カテゴリ:マルクス( 19 )

ピケティとマルクスについて:メモ

r(資本収益率)>g(経済成長率)

基本的には、主に全体の「資本(資産)」(r)を扱った『21世紀の資本』は、主に
「所得」(g )を扱ったマルクスの『資本論』とは補完関係にある。
物神化=自然環境を貨幣換算する危険は、ピケティより先に資本家が行っている
のだから、ピケティだけを批判しても仕方ない、、、、
マルクスは資産の1/10ほどが交換過程に入ると書いたが、そうしたマルクスの試
行錯誤をピケティは知らない(ギッフェン、コルクホーンの統計をマルクスが利用
しなかったことが批判される(61,238,注38頁))。
ピケティはそもそも貧富の差を論じても労働者の労働環境に興味はない。資本主義の第1,2
基本法則も労働環境とは関係ない(ちなみにマルクスの「資本の有機的構成」c/vに
おける不変資本cと可変資本vを、それぞれ資本と所得に見立てれば、ピケティの
第一基本法則(56頁)における資本/所得比率βがフラクタルに出来上がる。固定資本と
流動資本にも対応させ得るが、それだと労働の観点が消える)。
r>gは、拡大再生産を意味する(生産手段の所有者に産業利潤はもちろん、より多くの利子・
地代による利益が還流する。消費手段における不変資本はgとしてみなされ相対的に減る)。
12頁,主に236頁のマルクスに関する論評が重要だ。マルクスを解釈するうえでβ=s/gにお
ける成長率g=0のときを想定すれば利潤率の低下が理解出来るとされる。
(後述するマルクスの記号を使えばr>(g=M/C+V)ということになる。利潤は部門2のもの)
ただ生産性の成長=相対的剰余価値をマルクスが想定していないというのはシュンペーター
経由の誤解だ。

(注)ピケティは実証分析などに基づき、格差拡大を説明できる関係式として基本法則↓を示した。

r = the rate of return on capital(資本収益率)
   la rentabilité du capital (r)
g = the growth rate of economy(経済成長率)
  la croissance économique (g)

第一基本法則:α=r×β (56頁,1章)、第二基本法則:β=s/g (173頁,5章)

資本/所得比率β、所得の中の資本シェアα、資本収益率r、貯蓄率s、成長率g
(例:所得の中の資本シェアα=30%,資本収益率r=5%,資本/所得率β=600%、57頁より)
(例:「ある国が所得の12%を毎年貯金しており、当初の資本ストックが所得6年分とすると、
資本ストックの成長率は年間2パーセントだ。つまり国民所得とまったく同じ比率であり、
資本/所得率は安定状態を保つ。」178頁より)

ピケティは、下記の改変マルクス経済表左側の本源的蓄積と固定資本もしくは不変資本を
議論の俎上に載せたと言える。世界政府という新たな部門4を累進課税徴収の主体として
付け加えるべきかも知れない。
カントなら連合体を部門1と2の間につくるだろうが(カレツキ経済表がそれだ)、
ヘーゲル的(マルクスも)には超越的主体が必要になる。
繰り返しになるが、(主に資産,資本を扱った)ピケティと(主に所得,労賃を扱った)マルクス
とは互いに補完関係にある。


ピケティの   改変マルクス経済表。数字は資本論章番号
言う資本   (再生産表式と同じ部門順に改変、中間層が引き裂かれるイメージ。点線実線の区別は省略)
  ↓
 ___
/   \
  _____  (技術革新等 | (労働時間
 |第1部門 |  空間的差異)|絶 の延長)              2:21  
 |機械と原料|___相対的__|対_____       _追加的不変資本___  Mc
 |_____|   剰余価値 |的   ___産業利潤_/_追加的可変資本___\ Mv
本          1:10 |剰 利|        \_個人的消費_____/|Mk
 固定資本2:9 流動資本   |余 潤|___利子_____単利_________|
  \機械)(原料/\     |価  |      \___複利________/|
  (土地 消耗品) \    |値 /|___地代_____差額地代_______|
源   \  / (労働力)  | /          \_絶対地代______/|
  不変資本C 可変資本V 剰余価値M 生産物W                  |
     1:6 ____\____  /                     |
 1:24      /  \    /                      |
的 ____    /   労\  /    _産業利潤___3:1〜____   |
 |第2部門|  /     賃\/   利|                \  |
 |生活手段| /       /\   潤|_利子_____3:21〜____| |
 |____|/   労賃__/__\ / |        3:24     | |  
蓄     /    /  /   \\  |_地代_____3:37~44__| |
     /    /  /    /\\          3:45     | |
  不変資本  可変資本/ 剰余価値  生産物____________G____/_/  
           /        /        四:  ◎ 貨幣     
積 ____    /        /             ◯ 
 |第3部門|  /        /          三: /| 一般的 
 |総生産物| /        /             ☆☆☆     1:1、3、
 |____|/ _______/_             ☆☆☆     3:33
      /                      二:|/  拡大
  不変資本  可変資本  剰余価値  生産物        ◯ 
                           形態一:◯=☆ 単純 
                       (相対的価値形態 = 等価形態)

http://nam-students.blogspot.jp/2011/10/blog-post_29.html?m=0#_table

用語解説:
単純再生産の場合、1(V+M)=2(c)       1:21、2:20
拡大再生産の場合、1(V+Mv+Mk)=2(c+Mc)  2:21
剰余価値率または搾取率m'=利潤m/賃金v    1:7
利潤率はp'=m/(c+v)               3:2、13
(Mc,Mv,Mkに関しては略語は後年の解説者が使用したもの)

単純再生産の場合、1(V+M)=2(C)、       
拡大再生産の場合、1(V+M) > 2(C)、で生産手段への投資が増えることになるが、
それは消費手段部門の不変資本が相対的に減ることを意味する。


  絶対的
 B | A
拡大-十-単純
 C | D
  相対的

マルクスはABCDという論理展開で記述してゆく。
それはカントの質量関係様相というカテゴリーに似ている。
宇野弘蔵はこれをヘーゲル的トリアーデに変換した。
生産流通分配の順序を流通を先にし流通生産分配にしたのだ。
宇野弘蔵の経済原論岩波全書は、それらを知り、
経済政策論とセットなら読む価値はある。

マルクスの体系は、価値形態論、再生産表式の二つを
知ればそれでいいと個人的には思う。
特にほとんどの議論が再生産表式で完結する。

マルクスの頭のなかはこうなっている↓
http://2.bp.blogspot.com/-xuLhbrxVrHI/Tq_GZcWjCMI/AAAAAAAADDY/svEAgSpeGFg/s1600/13.gif
http://3.bp.blogspot.com/-19fBFbP8WwA/Tq_GZpwzZgI/AAAAAAAADDk/lAm4SlJbWhc/s1600/12.jpg
(再生産表式の前身であるマルクス経済表。部門1と2が逆なことに注意)

ガンジーやプルードンが目指したように分配は生産の現場でなされなければならないというのが
原則だが、資産課税を徴収する世界連合、世界国家など認められないと言う人には以下の言葉を贈る。

「孤立を求めて連帯を恐れず」by柄谷行人

追記:
ピケティは農業を捨てることで経済成長する(した)と考えている節があって(124,230頁)、
これは今後データを取る上でポイントになると思う。

ピケティへの批判に住宅問題が例として出されるが、そもそも資産の貨幣換算の問題はピケティ
もわかっている(マルクスも全てが交換過程に入るわけではないと草稿で明示している)。
それよりも一番の問題は、仏英独(123,124,148頁)が農地を住宅等にして生産性を上げた
とピケティが考えているらしいことだ(230頁における農業社会における代替弾力性の低さの
指摘は危険だ。農業は必ずしも遅れた産業ではない)。

ワイン製造農家などは生産性を上げていると言えるのだから 、、、

今は先進国も農業を大事にしている(生産性も高めている)。詳述出来ないがモノカルチャーを
他国に強いるようでは資本税に意味はない。

クズネッツは農業から工業への移行を統計上重視していたのに、ピケティはこの課題を捨象す
るのが早すぎる気がする。だからr>gのテーゼに意味がなくなってしまう。ピケティ書の100
近い図表はもっと多角的に提示し得るのにそこが惜しい。柄谷行人(「ピケティなんてピカチ
ュウ」と酒の席で言っていたそうだ)が『トランスクリティーク』で述べたような「感性的
なデータ(物)を伴」った「未来の他者」(柄谷TC83頁)がピケティ書で機能していることは確
かなのだから*。


簡単に言うと、ピケティはマルクスよりサンデル以上にカントに近い。
彼の言う累進課税は統整的理念なのだ。そしてデータは柄谷行人が『トランスクリティーク』
で言うように物自体であり未来の他者なのだ(倫理はそこから生まれる)。

問題点を再度述べるなら、仏英独(123,124,148頁)が農地を住宅等にして生産性を上げたとピケティ
が考えているらしいことだ(230頁における農業社会における代替弾力性の低さの指摘は危険だ。
農業は必ずしも遅れた産業ではない)。ワイン製造農家などは生産性を上げている。
農業と工業の差異を捨象するのが早すぎると、r>gのテーゼの意味がなくなる。
今は先進国も農業を大事にしている(生産性も高めている)。だから日本の差し迫った課題はTPPだ。
詳述する余裕はないが、モノカルチャーを他国に強いるようでは資本税に意味はない。


参考:
NAMs出版プロジェクト: ルイスの「二重経済モデル」
http://nam-students.blogspot.jp/2015/02/blog-post_47.html
NAMs出版プロジェクト: 改変マルクス経済表:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/02/blog-post_3.html
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by yojisekimoto | 2015-02-07 00:49 | マルクス

『資本論』冒頭翻訳各種:(価値形態論とゲーデル不完全性定理)

『資本論』冒頭翻訳各種:

"Das Kapital"
<Der Reichtum der Gesellschaften, in welchen kapitalistische Produktionsweise herrscht, erscheint als eine ungeheure Warensammlung, die einzelne Ware als seine Elementarform. Unsere Untersuchung beginnt daher mit der Analyse der Ware.>
(1867年初版。MEW Bd. 23, S.49)

<La richesse des sociétiés dans lesquelles règne le mode de production capitaliste s’annonce comme une 《immense accumulation de marchandises.》L’analyse de la marchandise, forme élémentaire de cette richesse, sera par consequent le point de départ de nos recherches.>
(1872年、J・ロア訳、マルクス自身の校閲によるフランス語訳)http://monsieurk.exblog.jp/17300334/

<The wealth of those societies in which the capitalist mode of production prevails, presents itself as “an immense accumulation of commodities,” its unit being a single commodity. Our investigation must therefore begin with the analysis of a commodity. >
(1887年英語版)

<資本制的生産様式が支配的に行われる諸社会の富は、一つの「厖大な商品集成」として現象し、個々の商品は、こうした富の原基形態として現象する。だから、われわれの研究は商品の分析をもって始まる。>
(昭和39年(1964)初版、長谷部文雄訳、河出書房新社、35頁)

<資本主義的生産様式の支配的である社会の富は、「巨大なる商品集積」として現われ、個々の商品はこの富の成素形態として現われる。したがって、われわれの研究は商品の分析をもって始まる。>
(向坂逸郎訳、岩波文庫全9巻 1969年 第一巻67頁)

<資本主義的生産様式が支配的に行われている社会の富は、一つの「巨大な商品の集まり」として現れ、一つ一つの商品は、その富の基本形態として現れる。それゆえ、われわれの研究は商品の分析から始まる。>
(平成3年(1972)第1刷、岡崎次郎訳、大月書店、国民文庫第一巻71頁。全集第23a巻47頁)

<資本主義的生産様式が支配している社会の富は、「膨大なる商品集積」(マルクス『経済学批判』一八五九年)としてあらわれ、個々の商品は、その富の基本形態としてあらわれる。だからわれわれの研究は、商品の分析からはじまる。>
(鈴木鴻一郎訳、1973年、中公世界の名著43,98頁)

<資本主義的生産様式が支配している諸社会の富は、「商品の巨大な集まり」として現れ、個々の商品はその富の要素形態として現れる。それゆえ、われわれの研究は、商品の分析から始まる。>
(平井規之訳、新日本出版社、1982年、第一巻59頁、新書全13巻)

<資本制生産様式が君臨する社会では、社会の富は「巨大な商品の集合体」の姿をとって現われ、ひとつひとつの商品はその富の要素形態として現われる。したがってわれわれの研究は商品の分析からはじまる。>
(今村仁司、三島憲一、鈴木直訳『マルクス・コレクション Ⅳ 資本論 第一巻(上)』筑摩書房、2005年)

<資本主義的生産様式が支配している社会的富は、「巨大な商品のかたまり」として現れ、この富を構成しているのがこの商品である。だから、われわれの研究は商品の分析から始まる。>
(超訳、祥伝社2008年)

<資本制生産様式が支配的な社会においては、社会の富は「一つの巨大な商品の集まり」として現れ、ここの商品はその要素形態として現れる。だからわたしたちの研究もまた商品の分析から始まる。>
(中山元訳、日経、第一部全4巻第一巻27頁、2011年)

<資本主義的生産様式が支配している諸社会の富は,《一つの巨魔的な商品集合》として(als eine ,,ungeheure Warensammlung’’)現われ,個々の商品はその富の要素形態として(als seine Elementarform)現われる。したがって,われわれの研究は商品の分析から始まる。>
(内田弘「『資本論』の自然哲学的基礎」2012年より。pdf公開されているこの論文で内田は集合-要素の対概念が大事だと強調する。その観点から新日本出版社訳が推奨される。筑摩、日経訳もこれにあてはまるだろう。)

<資本制生産方法が専ら行はれる社会の富は『尨大なる商品集積』(一)として現はれ、個々の商品(1)はその成素形態として現はれる。故に我々の研究は、商品の分析を以つて始まる。

(一)拙著『経済学批判』(ベルリン、一八五九年刊、第四頁)(2)。>
(高畠素之訳、1925年大正14年、新潮社、のちに改造社他)
http://awatasan.web.fc2.com/kansoku/kyuuban/capital/01_01.html
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/971555
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/971555/33


マルクスと集合論に関してはトラクリの価値形態に関する考察を参照(定本310頁)。
その柄谷の考察によって、初版にあった集合論的矛盾の記述は以降削除されたことがわかる。
マルクスはgoldによって集合論的矛盾を回避していると思う。

<それは、ちょうど、群をなして動物界のいろいろな類、種、亜種、科、等々を形成している獅子や虎や兎やその他のすべての現実の動物たちと相並んで、かつそれらのほかに、まだなお動物というもの、すなわち動物界全体の個別的化身が存在しているようなものである>
(定本トラクリ318頁。岡崎次郎訳『資本論 第1巻初版』、大月書店 (国民文庫)、1976 年。27頁)

http://fourier.ec.kagawa-u.ac.jp/~kosuke/ideology.pdf

             G
      D:  ◎ 貨幣形態
          ◯ 
      C: /| 一般的価値形態
        ☆☆☆  
        ☆☆☆     
      B:|/  拡大された価値形態
        ◯ 
  形態一、A:◯=☆ 単純な価値形態
(相対的価値形態 = 等価形態)

価値形態論とゲーデルの不完全性定理を比べるとよくわかるが、マルクスはゲーデルの半分しか叙述していない。不完全性定理においてゲーデル数が王権を得たまま固定することはあり得ない。これは時間というものを自らの歴史観に無意識に依拠しつつ扱ったマルクスの不備に起因する。価値形態A~Dは全て同時に存在し得るというのがゲーデルからマルクスへの答えである。

~~~~~~~~~~~~~~~

電子書籍版、河出書房新社世界の大思想はyahooブックスでも割安ででているはずだが、
アプリが不十分、ダウンロード不可?で推奨出来ない。やはりibooksを推奨する。
大月のon lineは検索機能だけでも画期的。ただコピペは出来ない。
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by yojisekimoto | 2014-05-25 19:33 | マルクス

堺利彦「社会主義鳥瞰図」

堺利彦「社会主義鳥瞰図」
(堺利彦「大杉君と僕」『生の闘争』序文、宇野弘蔵『資本論五十年』上6頁より。本来は縦書き)

     守銭奴__隠遁者__風流人__遊蕩家___________________
    /                                     |
個人主義___自由主義__旧自由党、改進党_      /政友会          |
           \_資本家主義____|    | 同志会          |
           /          |  __| 国民党          |
国家主義___帝国主義__藩閥官僚_____| /   \中正会          |
                       /                  |
国家社会主義_社会改良主義_____社会政策派_____ロイド・ジョージ      |
      \                                   |
       労働組合主義__非政治派_____________________  |
              \政治派____                  | |
                      \____英国労働党___安部   | |
                      /           _ゾラ   | |
社会主義   穏健派、修正派、提携派、入閣派_____ジョーレス_/_ショウ  | |
    \                                   | |
     \_マルクス派、正当派、非提携派、非入閣派_____堺___ゴルキー | | 
     /                    ___\__リープクネヒト | |
共産主義/  直接行動派、シンデカリスト、非議会派/______________| |
                        |\                |
無政府共産主義____クロポトキン______大杉 \____オスカァ・ワイルド  |
                        |     \アナトル・フランス  |
          _スチルネル、ニイチェ_  |                 |
個人的無政府主義_/ トルストイ、イブセン \_|_________________|
         \_日本現時文芸家の多数_/


http://daruma3.cocolog-nifty.com/nh/2013/02/post-0343.html
a0024841_1013579.jpg

1914年に書かれた「大杉君と僕」(堺利彦)という文章には、以下のように社会主義が解説されている。

「日本の社会主義運動に三派の別が生じていた。今でもボンヤリその形が残っている。
 一、温和派(あるいは修正派)
 一、マルクス派(あるいは正純派)
 一、直接行動派(あるいは無政府的社会主義)
 これを人について言えば、安部磯雄君は右翼に属し、幸徳秋水君は左翼に属し、僕自身は中間派に属していた。そのうち、幸徳君は殺されたが、安部君と僕とはほぼ昔のままの立場で続いている。そして今日、幸徳君の立場を継承している者は、すなわち大杉栄君である。・・・ すべて主義態度の範囲はそう明瞭に区分することのできるものではない。実際運動に当たっては、種々の便宜上、どこかに一線を画して、党派団体の区分をつけるけれど、理論の上から見る時には、あらゆる思想はみな濃淡のボカシをもって連続しているのである。この関係をやや明瞭に示すため、左に一つの表を作ってみる」

というふうにあり、上図のような「社会主義鳥瞰図」が載っている。
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by yojisekimoto | 2013-12-18 10:00 | マルクス

『資本論』第一巻:メモ再送

詳細(全巻):http://nam-students.blogspot.jp/2011/10/blog-post_29.html

 絶対的
拡大十単純
 相対的

 _____________マ_ル_ク_ス_『資_本_論』_第_一_巻_______単純な価値形態
労働過程と価値増殖過程|   定式WーGーW・|           |  ◯  |相対◯=☆|
| 不変資本と可変資本|     GーWーG・|(契約)       拡大さ|\ |的価値 等価
|       |          |           れた・☆☆☆|形態  形態
|___絶対的剰余___|  貨幣の資本    |   交換過程   |_商品価値形態論>|
|   価値の生産   |  への転化    |           |  ☆☆☆|  ☆☆☆|
|     剰余価値率|  (ロドス)    |(遊牧民族)(逆立) 一般的・\||   \||
|労働日       |           |           |    ◯|    G|
|_剰余価値の率と総量|__15_______|_______商品と貨幣_|__貨幣形態
|           |労働力の価|絶対的および (2) |     |     |     |
相対的剰余価値の概念10|格と剰余価|相対的  | 流通手段|尺度(1)|a貨幣蓄蔵|     |
|   1013   |値との大き|剰余価値14 a商品 |     | (禁欲)|     |
|___相対的____さの変動_絶対的お_(WーGーW)貨幣または商品流通_貨幣(3)__|
|  剰余価値の生産  |    よび相対的・ | b貨幣 | c鋳貨 |     |     |
|協業11 |  機械と|剰余価値率 1416(商品総額/|(gold)b支払手段|c世界貨幣|
|  分業と|大工業13|を表わす種々の定式16|流通回数=貨幣量)  | (信用)|(銀行) |
12マニュファクチュア|_____第1部:資本の生産過程_|_____|_____|_____|
|           |           |  〜25      |           |
|           |           |           |           |
|           |労働力の価値または  | 剰余価値の     |           |
|   時間賃銀18  |価格の労賃への転化17| 資本への転化22  | 単純再生産21   |
|           |           | (拡大再生産)   |           |
|           |           | (労働元本、労働財源)           |
|           |           |           |           |
|__________労賃__________|________資本の___________|
|         1720         |         蓄積過程2125     |
|           |           (労働力の増加、    |           |
|           |           | 相対的減少)    |           |
|  出来高賃銀19  | 労賃の国民的相違20|  資本主義的蓄積の |  本源的蓄積24  |
|           |           |  一般的法則23  |    (最後の鐘) |
|           |           (過剰人口、窮乏化法則)| 近代的植民理論25 |
|           |    (ヨーロッパ)|    (アイルランド)    (アメリカ) |
|___________|___________|___________|___________|



マルクス経済表(再生産表式と同じ部門順に改変、点線実線の区別は省略)

  _____  (技術革新等 | (労働時間
 |第1部門 |  空間的差異)|絶 の延長)              2:21  
 |機械と原料|___相対的__|対_____       _追加的不変資本___  Mc
 |_____|   剰余価値 |的   ___産業利潤_/_追加的可変資本___\ Mv
本          1:10 |剰 利|        \_個人的消費_____/|Mk
 固定資本2:9 流動資本   |余 潤|___利子_____単利_________|
  \機械)(原料/\     |価  |      \___複利________/|
  (土地 消耗品) \    |値 /|___地代_____差額地代_______|
源   \  / (労働力)  | /          \_絶対地代______/|
  不変資本C 可変資本V 剰余価値M 生産物W                  |
     1:6 ____\____  /                     |
 1:24      /  \    /                      |
的 ____    /   労\  /    _産業利潤___3:1〜____   |
 |第2部門|  /     賃\/   利|                \  |
 |生活手段| /       /\   潤|_利子_____3:21〜____| |
 |____|/   労賃__/__\ / |        3:24     | |  
蓄     /    /  /   \\  |_地代_____3:3744__| |
     /    /  /    /\\          3:45     | |
  不変資本  可変資本/ 剰余価値  生産物________________/_/  
           /        /        四:  ◎ 貨幣     
積 ____    /        /             ◯ 
 |第3部門|  /        /          三: /| 一般的 
 |総生産物| /        /             ☆☆☆     1:1
 |____|/ _______/_             ☆☆☆     3:33
      /                      二:|/  拡大
  不変資本  可変資本  剰余価値  生産物        ◯ 
                           形態一:◯=☆ 単純 
                       (相対的価値形態 = 等価形態)


価値形態論のわかりにくさは(下図でいえば)縦軸横軸ともに価値形態なる用語を使用しているところからくる。

☆=Gold
         A   B    C     D
        単純  拡大   一般的   貨幣
   等価形態  ◎ ◎◎◎☆◎  ◯     ☆
    ||   |  \|/  /|\   /|\
相対的価値形態  ◯   ◯  ◎◎◎☆◎ ◎◎◎◯◎
   

縦軸は、交換価値(貨幣)、使用価値(商品)でいい。


価値形態論、図解:
         A   B    C     D
        単純  拡大   一般的   貨幣
交換価値(貨幣) ◎ ◎◎◎☆◎  ◯     ☆
 ||      |  \|/  /|\   /|\
使用価値(商品) ◯   ◯  ◎◎◎☆◎ ◎◎◎◯◎ 


 『資本論』目次

第1部:資本の生産過程

 商品と貨幣
 1. 商品
  第一節 商品の二要素 使用価値と価値(価値実体,価値の大いさ)
  第二節 商品に表わされた労働の二重性
  第三節 価値形態または交換価値
    A 単純な,個別的な,または偶然的な価値形態
      一 価値表現の両極,すなわち,相対的価値形態と等価形態
      二 相対的価値形態
       a 相対的価値形態の内容
       b 相対的価値形態の量的規定性
      三 等価形態
      四 単純な価値形態の総体
    B 総体的または拡大せる価値形態
      一 拡大された相対的価値形態
      二 特別な価値形態
      三 総体的または拡大された価値形態の欠陥
    C 一般的価値形態
      一 価値形態の変化した性格
      二 相対的価値形態と等価形態の発展関係
      三 一般的価値形態から貨幣形態への移行
    D 貨幣形態
  第四節 商品の物神的性格とその秘密
 2. 交換過程
 3. 貨幣または商品流通
  第一節 価値の尺度
  第二節 流通手段
   a 商品の変態
   b 貨幣の流通(ウムラウフ)
   c 鋳貨 価値標章
  第三節 貨幣
   a 貨幣退蔵
   b 支払手段
   c 世界貨幣

 貨幣の資本への転化
 4. 貨幣の資本への転化
  第一節 資本の一般定式
  第二節 一般定式の矛盾     (ロドス)
  第三節 労働力の買いと売り   (二重な意味で自由)

 絶対的剰余価値の生産
 5. 労働過程と価値増殖過程
  第1節 労働過程
  第2節 価値増殖過程
 6. 不変資本と可変資本
 7. 剰余価値率
  第1節 労働力の搾取度
  第2節 生産物の比率的諸部分での生産物価値の表現
  第3節 シーニアの「最後の1時間」
  第4節 剰余生産物
 8. 労働日
  第1節 労働日の諸限界
  第2節 剰余労働にたいする渇望。工場主とボヤール
  第3節 搾取の法的規制のないイギリスの産業諸部門
  第4節 昼間労働と夜間労働。交代制
  第5節 標準労働日獲得の為の闘争。
   14世紀中葉から17世紀末までの労働日延長の為の強制法
  第6節 標準労働日獲得の為の闘争。
   法律による労働時間の強制的制限。1833-1864年のイギリスの工場立法
  第7節 標準労働日獲得の為の闘争。イギリスの工場立法が他国におよぼした反作用
 9. 剰余価値の率と総量

 相対的剰余価値の生産
 10. 相対的剰余価値の概念
 11. 協業   (指揮者、結合労働力)
 12. 分業とマニュファクチュア
  第1節 マニュファクチュアの2重の起源
  第2節 部分労働者とその道具
  第3節 マニュファクチュアの2つの基本形態
  第4節 マニュファクチュア内部の分業と社会内部の分業  (交換過程?、共同体の接触、部分労働者)
  第5節 マニュファクチュアの資本主義的性格

 13. 機械と大工業 
  第一節 機械装置の発達
  第二節 生産物にたいする機械装置の価値移転
  第三節 機械経営が労働者に及ぼす第一次的影響
   a 資本による補助的労働力の領有.婦人労働と児童労働
   b 労働日の延長
   c 労働の強化 
  第四節 工場
  第五節 労働者と機械との闘争
  第六節 機械によって駆逐された労働者にかんする補償説
  第七節 機械経営の発達にともなう労働者の反撥と牽引.綿業恐慌
  第八節 大工業による工場手工業,手工業,家内労働の革命
   a 手工業と分業とに基づく協業の廃棄
   b 工場手工業と家内労働への工場制度への反作用
   c 近代的工場手工業
   d 近代的家内労働
   e 近代的工場手工業および家内労働の大工業への移行.これらの経営様式にたいして, 工場法を適用することによってなされるこの革命の促進 
  第九節 工場立法(保健・教育条項).イギリスにおけるその一般化
  第一〇節 大工業と農業                   (土地、農業)

 絶対的および相対的剰余価値の生産
 14. 絶対的および相対的剰余価値
 15. 労働力の価格と剰余価値との大きさの変動
  第1節 労働日の大きさ及び労働の強度が不変で労働の生産力が可変である場合
  第2節 労働日と労働の生産力が不変で労働の強度が可変である場合
  第3節 労働の生産力と強度が不変で労働日が可変である場合
  第4節 労働の持続、生産力、及び強度が同時に変動する場合
 16. 剰余価値率を表わす種々の定式

 労賃
 17. 労働力の価値または価格の労賃への転化
 18. 時間賃銀
 19. 出来高賃銀
 20. 労賃の国民的相違

 資本の蓄積過程
 21. 単純再生産
 22. 剰余価値の資本への転化
  第1節 拡大された規模での資本主義的生産過程
  第2節 拡大された規模での再生産にかんする経済学上の誤った見解
  第3節 剰余価値の資本と収入とへの分割。節欲説。
  第4節 剰余価値の資本と収入とへの比例的分割から独立して
   蓄積の規模を規定する諸事情
  第5節 いわゆる労働元本
 23. 資本主義的蓄積の一般的法則 
  第一節 資本組成の不変なばあいにおける蓄積に伴う労働力需要の増加
  第二節 蓄積とそれに伴う集積との進行中における可変資本部分の相対的減少
  第三節 相対的過剰人口または産業予備軍の累進的生産
  第四節 相対的過剰人口の種々の存在形態.資本主義的蓄積の一般的法則  (窮乏化法則)  
  第五節 資本主義的蓄積の一般的法則の例解
   a 一八四六-一八六六年のイギリス
   b イギリス工業労働者階級の低賃金層
   c 移動民
   d 恐慌が労働者階級の最高給部分に及ぼす影響
   e イギリスの農業プロレタリアート
   f アイルランド
 24. いわゆる本源的蓄積
  第1節 本源的蓄積の秘密
  第2節 農村民からの土地の収奪
  第3節 15世紀以来の被収奪者にたいする流血の立法。
  第4節 資本主義的借地農場経営者の創生記
  第5節 工業への農業革命の反作用
  第6節 産業資本家の創生記        (公債、魔法の杖)
  第7節 資本主義的蓄積の歴史的傾向    (最後の鐘)
 25. 近代的植民理論


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by yojisekimoto | 2012-11-06 21:49 | マルクス

マルクス再生産表式とカレツキの「投資と資本家消費が利潤と国民所得を決定する」という命題

ミハイル・カレツキ(1899ー1970):「投資と資本家消費(右)が利潤と国民所得(左)を決定する」という命題
(ケインズ以前に独自に発見された「有効需要理論」)

  所 得             支 出
 利潤(資本家の所得)      投   資
                +資本家の消費
+賃金(労働者の所得)     +労働者の消費 
=国民所得           =国民生産物

  1 Ⅰ=P1+W1   P(総利潤)、W(総賃金)、Ⅰ(投資)
  2 Ck=P2+W2  Ck(資本家消費)、Cw(労働者消費)
  3 Cw=P3+W3  P=P1+P2+P3
              W=W1+W2+W3
さらに
     Y=P+W
      =Ⅰ+Ck+Cw・・・①  Y(国民所得)
 ______            ______
| _____|________  | ____ |
||     |  _____ | ||    ||
||利潤P1 |+| 賃金W1||=||投資I || 投資財生産部門1 I
||     | |/I=w1|| ||    ||  分配率W1/I=w1 
||     | |(分配率)|| ||    ||    
||     | |     || ||資本家 ||    
||利潤P2 |+| 賃金W2||=||消費Ck|| 消費手段生産部門2 Ck
||     | |/Ck=w2| ||    ||  分配率W2/Ck=w2
||     | |(分配率)|| ||    ||
||     ③ |_____|| ||    ||
||_____|/_______| ||____||  
|      /          |  /   | 
|     ②|          | /    |  P3=W1+W2・・・②
| ___/ |          |/労働者  |  P1+P2+P3=P1+W1+P2+W2・・・③
||利潤P3||+  賃金W3  =/ 消費Cw | 賃金財生産部門3 Cw
||____||  /Cw=w3 /|      |  分配率W3/Cw=w3
|      |  (分配率) / |      |               
|______|       /  |______|  
              /       |
             ④        |     P=I+Ck・・・④
            /         |
           /          |
          /           ⑦  
         /            |    
 _______/_______   ___|__   
| ____ /        |①|      |
||総利潤P| +  総賃金W |=| 国民所得Y| 
||____|         | |      |
|_______________| |______|


(各部門の分配率W1/I、W2/Ck、W3/Cwをそれぞれw1、w2w3とする)

②は、(1-w3)Cw=w1Ⅰ+w2Ck・・・⑤ となる。
Cw=(w1Ⅰ+w2Ck)/(1-w3)・・・⑥

⑥を①に代入して

   Y=Ⅰ+Ck+(w1Ⅰ+w2Ck)/(1-w3)・・・⑦
 国民所得=投資+Ck(資本家消費)+Cw(労働者消費)

④式と⑦式により、「投資と資本家消費が、利潤と国民所得を決定する」
という命題が導かれたようだ。
http://blogs.yahoo.co.jp/f196ip7d/17928011.html


参照:
「 カレツキの再生産表式は、マルクスの再生産表式の価値部分のみを表現しているもので、現物部分の存在を無視している。資本家の利潤は、資本家個人の消費に回る分と再投資される分(蓄積)に分かれるが、それに賃金財生産部門を独立した部門としているのが、カレツキの独創的なところである。
 マルクスの単純再生産表式では、資本家と労働者は、第Ⅱ部門の生産する消費手段を共に自己の消費手段として分け合うということが想定されている。カレツキは、資本家向けの消費手段生産部門Ⅱを賃金財生産部門Ⅲと区別しているのである。賃金財、例えば、穀物は、資本家と労働者のどちらにとっても消費手段である。しかし、奢侈品となるとほぼ資本家や地主などの富裕層に限定された消費手段である。それは、賃金財ではない。それについては、マルクスは、後に、Ⅱ消費手段生産の亜部類として、考察される。」
http://byoubyou.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_b710.html

根井雅弘『「ケインズ革命」の群像』145頁〜
栗田康之『資本主義経済の動態』105頁〜
カレツキ『資本主義の動態理論』79頁〜
カレツキ『経済変動の理論』(内容は上記書と半分重なる)45頁〜

以下、
カレツキ「国民所得の経済表」(tableau economique of the national income)
("The Marxian equations of reproduction and modern economics"「マルクスの再生産の方程式と近代経済学」1968,1991未邦訳より)

 ___________
| 1  2  3|  |
|________|__|
|P1 P2 P3| P|
|W1 W2 W3| W|
|________|__|
|I  Ck Cw| Y|
|________|__|

P1、P2、P3・・・粗利潤
W1、W2、W3・・・賃金

(栗田康之『資本主義経済の動態』116頁、参照)

a0024841_140626.jpg

http://www.deepdyve.com/lp/sage/the-marxian-equations-of-reproduction-and-modern-economics-42VMtJ8FgO

マルクスの基本的な『交換方程式』:

「消費財産業の蓄積=投資財産業の消費支出」
(マルクス再生産表式における部門間均衡式、
 C2+M2c=V1+M1v+M1k)。

これは、カレツキ的には、

P3=W1+W2

となる(参照:上記栗田書26、110、116頁)。
___________________________________
参考:マルクス再生産表式

                      p1  追加的不変資本M1c
                    _産業利潤_追加的可変資本M1v
 _____             |      個人的消費M1k
|第1部門 |           P|_利子z__単利__|
|機械と原料|          利潤|      複利  |
|_____|           /|_地代r__差額地代|
                 /        絶対地代|
 不変資本C 可変資本V 剰余価値M 生産物W       |
       _____\____  /          |
          /  \    /           |
 ____    /  労賃\  /    _産業利潤→  |
|第2部門|  /      \/    |      | |
|生活手段| /       /\ 利潤_|_利子→__| |
|____ /   労賃→_/__\ / |      | |  
     /    /  /   \\  |_地代→__| |
    /    /  /    /\\        | |
 不変資本  可変資本/ 剰余価値  生産物______/_/  
          /        /   
 ____    /        / 
|第3部門|  /        /              
|総生産物| /        /          
|____|/        /          
 ____/ _______/__                      
 不変資本  可変資本  剰余価値  生産物

単純再生産の場合、1(V+M)=2(c)       
拡大再生産の場合、1(V+Mv+Mk)=2(c+Mc)  『資本論』第2巻第21章参照

マルクスの再生産表式(初期は経済表)は1863年、カレツキの表式は1933年(基本的な考え方は1933年『景気循環理論概説』、前掲「国民所得の経済表」は1968年)に考案、発表された。ケインズの『一般理論』は1936年に発表された。
_____________________________

再掲:


 ______            ______
| _____|________  | ____ |
||     |  _____ | ||    ||
||利潤P1 |+| 賃金W1||=||投資I ||
||     | |/I=w1|| ||    ||
||     | |(分配率)|| ||    ||
||     | |     || ||資本家 ||
||利潤P2 |+| 賃金W2||=/|消費Ck||
||     | |/Ck=w2|/||    ||
||     | |(分配率)|/ ||    ||
||     ③ |_____/| ||    ||
||_____|/_____/_| ||____||
|      /     /    |      |
|     ②|    /  (⑤)|(⑥)   |
| ___/ |   /      | 労働者  |
||利潤P3||+ /賃金W3  =| 消費Cw |
||____|| //Cw=w3  |      |
|      |/ (分配率)   |      |
|______/          |______|
      /               |  
     ④                ⑦ 
 ___/___________   ___|__ 
| _/___         |①|      |
||総利潤P |+  総賃金W |=| 国民所得Y|
||_____|        | |      |
|_______________| |______|
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by yojisekimoto | 2012-01-18 11:32 | マルクス

再生産表式版経済表:改訂版

再生産表式版経済表(本源的蓄積は不変資本における部門の分化に対応すると解釈したが見にくいので直した)及び、
資本論全体図カントと違い、質→量→関係→様相、と進む。生産ではなく交換を重視した『世界史の構造』とは同じ)

  _____  (技術革新等 | (労働時間
 |第1部門 |  空間的差異)|絶 の延長)1:10              2:21  
 |機械と原料|___相対的__|対_____       _追加的不変資本___  Mc
 |_____|   剰余価値 |的   ___産業利潤_/_追加的可変資本___\ Mv
               |剰  |        \_個人的消費_____/|Mk
 固定資本2:9 流動資本   |余  |___利子_____単利_________|
  \機械)(原料/\     |価  |      \___複利________/|
  (土地 消耗品) \    |値 /|___地代_____差額地代_______|
   \  / (労働力)  | /          \_絶対地代______/|
  不変資本C 可変資本V 剰余価値M 生産物W                  |
     1:6 ____\____  /                     |
           /  \    /                      |
 ____1:24/  労賃\  /    _産業利潤___3:1〜____   |
 |第2部門|  /      \/    |                \  |
 |生活手段| /       /\   _|_利子_____3:21〜____| |
 |____|/   労賃__/__\ / |        3:24     | |  
     /    /  /   \\  |_地代_____3:37~44__| |
     /    /  /    /\\          3:45     | |
  不変資本  可変資本/ 剰余価値  生産物_____________G___/_/  
           /        /        四:  ◎ 貨幣     
 ____    /        /             ◯ 
 |第3部門|  /        /          三: /| 一般的 
 |総生産物| /        /             ☆☆☆     1:1、3、
 |____|/ _______/_             ☆☆☆     3:33
      /                      二:|/  拡大
  不変資本  可変資本  剰余価値  生産物        ◯ 
                           形態一:◯=☆ 単純 
                       (相対的価値形態 = 等価形態)
                           ___________  
                               |________     
                                        |  ___________   
 ___________________マルクス『資本論』___________|_______   |
|   貨幣資本、循環1|GーW買い1     |三5〜9 |二    |     |     |  |
|一資本の諸変態と   |  GーWーPm   |絶対的剰余|貨幣の資本|  拡大 | 単純  |  |
|  それらの循環   |     \A生産2、|価値の生産|への転化4|     |     |  |
|     1〜6   |    WーG売り3 |_労働日8|_____|_一商品と貨幣1〜3_|  |
|      生産資本、| (資本の循環過程1)|四相対的剰|五絶対的お|  <価値形態論>1 |  |
|  単純、拡大再生産2|(G貨幣、W商品   |剰余価値・|よび相対的| 一般的 | 貨幣  |  |
|      商品資本3|Pm生産手段、A労働)|10〜13|剰余価値・|     |     |  |
|____第2部:資本の流通過程________|協業11_第1部:資本の生産過程_|_____|  |
|           〜21         |     |     〜25         |  |
|           |   固定資本償却21|     | 時間18|           |  |
|  二資本の回転   |           |     |     |七資本の       |  |
|      7〜17 | 三社会的総資本の  |____六労賃____| 蓄積過程21〜25 |  |
|           | 再生産と流通18〜21    17〜20  |単純再生産21    |  |
|    固定資本9  |単純再生産2、20  |出来高19|     |拡大22 本源的蓄積24  |
|           |再生産表式〜規準20_|_____|_____|植民理論25_____|__|
|___________|______拡大2、21_____|_____|___________|
|二    |一    |           |           |     |     |  
|平均利潤へ|利潤率への|           |           |労働:労賃|     |  
|転化8〜12転化1〜7|           |           |     |     |  
|__<利潤>1〜20_|           | 生産過程の分析49 |__三位一体定式48_|  
|三利潤率の|四商人資本|           |           |     |     |  
|傾向的低下|への転化 |           |           |資本:利潤|土地:地代|  
|13〜15|16〜20|           |           |     |     |  
|_____第3部:資本主義的生産の総過程への転化_______七諸収入とその源泉48〜52__|  
|           |         〜52          <階級>   |     |  
|五利子と企業者利得とへ|六超過利潤の地代への |           | 労働者 |     |  
| の利潤の分裂。   |   転化37〜47 |           |     |     |  
| 利子生み資本21〜36    <地代>   |  競争の外観50  |____諸階級52__|  
|   <利子>    |差額地代38〜44、46           |     |  |  |  
|貨幣資本と現実資本30|絶対地代45     |           | 資本家 |_地 主_| 
|     景気循環30|資本主義的地代47  |           |     |  |  |
複利24_______|___________|___________|_____|__|__|


再生産表式(≒経済表)図解別バージョン:

____1C____ __1V__ __1M__
                   p1zr 
          +   
           _____2C______ _2V_ _2M_
                              p1zr
         ||

_________3C_____________ 

           ______3V___ ____3M_____


 _______________________
|     |2C|2V|           |          
| 1C  |1V=2W|           |           
|     |2M|  |           |           
|_3C=1W_2p1zr    3V     |
1p1|  |     |           |           
|_1M__|     |           |           
|1z|1r|     |           |
|__|__|____3W___________|
|     |     |           |
| 3p1 |     |           |
|     |     |           |
|____3M_____|           |
|     |     |           |
| 3z  |  3r |           |
|     |     |           |C V
|_____|_____|___________|M  
 3>1>2

 _______________________
|           |2V|2C|     |
|           |1V=2W| 1C  |
|           |2M|  |     |
|    3V    2p1zr_3C=1W__|
|           1p1|  |     |
|           |_1M__|     |
|           |1z|1r|     |
|__________3W__|__|_____|
|     |     |           |
| 3p1 |     |           |
|     |     |           |
|____3M_____|           |
|     |     |           |
| 3z  |  3r |           |
|     |     |           |V C
|_____|_____|___________|M  
 3>1>2

単純再生産の場合2は1を超え3に近づく。
(上の図は部門1で搾取なし、部門2で総てボランティアという極端なモデルを表す。その際、厳密には部門3の外枠は存在せず、部門2の外枠と同化する)


単純再生産の場合、1(V+M)=2(C)、       
拡大再生産の場合、1(V+M) > 2(C)、で生産手段への投資が増えることになるが、
それは消費手段部門の不変資本が相対的に減ることを意味する。


用語解説:

単純再生産の場合、1(V+M)=2(c)       1:21、2:20
拡大再生産の場合、1(V+Mv+Mk)=2(c+Mc)  2:21
剰余価値率または搾取率m'=利潤m/賃金v    1:7
利潤率はp'=m/(c+v)               3:2、13
(Mc,Mv,Mkに関しては略語は後年の解説者が使用したもの)

資本の一般的定式はG-W(A、Pm)・・・P・・・W'-G'
(貨幣G、商品総額W、労働A、諸商品あるいは生産手段Pm、生産資本P)
1買い手  G-W・・・P・・・W'-G'  
2商品生産者  P・・・Ck(総流通過程)・・・P
3商人資本 Ck・・・P(W')         2:4
(商人資本 W'ーG’ーW・・・P・・・W')    2:3

約10年周期の固定資本の償却 2:9、21
恐慌2:21、3:30、35
産業利潤p1、利子z、地代r 3:15
p1+z資本ー利潤、r土地ー地代、v労働ー労賃、三位一体的形態 3:48


『資本論』目次:

第1部:資本の生産過程

 一商品と貨幣
1. 商品
2. 交換過程
3. 貨幣または商品流通

 二貨幣の資本への転化
4. 貨幣の資本への転化

 三絶対的剰余価値の生産
5. 労働過程と価値増殖過程
6. 不変資本と可変資本
7. 剰余価値率
8. 労働日
9. 剰余価値の率と総量

 四相対的剰余価値の生産
10. 相対的剰余価値の概念
11. 協業
12. 分業とマニュファクチュア
13. 機械と大工業

 五絶対的および相対的剰余価値の生産
14. 絶対的および相対的剰余価値
15. 労働力の価格と剰余価値との大きさの変動
16. 剰余価値率を表わす種々の定式

 六労賃
17. 労働力の価値または価格の労賃への転化
18. 時間賃銀
19. 出来高賃銀
20. 労賃の国民的相違

 七資本の蓄積過程
21. 単純再生産
22. 剰余価値の資本への転化
23. 資本主義的蓄積の一般的法則
24. いわゆる本源的蓄積
25. 近代的植民理論

第2部:資本の流通過程

一資本の諸変態とそれらの循環
1. 貨幣資本の循環
2. 生産資本の循環
3. 商品資本の循環
4. 循環過程の三つの図式
5. 通流時間
6. 流通費

二資本の回転
7. 回転時間と回転数
8. 固定資本と流動資本
9. 前貸資本の総回転。回転循環
10. 固定資本と流動資本とにかんする諸学説。重農主義者とアダム・スミス
11. 固定資本と流動資本とにかんする諸学説。リカードウ
12. 労働期間
13. 生産時間
14. 通流時間
15. 資本前貸の大きさにおよぼす回転時間の影響
16. 可変資本の回転
17. 剰余価値の流通

三社会的総資本の再生産と流通
18. 緒論
19. 対象についての従来の諸叙述
20. 単純再生産
21. 蓄積と拡大再生産

第3部 資本主義的生産の総過程


一剰余価値の利潤への転化、および剰余価値率の利潤率への転化

第1章 費用価格と利潤 /
第2章 利潤率 /
第3章 剰余価値率にたいする利潤率の関係 /
第4章 回転の利潤率に及ぼす影響 /
第5章 不変資本の充用における節約 /
第6章 価格変動の影響 /
第7章 補遺


二利潤の平均利潤への転化
第8章 相異なる生産部門における資本の平等な組成とそれから生ずる利潤率の不等 /
第9章一般的利潤率(平均利潤率)の形成と商品価値の生産価格への転化 /
第10章 競争による一般的利潤率の均等化。市場価格と市場価値。超過利潤 /
第11章 労働賃金の一般的諸変動が生産価格に及ぼす諸影響 /
第12章 補遺

三利潤率の傾向的低下の法則
第13章 この法則そのもの /
第14章 反対に作用する諸原因 /
第15章 この法則の内的矛盾の展開

四商品資本及び貨幣資本の商品取引資本および貨幣取引資本への(商人資本への)転化
第16章 商品取引資本 /
第17章 商業利潤 /
第18章 商人資本の回転。諸価格 /
第19章 貨幣取引資本 /
第20章 商人資本にかんする歴史的考察 /
第21章 利子生み資本 /
第22章 利潤の分割。利子率。利子率の「自然」な率 /
第23章利子と企業者利得 /
第24章 利子生み資本の形態における資本関係の外在化

五利子と企業者利得とへの利潤の分裂。利子生み資本
第25章 信用と架空資本/
第26章 貨幣資本の蓄積、その利子率に及ぼす影響 /
第27章資本主義的生産における信用の役割 /
第28章 流通手段と資本。トゥックおよびフラートンの見解 /
第29章 銀行資本の構成部分 /
第30章貨幣資本と現実資本1 /
第31章 貨幣資本と現実資本2(続) /
第32章 貨幣資本と現実資本3(結) /
第33章信用制度のもとにおける流通手段 /
第34章 通貨主義と1844年のイギリス銀行立法 /
第35章 貴金属と為替相場 /
第36章 資本主義以前

六超過利潤の地代への転化
第37章 緒論 /
第38章 差額地代。総論 /
第39章 差額地代の第一形態(差額地代1) /
第40章 差額地代の第二形態(差額地代2) /
第41章 差額地代2 その1、生産価格が不変な場合 /
第42章 差額地代2 その2、生産価格が低下する場合 /
第43章 差額地代2 その3、生産価格が上昇する場合。結論 /
第44章 最劣等耕地にも生ずる差額地代 /
第45章 絶対地代 /
第46章 建築地地代。鉱山地代。土地価格 /
第47章 資本主義的地代の創世記

七諸収入とその源泉
第48章 三位一体の定式 /
第49章 生産過程の分析のために /
第50章 競争の外観 /
第51章 分配諸関係と生産諸関係 /
第52章 諸階級
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by yojisekimoto | 2011-10-18 10:07 | マルクス

資本の矛盾

資本の矛盾は、        
 ___________
|     |     |                   
|     |     |                 
|     |     |                   
|_____|_____|                   
|     |     |                   
|  資本 |     |                 
|     |     |                   
|_____|_____|

以下のような拡大再生産では解決しない。

 _______________________マクロ
|           |           |        
|           |           |      
|           |           |        
|           |           |        
|           |           |        
|           |           |      
|           |           |        
|___________|___________|
|     |     |           |        
|     |     |           |      
|     |     |           |        
|_____|_____|           |        
|     |     |           |        
| 資本  |     |           |      
|     |     |           |        
|_____|_____|___________|

以下のような単純再生産が重要だ。
 ___________
|     |     |                   
|     |     |                 
|     |     |                   
|_____|_____|                   
|  |  |     |                   
|_資本__|     |                 
|  |  |     |                   
|__|__|_____|
ミクロ


内外で揚棄が必要だ。


 _______________________マクロ
|           |           |        
|           |           |      
|           |           |        
|           |           |        
|           |           |        
|           |           |      
|           |           |        
|___________|___________|
|     |     |           |        
|     |     |           |      
|     |     |           |        
|_____|_____|           |        
|  |  |     |           |        
|_資本__|     |           |      
|  |  |     |           |        
|__|__|_____|___________|
ミクロ



参考:
http://yojiseki.exblog.jp/13041238/
マルクス経済表(部門1と2が逆):
                               p1
                          追加的不変資本Mc
                    _産業利潤_追加的可変資本Mv
 _____             |      個人的消費Mk
|第1部門 |           P|_利子___単利__|z
|機械と原料|          利潤|      複利  |
|_____|           /|_地代___差額地代|r
                 /        絶対地代|
 不変資本C 可変資本V 剰余価値M 生産物W       |
       _____\____  /          |
          /  \    /           |
 ____    /  労賃\  /    _産業利潤_  |
|第2部門|  /      \/    |      | |
|生活手段| /       /\ 利潤_|_利子___| |
|____|/   労賃__/__\ / |      | |  
     /    /  /   \\  |_地代___| |
    /    /  /    /\\        | |
 不変資本  可変資本/ 剰余価値  生産物______/_/  
          /        /   
 ____    /        / 
|第3部門|  /        /              
|総生産物| /        /          
|____|/        /          
 ____/ _______/__                      
 不変資本  可変資本  剰余価値  生産物
 
  C  +  V  +  M  =  W



用語解説:
単純再生産の場合、1(V+M)=2(c)       
拡大再生産の場合、1(V+Mv+Mk)=2(c+Mc)
(通常は、単に 1(V+M)>2(c) と記述する)
剰余価値率または搾取率m'=利潤m/賃金v   
利潤率はp'=m/(c+v)              
(Mc,Mv,Mkに関しては略語は後年の解説者が使用したもの)

産業利潤p1、利子z、地代r
p1+z資本→利潤、r土地→地代、v労働→労賃、三位一体的形態 

なお、全体の1/10しか価値増殖過程に廻されない、とマルクスは書いている。

参考:マルクスのエンゲルス宛の手紙(1863.07.06、邦訳全集第30巻p289~292)。


1機械と原料
2生活手段
3総生産物            
 C不変資本+V可変資本+M剰余価値=W 総生産物
              r地代、
              z利子、
              p1産業利潤


____1C____ _1V_1M_


        +
    
           __2C___ _2V_2M_

       ||

________3C________ 

           _____3V_3M_____

または、

     __2C___ _2V_2M_

       +
_1C_ _1V_1M_
      

       ||

_____3C_____ 

     _____3V_3M_____

 不変資本  可変資本  剰余価値  生産物
  C  +  V  +  M  =  W

1機械と原料(生産手段)
2生活手段(消費手段)
3総生産物            
 C不変資本+V可変資本(賃金)+M剰余価値=W 総生産物
                 r地代、
                 z利子、
                 p1産業利潤



____1C____ __1V__ __1M__
                   p1zr 

          +
    
           _____2C______ _2V_ _2M_
                              p1zr
         ||

_________3C_____________ 

           ______3V___ ____3M_____


単純再生産の場合、1(V+M)=2(C)、       
拡大再生産の場合、1(V+M) > 2(C)、で生産手段への投資が増えることになるが、
それは消費手段部門の不変資本が相対的に減ることを意味する。


あるいは、


____1C____ _1V_1M_         機械と原料(生産手段)


        +
    
           __2C___ _2V_2M_ 生活手段(消費手段)

       ||

________3C________ 
                           総生産物
           _____3V_3M_____ 




単純再生産の場合、1(V+M)=2(C)、       
拡大再生産の場合、1(V+M) > 2(C)、で生産手段への投資が増えることになるが、
それは消費手段部門の不変資本が相対的に減ることを意味する。


メモ:(1と2が逆)


_2C_ _2v2m_
      
       +

     _1c___ _1v1m_

       ||

____3c_____ 

     ____3v3m_____

または、
     _1c___ _1v1m_

       +
_2C_ _2v2m_
      

       ||

____3c_____ 

     ____3v3m_____

あるいは、


     _1c___ _1v1m_

       +
_2C_ _2v2m_
      

       ||

     ____3v3m_____

____3c_____ 


 _______________________
|     |2C|2V|           |
|  1C |1V=2W|           |
|     |2M|  |           |
|___3C=1W|__|    3V     |
|1z|1r|     |           |
|_1M__|     |           |
1p1|  |     |           |
|__|__|____3W___________|
|           |           |
| 3z     3r |           |
|           |           |
|    3M     |           |
|           |           |
| 3p1       |           |
|           |           |
|___________|___________|

単純再生産の場合2は1を超え3に近づく。
(上の図は部門1で搾取なし、部門2で総てボランティアという極端なモデルを表す。その際、厳密には部門3の外枠は存在せず、部門2の外枠と同化する)


改訂:


     _1C___ _1V1M_

       +
_2C_ _2V2M_
      

       ||

____3C_____ 

     ____3V3M_____

 不変資本  可変資本  剰余価値  生産物
  C  +  V  +  M  =  W

1機械と原料
2生活手段
3総生産物            
 C不変資本+V可変資本+M剰余価値=W 総生産物
 r地代、z利子、p1産業利潤




または、
     _1C___ _1V1M_

       +
_2C_ _2V2M_
      

       ||

____3C_____ 

     ____3V3M_____

あるいは、


     _1C___ _1V1M_

       +
_2C_ _2V2M_
      

       ||

     ____3V3M_____

____3C_____ 
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by yojisekimoto | 2011-08-29 17:56 | マルクス

マルクス経済表(部門1と2が逆):

マルクス経済表(部門1と2が逆):
                               p1
                          追加的不変資本Mc
                    _産業利潤_追加的可変資本Mv
 _____             |      個人的消費Mk
|第1部門 |           P|_利子___単利__|z
|機械と原料|          利潤|      複利  |
|_____|           /|_地代___差額地代|r
                 /        絶対地代|
 不変資本C 可変資本V 剰余価値M 生産物W       |
       _____\____  /          |
          /  \    /           |
 ____    /  労賃\  /    _産業利潤_  |
|第2部門|  /      \/    |      | |
|生活手段| /       /\ 利潤_|_利子___| |
|____ /   労賃__/__\ / |      | |  
     /    /  /   \\  |_地代___| |
    /    /  /    /\\        | |
 不変資本  可変資本/ 剰余価値  生産物______/_/  
          /        /   
 ____    /        / 
|第3部門|  /        /              
|総生産物| /        /          
|____|/        /          
 ____/ _______/__                      
 不変資本  可変資本  剰余価値  生産物
 
  C  +  V  +  M  =  W



用語解説:

単純再生産の場合、1(V+M)=2(c)       
拡大再生産の場合、1(V+Mv+Mk)=2(c+Mc)
剰余価値率または搾取率m'=利潤m/賃金v   
利潤率はp'=m/(c+v)              
(Mc,Mv,Mkに関しては略語は後年の解説者が使用したもの)

産業利潤p1、利子z、地代r
p1+z資本→利潤、r土地→地代、v労働→労賃、三位一体的形態 


                    ___産業利潤___
 _____             |          |
|第1部門 |            |___利子_____|
|機械と原料|          利潤|          |
|_____|           /|___地代_____|
                 /            |
 不変資本C 可変資本V 剰余価値M 生産物W       |
       _____\____  /          |
          /  \    /           |
 ____    /  労賃\  /    _産業利潤_  |
|第2部門|  /      \/    |      | |
|生活手段| /       /\ 利潤_|_利子___| |
|____ /   労賃__/__\ / |      | |  
     /    /  /   \\  |_地代___| |
    /    /  /    /\\        | |
 不変資本  可変資本/ 剰余価値  生産物______/_/  
          /        /   
 ____    /        / 
|第3部門|  /        /              
|総生産物| /        /          
|____|/        /          
 ____/ _______/__                      
 不変資本  可変資本  剰余価値  生産物
 
  C  +  V  +  M  =  W




                             ____ 
                    ___産業利潤_/____|
 _____             |        \____|
|第1部門 |            |___利子___単利___|
|機械と原料|          利潤|      \_複利___|
|_____|           /|___地代___差額地代_|
                 /        \_絶対地代_|
 不変資本C 可変資本V 剰余価値M 生産物W          |
       _____\____ /              |
 ____    /  労賃\  /    _産業利潤____  |
|第2部門|  /      \/    |         | |
|生活手段| /       /\ 利潤_|_利子______| |
|____ /   労賃__/__\ / |         | |  
     /    /  /   \\  |_地代______| |
    /    /  /    /\\           | |
 不変資本  可変資本/ 剰余価値  生産物_________/_/  
          /        /            
 ____    /        / 
|第3部門|  /        /              
|総生産物| /        /          
|____|/        /          
 ____/ _______/__                      
 不変資本  可変資本  剰余価値  生産物 


注:原典のマルクス経済表とは部門1と2が逆だが、再生産表式とは順序は同じ。
http://image.blog.livedoor.jp/yojisekimoto/imgs/c/9/c9b1c840.jpg
http://image.blog.livedoor.jp/yojisekimoto/imgs/8/5/85a8cb30.gif
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by yojisekimoto | 2011-07-07 23:46 | マルクス

単純再生産について

(別ブログの記事「マルクス再生産表式&経済表:再考」からの転載です。)
http://blog.livedoor.jp/yojisekimoto/archives/52121991.html

以下、花田清輝「ユートピアの精神」『復興期の精神』(三一書房、全一冊シリーズ、p679)より

(略)ユートピアは、いまでもほろびてはゐない。(略)
 いつたいユートビアが、フライエルのいふやうに「政治的な島」であり、それ自身の空間に存在する完結的な体系であるとするならば、我々の時代におけるユートビアは、経済的には、単純再生産の表式によつて正確に表現されるでもあらう。周知のやうに、単純再生産の正常な進行のためには、生産手段の生産部門(I)における可変資本(V)と剰余価値(m)との和が消費資料の生産部門(II)における不変資本(C)にひとしくなければならず、したがつて、I.1000v+1000m=II.2000c なる表式の成立が、不発の諸事情の下におけるユートピア社会の誕生のためには欠くべからざるものであらう。この単純な表式は、ビランデルロの聖母子像よりも、はるかに我々にたいして切実であり、このやうな非情な数字によつて、その存在の前提條件が示されるならば、ユートピアはかならずしも時代遅れな感じを我々にあたへないですむのではなからうか。いまもなほ我々は、たしかにユートピアの実現をねがつてゐるにちがひない。現代の課題は、資本制社会の枠内において、まづ、いかにしてこの単純再生産の基礎を確立するかにあるのだ。とはいへ、我々のユートピアもまた永山の頂のごときものであり、それが、なんらの陰影もみとめられない極度に精確な表式によつてとらへられるにいたつたことは、かへつて我々の極度の混乱を暗示するものにほかならなかつた。むろん、この種の抽象的な表式は、我々のユートビアにのみ特有のものではなく、あらゆるユートビアにみいださるべきものであり、たとへば、レッセ・フエールによつて基礎づけられたユートビアとしての原始社会や未来社会のばあひにおいても、表式の成立は、それ、どは意識せず準備されてゐたのであつた。いや、過去においてもユートビアのもつ再生産過程が、まつたく束づかれずにゐたわけ.てはなく、すでに「支那の専制政治」にユートビアをみいだしてゐたケネーは、また、「経済表」の作者でもあつた。我々のばあひは、その表が表式にまで精密化されてゐるにすぎない。多かれ、少かれ、いつの時代にも混乱はあつたのだ。


スガ秀美が指摘するように(*)、吉本隆明はこの記述をマルクスのテクストを参照せずに、花田を誤読し、官僚制の証として責め立てた。「重層的決定」といった政治的な用語で、マルクスの分析がうやむやにされていったフランスの場合と同じだ。
ただ、マルクスも経済表では消費部門を1に据えていたのに、再生産表式では生産部門を1に据えている。そして、全体の1/10ほどが交換に廻されるという但し書きを削ってしまっている。こうした自らの理論を純化せんがための現実からの遊離、状況に合わせるための変節があったために後続の者達にこうした不毛な論争が引き継がれたとも考えられる。
環境問題等を考えると、花田は重視していないが「島」という点が重要で、ユートピアに置ける単純再生産は、生命地域主義的に循環及び独立している所に重点があるのだ。その点でケネーの経済表に還るべきかもしれない(自給自足のための技術的方法論や情報は世界市場で交換、流通されるので、マルクスのような世界経済の一元的把握が不毛であるという訳ではないし、CO2排出などへの世界的な対策等にも有効ではあるが)。

ただし、花田の読みは消費部門におけるCに対して生産部門のV(給料)が足りないではないか、といった単純な読み(「資本論第2.3巻を読む」(宮川彰著)など)をとっていない点は特筆すべきだ。


追記:
スガの論考『吉本隆明の時代』97頁によると、吉本は引用冒頭の仮定文を削除し、誤ったテクストにもとずいて「でもあろう」を「であろう」として引用している(講談社で文庫化されている現行流通バージョンはもちろん正しく校正されている)。
その結果は花田はユートピア主義者と断定される。
後年youtubeなどで吉本は、相手が勝手に痛いところをつかれたと思って反論してきたのだといった主旨の発言をしているが、党派的なレッテルばりを吉本が花田に対して行ったことは否定できない。

小林秀雄→吉本→柄谷、といったヘゲモニーはマルクスの座標を規準にしてきた。
その限界が明らかになった今、ユートピアを具体化できる花田の想像力が見直されるべきだ(**)。なお生産表の第二部門に掛け合わせるべき「n」がその想像力を具体化する鍵だ。循環型の社会(単純再生産の社会)は複数個、n個あるべきなのだ。

**
例えば柄谷が『世界史の構造』で復権させた狩猟採集は自給自足と同じく単純再生産である。
職場、生活環境に、複数の単純再生産が必要なのだ。

付録:
以下は、マルクス経済表







***
ちなみに経済表及び再生産表式は、複数の変数を同時に把握するエクセルのようなスプレッドシートと考えていい。
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by yojisekimoto | 2010-10-23 15:45 | マルクス

一週間de資本論[再]「労働力という商品」



再放送:一週間de資本論[再]「資本の誕生」[出]森永卓郎[出]的場昭弘[司]堀尾正明
NHK教育
放送日時: 10月4日(月) 〜7日(木)早朝5:35-6:00
http://tv.starcat.co.jp/channel/tvprogram/0442201010040535.html
「労働力という商品」は第二回。

追記:
上記のNHK資本論特集は、最後にジャック・アタリのインタビューが出てきて興味深かった。アタリは別の書籍で以下のようなことを書いている。

『マルクス主義はこうして、予言と存続のなかに安住し、未来の科学を無産者にあたえた。だが、プルードンが望んだこと〜〜相互扶助と協同組合によって「所有をじわじわ焼き殺してゆくこと」〜〜は死滅したわけではなかった。やがて社会主義の時代が日常生活となってあらわれ、皆で一緒に生きるべく望まれた存続の時代が、若干の人々にのみやってくるだろう。』
ジャック・アタリ(『所有の歴史』邦訳382頁より)
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by yojisekimoto | 2010-10-02 16:13 | マルクス