yojiseki.exblog.jp/7740680/


『精神現象学』では、個別→特殊→普遍、あるいは人倫(個別)→法(普遍)→道徳(特殊)だったが、ここでは、類(普遍)→種(特殊)→個(個別)の順に記述が進む。

おまけ2:『ヘーゲル宗教哲学講義』
参照、『ヘーゲル宗教哲学講義』創文社(1827年版Aと1831年版Bの二つを所収。上記図で採用したのは主に後者)。

                               /\
                              /__\
                             /\教団/\
                            /__\/__\
                           /\      /\
                          /__\ 精神 /__\   
                         /\父 /\  /\子 /\
                        /__\/__\/__\/__\
                       /\              /\
                      /__\            /殉死\  
                     /(A三位一体)  <完成>   /\和解/\
                    /__\/__\        /理念\/キリストA
                   /\      /\      /\      /\
                  /__\ 概念 /ベーメ    /__\ 表象 /善と悪、和解へ
                 /(B証明)   /\カント\  /\分裂/\  /\対立/\
           プラトン、ピタゴラス学派\/__\/__\/主観\/世界\/自然\/堕罪、創世記     
               /\                              /\
              / (国家B)                          /祭祀\
             /主体性の断念                         /\ローマ\
            /______\                        /目的\/形象\
           /\      /\                      /\      /\
          /  \ 祭祀 /  \      <宗教哲学講義> エジプトA謎B発酵\ 自由 /自由と美
         敬虔な祈り\  /和解、犠牲                  /\  /\  /\ギリシア 
        /______\/______\         ペルシア、ユダヤ崇高\/苦痛\/有限\/B証明、ソクラテス、カント
       /(スピノザ)         /(A証明)          /\    フェニ       /\ 
      /汎神論、           スピノザ      モンゴル、シャーマン\   キア       /_汎神論A
     /絶対  \   <概念> アンセ 思考 \          /\  /\   <規定>   仏教とラマ教 
    /______\       ルムス____カント     エスキモー\/アフリカ       /_無\/合一\
   /\      /\      /\ 諸形式  /\      /\      /\      /\      /\
  /  \ 概念 /  \    /  \ 知  /  \    /__\直接的、自然 \    /_道家 分裂 /_祭祀、移行A
 / 主観 \  / 客観 \  /信仰、感情  / 表象 \  /\呪術/\  /\祈り/\  /\中国/\  /\インド\
/______\/______\/______\/______\/__\/__\/__\/__\/度量\/特殊\/実在\/多様\ 
                                                        (一なる)

               /教団
              /__\
             /\表象/\
            /父_\/_子\
           /\  <完成> /\
          /__\     /__\    
         /\定義/\   /\移行/\
        /__\/__\ /__\/__\
       /\               /\
      /__\     『宗教』    /(1ペルシア,ユダヤ,
     /\祭祀/\           /\C自由\エジプト,
    /__\/__\         /__ 2ギリシア,3ローマ)
   /\ <概念> /\       /\  <規定> /(中国,
  /__\    /__\     /__\     /_印度,仏教,
 /\[概念] \  /\知 /\   /A直接的自然   /\B分裂 \
/__\/__\/__\/__\ /__\/__\ /__\/_ラマ教)
 『宗教哲学講義』1831
[PR]
by yojisekimoto | 2009-05-24 21:26 | ヘーゲル

ヘーゲル哲学史△:拡大改訂版(+総合リンク)

哲学史講義宗教哲学講義美学講義
『エンチクロペディー』
               /\
              /_哲学
             /\絶対的\
            芸術_\/_宗教
           /\<精神哲学> /世界史
          /__\     /__\    
         /\主観的\   /\客観的
        /__\/__\ /__\/__\
       /\               /\
      /__\  『エンチクロペディー』/__\
     /\概念論\           /有機体学\
    /__\/__\         /__\/__\
   /\ <論理学>/\       /\ <自然哲学>/\
  /__\    /__\     /__\     /__\
 /\有論/\  /\本質論\   /\力学/\   /\物理学\
/__\/__\/__\/__\ /__\/__\ /__\/__\

(ギリシア追記全体系)


                               /\
                              /  \
                             /シェリング    
                            /______\
                           /\      /\
                          /__\    /__\   
                         /カント/\  /フィヒテ\
                       ヤコービ\/__\/__\/__\
                       /\              /\
                     三位一体\            /__\  
                     /\  /\    近代    /\  /\
                    /神_\/対立\        /__\/__\
                   /ベーコンとベーメ\ ライプニッツ\<知性の時代>ルソー、啓蒙思想      
                  /  \    /  \  ヴォルフ_\    /フランスの哲学
                 /ベーコン\  /ベーメ \ <形而上学の時代>/<移行期>
                /______\/______\デカ_\ロック\バークリー、スコットランド派
          〜プロクロス\               ルト、 ホッブズ、 ヒューム /\
              /アレク            スピノザ、 グロティウス    /  \
             /サンドリア派          マルブランシュ        /宗教改革\
       プロティノス〜__ポリフュリオス、ヤンブリコス              /______\
           /\      /\                    キケロ\      /〜ペトルス・ラムス
          /  新プラトン主義 \       ヘーゲル哲学史      /__\ルネサンス_ブルーノ
         /フィロン\  /  グノーシス                古代研究/\  /\独自の試み
        /______\カバラ__主義\                /__ガッサ_\/__\/カルダーノ
       /\              /\              /\  ンディ         /\ 
      /  \            /  \            /  \            /  \
     /  アリスト    古代   /懐疑主義\          /ユダヤ人\    中世    スコラ派一般
   プラトン__テレス        /______\        /______\        /______\
〜アナク\      /〜キクニ学派 /\      /\      /\      /\      /\      /オッカム、ベーコン
サゴラス_\ギリシア/ソクラテス派 /  \ヘレニズム  \    /  \アラビア/  \    /  \スコラ /__\
 /\  /\  /   /\  /ストア派\  エピクロス\  /議論派 \  /アリスト\  対キリスト教  /\歴史/\スコトゥス
タレ_\レ_エン/ソフィ/ソク\/______\/______\/______\/_テレス注釈\/______\アンセルムス_トマス・アクィナス
ス〜  ウキ ペド スト ラテス                                        アベラール〜
パル  ッポ クレス                         
メニ  ス、
デス、 デモ
ヘラク クリトス
レイト
ス、ピタゴラス

|_______________|
               ↓拡大
                               /\
                              /__\
                             /\  /\
                            /__\/__\
                           /\      /\
                          /__\    /__\   
                         /\  /\  /\  /\
                        /__\/__\/__\/__\
                       /\              /論理学
                      /__\            /__\  
                     /精神哲学\ <客観的理念>  /精神哲学\
                    /__\/__\        /__\/__\
                   /\      /\      /\アリストテレス\
                  /__\プラトン/  \    /__\    /__\
                 /弁証法/\  /自然哲学\  /形而上学\  /自然哲学\
                /__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\/__\     
               /\                              /\
              /  \                            /__\
             /知性と物質                          /\キクニ学派
            /______\                        /__\/_ディオゲネス
           /\アナクサゴラス\                      /\ソクラテス学派\
          /  \    /  \     <古代ギリシア>       /__\    /__\
         /一般的 \  /部分的均質                  /メガラ学派  /\キュレネ学派  
        /______\/______\           エウクレイデス_\/__\/__\/__\
 ヘラクレイトス\              /\              /\              /\ 
      /  \            /  \            /__\            /__\
パルメニデス   /\   一般的    /    \          /\  /\  主観、内省的  /\運命/\
  エレア派__/ゼノン        /______\        /__\/__\        /__\/__\
アナク/\      /\      /\      /\      /\ソフィスト /\      /\ソクラテス /\
シメネス_\ 単純 /  \    /  \ 即物的/  \    /  \    /  \    /__\    /__\
 /\  /\  /    \ レウキッポス\  /    \  /    \  /    \  /イロニー\  /\善 /\
タレス\/アナ\/ピタゴラス_\/デモクリトス\エンペドクレス\/プロタゴラス\/ゴルギアス_\/__\/__\/__\/__\ 
     クシ
     マン
     ドロス

追記
細川亮一『ヘーゲル現象学の理念』の説 だと、『精神現象学』は『哲学史講義』と並行対応関係にあり、『哲学史講義』は『精神現象学』と一緒に読むといいそうだ。
以下、『精神現象学』内の章:対応する哲学者、及びキーワード、頁数は長谷川訳『哲学史講義』より。

意識
 感覚:パルメニデス(本来の哲学が始まる、上p238)からヘラクレイトス(一般的な過程、上p279)
 知覚:レウキッポス(自立存在の定義、正なるものを負なるものの空虚として.上p297)
 悟性:プラトン「ソピステス(ソフィスト)」(抽象的な統一、中p56)

自己意識
 生命: アリストテレス「霊魂論」(一般的、中p164)
 主と僕:アリストテレス「政治学」(服従、中p186,189)
     ストア派(自然な素朴さ、中p215,220)
     懐疑派(内容の否定、中p300)
 不幸な意識:
     新プラトン主義(統一、三位一体、中p339,408)

以上。

新プラトン主義に関しては、『ヘーゲル「新プラトン主義哲学」註解 』(山口誠一)などが最新研究らしい。

ちなみに『精神現象学』を機械的に図解すると以下になる。

               /絶対知
             *啓示_\
             /\宗教/\
            /自然\/芸術\
           /\ 〜絶対知 /良心、美しい魂
          自覚_\ドンキ /_道徳   
         /\理性/ホーテ/\精神/\ディドロ
        /観察\/実現\/人倫*/教養\
       /\  ゲーテ、シラー     /\
  「ソフィスト」\            /_新プラトン主義  
     / 悟性 \  <精神現象学> /不幸な意識(*後に頻出) 
    /_プラトン_\        /__\/__\
ヘラク/\      /\      /\      /\
 レイトス\ 意識 /  \    /__\自己意識 /懐疑派
 / 感性 \  / 知覚 \  /\生命/\  /主と僕/\
/パルメニデス\/レウキッポス\アリストテレス\/同_\/ストア派  
                   「霊魂論」「政治学」



おまけ
ヘーゲル美学講義
                                
                               /劇詩(原理/上演/歴史、ファウスト、群盗、シェークスピア)
                           叙事詩/種類\抒情詩
                             /\ 詩/\
                            /散文\/表現\
                 /オランダ、ドイツ)/\      /\
              (ビザンティン/イタリア/歴史\ロマン的/手段と内容  
                         /\絵画/\  /\音楽/\
                        /一般\/特殊\/一般\/特殊(リズム/ハーモニー/メロディー)
                       /\              /歴史(エギプト/ギリシア/キリスト教、ミケランジェロ)
                    様々な工法\            /__\  
                     /\ロマン的   <個別>   /\表現法と素材、歴史  
                    /一般\/特殊\        表現法\/材料\
                   /\      /ローマ    /\      /\
          古典的建築へ、ピラミッド 建築 /ギリシア、  /_体現 彫刻 /個性\
                 /\象徴的\  /\古典的\  /\原理/\  /\理想形\
               民族統一\/彫刻的/一般\/特殊\/内容\/_形\/一般\/特殊\     
               /独創性                            /ゲーテ、西東詩集
             手法\/様式                           /解体\
             /芸術家/\                          /\個人/小説
    想像力/天分/霊感__\/客観性                        /人格\/冒険物語、偶然/喜劇(ドンキホーテ)
           /\      /\                      /\      /カール大帝
          /  \ 芸術 /外界の性質     <美学講義>       /教団\ロマン的/忠誠\
         /そのもの\  /特質  \                  /\宗教/\  /\騎士道\
        /______\そのもの_行動\                /救済\/_愛\/名誉\/_愛\
       /\              /\              /\              /ローマ
      /  \            /_限界            /消滅\            /風刺詩
     /美の理念\  <理念>    / 欠陥 \          /\比喩/\  <特殊な形態> /\解体/\
    /______\       有機体内部_依存\        /外形\/意味\    アンティ/運命\/擬人\
   /\      /\      /\      /\   エジプト\      /\    ゴネー\      /\
  /  \ 美  /  \    /  \ 自然 /_調和    /本来\象徴的 /__\  変身/否定\ 古典的/個性\
 /理念  \  /理念の存在  /そのもの\  / 統一 \  /\無意識\  /\高遠/\ 物語\過程/\  /\理想形\
/______\/______\/______\/規則_法則性\/統一\/空想的/汎神論/高遠\/動物\/神々\/理想\/種々\ 
                                ゾロ   インド       犠牲/狩り 神託
 カント、シラー、                       アスター            
 イロニー(シュレーゲル)

               /\
              /_詩\
             /\  /音楽
            /絵_\/__\
           /\       /\
          /__\ <個別>/__\    
         /\建築/\   /\彫刻/\
        /__\/__\ /__\/__\
       /\               /\
      /__\             /__\
     /\芸術/\    『芸術』   /ロマン的\
    /__\/__\         /__\/__\
   /\      /\       /\       /\
  /__\<理念>/__\     /__\ <形態>/__\
 /\美 /\  /\自然/\   /象徴的/\   /\古典的\
/__\/__\/__\/__\ /__\/__\ /__\/__\
http://yojiseki.exblog.jp/7740680/


『精神現象学』では、個別→特殊→普遍、あるいは人倫(個別)→法(普遍)→道徳(特殊)だったが、ここでは、類(普遍)→種(特殊)→個(個別)の順に記述が進む。

おまけ2:『ヘーゲル宗教哲学講義』
参照、『ヘーゲル宗教哲学講義』創文社(1827年版Aと1831年版Bの二つを所収。上記図で採用したのは主に後者)。

                               /\
                              /__\
                             /\教団/\
                            /__\/__\
                           /\      /\
                          /__\ 精神 /__\   
                         /\父 /\  /\子 /\
                        /__\/__\/__\/__\
                       /\              /\
                      /__\            /殉死\  
                     /(A三位一体)  <完成>   /\和解/\
                    /__\/__\        /理念\/キリストA
                   /\      /\      /\      /\
                  /__\ 概念 /ベーメ    /__\ 表象 /善と悪、和解へ
                 /(B証明)   /\カント\  /\分裂/\  /\対立/\
           プラトン、ピタゴラス学派\/__\/__\/主観\/世界\/自然\/堕罪、創世記     
               /\                              /\
              / (国家B)                          /祭祀\
             /主体性の断念                         /\ローマ\
            /______\                        /目的\/形象\
           /\      /\                      /\      /\
          /  \ 祭祀 /  \      <宗教哲学講義> エジプトA謎B発酵\ 自由 /自由と美
         敬虔な祈り\  /和解、犠牲                  /\  /\  /\ギリシア 
        /______\/______\         ペルシア、ユダヤ崇高\/苦痛\/有限\/B証明、ソクラテス、カント
       /(スピノザ)         /(A証明)          /\    フェニ       /\ 
      /汎神論、           スピノザ      モンゴル、シャーマン\   キア       /_汎神論A
     /絶対  \   <概念> アンセ 思考 \          /\  /\   <規定>   仏教とラマ教 
    /______\       ルムス____カント     エスキモー\/アフリカ       /_無\/合一\
   /\      /\      /\ 諸形式  /\      /\      /\      /\      /\
  /  \ 概念 /  \    /  \ 知  /  \    /__\直接的、自然 \    /_道家 分裂 /_祭祀、移行A
 / 主観 \  / 客観 \  /信仰、感情  / 表象 \  /\呪術/\  /\祈り/\  /\中国/\  /\インド\
/______\/______\/______\/______\/__\/__\/__\/__\/度量\/特殊\/実在\/多様\ 
                                                        (一なる)

               /教団
              /__\
             /\表象/\
            /父_\/_子\
           /\  <完成> /\
          /__\     /__\    
         /\定義/\   /\移行/\
        /__\/__\ /__\/__\
       /\               /\
      /__\     『宗教』    /(1ペルシア,ユダヤ,
     /\祭祀/\           /\C自由\エジプト,
    /__\/__\         /__ 2ギリシア,3ローマ)
   /\ <概念> /\       /\  <規定> /(中国,
  /__\    /__\     /__\     /_印度,仏教,
 /\[概念] \  /\知 /\   /A直接的自然   /\B分裂 \
/__\/__\/__\/__\ /__\/__\ /__\/_ラマ教)
 『宗教哲学講義』1831
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by yojisekimoto | 2009-05-21 21:05 | ヘーゲル

ヘーゲル左派とプルードン

マルクスとエンゲルスは『聖家族』(1844)の時代にはまだプルードンを高く評価していました(ちなみに大月版全集第二巻によれば『聖家族』は共著だがプルードンを扱った節のある第四章はマルクスの単独執筆(『聖家族』英語版該当箇所)である)。
それはあくまで青年ヘーゲル派またはヘーゲル左派のグループの観念性を批判することで現実性を持とうとしたマルクスの思惑に利用された形の相対的な評価でしたが、、、

さて、エンゲルスが1842年のベルリンにおけるヘーゲル左派のグループ「自由人(フライエン)」("Die Freien")の人々の集まりを漫画にして描いた絵があります。
a0024841_2411556.jpg


http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/ce/Skiz-hegel.png
ヘーゲル左派のメンバー・ルーゲやエトガー・バウアー・シュティルナーらがかかれている。エンゲルスによる風刺画。

解説:
1842年のエンゲルスによる戯画。左からアーノルド・ルーゲ*(『独仏年誌』共同編集者)、ルートヴィヒ・ブール*、カールナウ・ヴェルク*、ブルーノ・バウアー*、オット・ヴィーガント(『ハレ年誌』『ドイツ年誌』『唯一者とその所有』『聖家族』『今日のフランスにおける社会主義と共産主義』を出版したライプツィヒの出版業者)、エトガー・バウアー*、マックス・シュティルナー*、エドゥアルド・マイエン(革命失敗後イギリスに亡命したジャーナリスト)、氏名不明の二人、カール・フリードリッヒ・ケッペン(隊長として。神学者だがこの絵では酒を飲んで酔っぱらっている)。ブルーノ・バウアーはマルクスが編集に参加した『ライン新聞』を踏みつけている。*印をつけた人の著作は平凡社『資料ドイツ初期社会主義』で邦訳を読むことができる。
壁には断頭台があり(ちょうどエドガー兄弟の上)、左の隅には一匹のリス(アイヒホルン)が描いてある(このリスはプロイセンの文部大臣ヨハン・アイヒホルン)を風刺したもの。(参照:大月書店『マル=エン全集』第27巻p345,531、または"The New Hegelians: Politics and Philosophy in the Hegelian School "by Douglas Moggach,p138-9 )

参考:青年ヘーゲル派wikipedia、およびthe young hegelians
ヘーゲル左派日本語研究文献目録

エドガー・バウアー(片手を上げた人)はプルードンに批判的な評論を書き、それが『聖家族』ではマルクスたちの再批判にさらされます。

左端のルーゲなどは、右傾化したと批判されます。そのルーゲと闘っているブルーノ・バウアーはエドガーの兄でエンゲルスを無神論に導いたとされる大学講師で、そのユダヤ人論はマルクスの『ユダヤ人問題によせて』(1843)で批判されています。

また、シュティルナーのクールな姿が有名ですが(別バージョンあり)、ただし、これらはあくまでエンゲルスとマルクスの側から見た見取り図です。

もし、プルードンを思想的な中心におくとしたなら、

  マルクス(批判)→プルードン←(批判)シュティルナー

というように左右からプルードンが批判されている構図を描くことができるでしょう。

このように、ヘーゲル左派からはじまりプルードンに着目するのは突拍子もないことではありません。
実際、ヘーゲル左派を研究されている石塚正英氏は、「交換銀行論の系譜——プルードン・ヴァイトリング・ゲゼル 」といった発表をされていて、仏、米、独、といった国境を越えたプルードンの系譜に着目されていて、成果が待たれます。
参考:http://www.i.dendai.ac.jp/~ishizuka/
   http://www.i.dendai.ac.jp/~ishizuka/g.html

また、佐藤優氏は『私のマルクス』で、ヘーゲル左派の多様性に着目し、スターリン主義、神学、マルクス主義、ユダヤ主義といった要素を読み取っており、ジジェクなどと同様この時期の可能性を掘り起こすことに成功していますが、こちらは残念ながらプルードンへの言及はありません。
参考:http://www2.ocn.ne.jp/~megami-k/private_0709.htm

エドガー・バウアーの描いた「批判的」プルードンとマルクスの理解する「ほんとうの/非批判的/大衆的」プルードンを対比によってマルクスが論じる『聖家族』*は、後の『哲学の貧困』の時期よりもプルードンの本質を描いていると思う。

*追記:
以下のマルクスの言葉をグラムシが何度も引用しているそうだ。

「もしエドガー氏がフランス語の平等を、ほんのしばらくでもドイツ語の自己意識と比べてみるならば、彼は後者の原理とは、前者がフランス語で、つまり政治と思考的直観のことばでいうところを、ドイツ語でつまり抽象的思考のことばであらわしていることがわかるであろう……」
(該当箇所邦訳大月版全集第二巻p36)。<戻る>
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by yojisekimoto | 2009-01-18 21:59 | ヘーゲル