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赤き死の仮面

豚インフルエンザで思い出すのは中世の黒死病だ。
これはヨーロッパ、イスラム、中国まで及び、多数の死者を出した。結果的に世界経済が繋がっていることを歴史的に証明した。
(黒死病の伝染図が『ヨーロッパ覇権以前』という本に掲載されていて興味深い。)

今日では、世界が繋がっていることは言うまでもない。
グラフ理論を基礎にしたネットワーク理論などは流行の経路を数学的に割り出す理論でもあり、繋がり方の精緻な研究が待たれる。

さて、黒澤明はベルイマンとフェリーニとの合作映画の題材に黒死病を考えていた。
ポーを原作にしたものだが、タイトルは黒ではなく『赤き死の仮面』として赤を採用したのは黒澤らしい。
結果的に映画化が実現することはなかったが、グローバリズムにおける負の題材をプラスに転化しようとしたいい例だと思う。
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by yojisekimoto | 2009-04-30 22:11 | 映画

自由と平等、歴史の反復

柄谷行人の4つの交換図は自由と平等をパラメータにとった象限図でもある。

    |
    |     
____|____平 
    |    等
    |
   自由(契約)

また、古代的における奴隷と消費者の違いを捨象し、封建制を支配階級同士の関係に限れば以下が成り立つ。
    |
アジア的|氏族制     
____|____平 
    |    等
古代的 |封建制
   自由(契約)

これに以下のような歴史の反復を加味すれば、自由主義的、帝国主義的は上下の反復である。


「近代世界システムの歴史的段階」または「世界資本主義の緒段階」
「あっと」0号p7及び「創刊50年朝日ジャーナル」p29より
参考:定本第五巻p52、『柄谷行人政治を語る』p114,(p133)
_________________________________________
        1750〜  1810〜 1870〜 1930〜  1990〜
        1810   1870  1930  1990
_________________________________________
世界資本主義  後期重商主義 自由主義  帝国主義  後期資本主義 新自由主義
ヘゲモニー国家        英国          米国
傾向      帝国主義的  自由主義的 帝国主義的 自由主義的  帝国主義的
資本      商人資本   産業資本  金融資本  国家独占資本 多国籍資本
世界商品    繊維産業   軽工業   重工業   耐久消費財  情報
国家      絶対主義王権 国民国家  帝国主義  福祉国家   地域主義
_________________________________________
(1727)  1789   1848  1917  1968
(マタイ受難曲)フランス革命(クールベ) ロシア革命 (パゾリーニ、
         ↓↑           ↓↑     ゴダール) 
        1795         1920 
        カント永遠平和      国際連盟
        のために
          A      B     A     B     (A)

(柄谷はBの自由主義的な時期における戦略はAの帝国主義的な時代には通用しないと言う。そういえば国際連合はBからAに移行した現在重要性を増したと思う。
さて、音楽、絵画、文学〜識字率に関係〜、映画〜メディアの普及〜といった地政文化が考えられる。()内は恣意的にピックアップした事例。
長池講義でサウンドデモ、ピースパレードの話題がでたが、反システム運動は芸術、芸能史に関係する。想像の共同体に貢献する場合もあるが、そればかりではない。)

ただし、実際は二重螺旋のような運動と考えた方がいい。
アンチノミーは止揚されないが、段階は明らかに変わっているからだ。

歴史反復説はマルクス主義の歴史段階論を更新したものだが、どこか不十分に感じられるのは二重螺旋のような立体性が捨象されているからだ。

注:
以下のようなアソシエーション図はそうした螺旋状*の歴史の断面図とも言える。

    |
    |    結 
____|___ 社  
    |_|_ 的 
    | |
   契約的

*参考画像:





一番最初の図で結社的とするところを平等としたが、両者は共に相互扶助的(国家による再分配は一時的な平等しか保証しない)と言い替えられるので多少無理があってもこれでいいと思う。

資本と国家は一見自由と平等を志向するように見えるが、そこには特権階級同士の結託があるだけではないか?
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by yojisekimoto | 2009-04-30 17:25 | 歴史

韓国時代劇とヘーゲル歴史観

ヘーゲルの『歴史哲学講義』を図解し、さらに中国史、日本史に暫定的に採用、展開してみた(*改訂版おまけ歴史映画史番外編:ヘーゲル歴史観を映画で学ぶ、均等割総合年表おまけ小日本史、中国史)。
最新版リンク


ヘーゲル『歴史哲学講義』↓
               /啓蒙とフランス革命
         フリードリッヒ大王,カント,1791人権宣言
             /\近世/国家形成
    ルター,宗教改革,魔女裁判\/異端審問,ウェストファリア条約,フリードリヒ大王
           /\ <キリスト教/\
 カール大帝のフランク王国\  世界>/1215マグナ=カルタ,1338レンゼの会議,ルネッサンス    
         /\古代/\   /\中世/\
      民族大移動\/回教\ /コンスタ,十字軍
       /\        ンツの和議 /\
   ユダヤ,エジプト             /__\
     /ペルシア\  <世界史>   /\  /\
  ゼンド民族\/キュロス王の死    /__\/__\
   /\<東洋世界>/\マケドニア敗北\<古典的世界>\
 四庫大全\    /仏教\  ペルシア、ペロポネソス/帝政,キリスト教,東ローマ帝国
 /\中国/\  /\インド\戦争/ギリシア\戦争/ローマ \
/書経\皇帝_ヴェーダ\/マヌ\/トロヤ戦争 \/リキ\/第2回ポエニ戦争
             法典          ニウス法
                   
日本史↓
               /\
              /__\
             昭和  平成
            /__\/__\
           /\ <近世近代>/\
          /__\     /__\
         /\江戸/\   /\明治大正
        /__\/__\ /__\/__\
       /\               /\
      /平安\             /__\
     /\  /\   <日本史>   /\戦国、安土桃山時代
   古墳時代\/奈良\         /__\/__\
   /<古代〜中世>/\       /\ <中世〜近世>\
  /__\    邪馬台国     /__\     /__\
 /\縄文/\  /\弥生/\   /\鎌倉/\  /\室町/\
/__\/__\/__\/__\ /__\/__\/__\/__\

先土器時代〜●奈良時代●平安時代
●鎌倉時代●室町時代●安土桃山時代
●江戸時代●明治時代●大正時代 ●昭和時代
日本史年表

中国史↓
               /\
              /  \
             /\中華人民共和国
            /__\/__\
           /\ <近世近代>/\
          /__\     /__\
         /\△清/\   /\中華民国
        /__\/__\ /__\/__\
       /\               /\
      南北朝\            /__\
     /\  /\  <中国史>   /\ 明/\
    /晋_\/十六国        /__\/__\
   /<古代〜中世>△魏_三国時代 /\<中世〜近世>\
  /秦_\    蜀_呉\   宋、△遼、△金  /__\
 周\  /\  /\  /\   /\  /\  /\△元/\
夏_商\/戦国\/漢_\/後漢\ /_隋\/_唐\/__\/__\

△は征服王朝(魏は正確には「浸透王朝」)。
* 1 夏・商・周* 2 春秋戦国 *3 秦・漢・三国時代* 4 晋・十六国・南北朝時代
* 5 隋・唐・五代十国時代* 6 宋・遼・夏・金* 7 元* 8 明
* 9 後金・清* 10 中華民国* 11 中華人民共和国
中国歴史年表

正反合というへーゲルの歴史観は、批判されることが多いが、かなり有効だと思った。

また、昨夜放送された日韓関係の歴史を特集した番組で韓国時代劇が再現ドラマとして採用されていたのに刺激を受けて、いくつかの韓国時代劇のHPを見てみた。
a0024841_10215997.jpg

http://sodonyo.net/intro/index.html
上記は『ソドンヨ』のHPより
日本史との隣接(百済の滅亡で日本への渡来人が増える)と、韓国ドラマが体系づけられて制作されていることがわかる。
そういえば、柄谷行人もどこかで韓国ドラマで歴史がわかると言っていた。

全体像を固定させて考えないということが開かれた歴史観には必要だろう。


*改訂版:
その後、日本史と世界史を改訂(ヘーゲルから逸脱)し、中国史にほぼ対応させたバージョンをつくった。

世界史            /\
              /__\
             第二次世界大戦
            /__\/__\
        阿片戦争\ <近世〜近代>\
      フランス革命_\     /_第一次世界大戦
         宗教改革/\   /\帝国主義
ウエストファリア条約_\/産業\ /__\/__\
 東ローマ帝国/\    革命        /無敵艦隊撃沈
西ローマ→フランク、東ゴート        /大航海時代
    民族大移動/\  <世界史>   /\  /\
 (ケルト)_\/  \       〜百年戦争/〜イタリア戦争
  ギリ<古代〜中世>/\      /\<中世〜近世>黒死病
  シア_ローマ  /__\  バイキング\    /__\
エジプト /\  ローマ帝国\  /\  /\  /\  /\
/_インダス_\/__\/__\/マホ\/__\第一回\/_第四回十字軍
メソポ   ソク   キリ    メット    十字軍           
タミア   ラテス  スト   

中国史            /\
              /  \
             /\中華人民共和国
           毛沢東_\/__\
           /\ <近世〜近代>\
      太平天国の乱_\     /__\
         /\清 /\   /\中華民国
        /__\/__\ 孫文_\/__\
       /\               /\
      南北朝\            /__\
     /\  /\  <中国史>   /\ 明/\
    /晋_\/十六国        /__\/__\
   /<古代〜中世>魏_三国時代 南宋(遼、金)<中近世>
始皇帝_秦\    蜀_呉\    北宋、王安石   /_フビライ
 周\  /\  /\  /\   /\  /\  /\元 /\
夏_商\/戦国\/漢_\/後漢\ /_隋\/_唐\/チンギス__\
     孔子  司馬遷         楊貴妃  =ハン
     老子

日本史            /\
              /__\
             昭和  平成
            /__\/__\
        坂本龍馬\ <近世〜近代>\
          /__\     /__\
         /\江戸/\   /\明治大正
        /__\/__\ /__\/__\
       /\              /\
      /__\            /安土桃山時代
     古墳時代/\  <日本史>   /\  /\
    /  \/  \        /室町\/戦国\
   /<古代〜中世>邪馬台国    /\<中世〜近世>南北朝
  /__\    /_卑弥呼   /平安\    /_元寇
 /\縄文/\  /\弥生/\  /\  /\  /\鎌倉/\
/__\/__\/__\/__\/飛鳥\/奈良\/__\/__\
                聖徳太子

朝鮮史            /\
              /朝鮮戦争
    朝鮮民主主義人民共和国  大韓民国
     第二次大戦  /__\/__\
           /\ <近世〜近代>\
          /__\     /__\
         /朝鮮王朝\   朝鮮王朝/\
     清に服属__\/__\ /日清\/_日韓併合
       /\         戦争   /\
      /__\            朝鮮王朝、李舜臣
     /高句麗/\ <朝鮮・韓国史> /\  /\
    /__\/__\       李成桂_\/__\
衛氏朝鮮<古代〜中世>/三韓     /\<中世〜近世>\
  /__\  (馬韓、弁韓、辰韓)/_高麗    /__\
 /\  /\  /\  /\  /\  /\  /\高麗、元に服属
/__\/__\/漢_\高句麗\/三国\/新羅\/__\/__\
         四郡 楽浪郡 (高句麗
                 新羅
                 百済)


おまけ:

世界史(映画版)       /\
         シンドラーの__\
         リスト、史上最大の作戦
       阿片戦争 /__\/__\
 ナポレオン、会議は踊る\ <近世〜近代>ガンジー
       グレースと公爵    /_西部戦線異常なし アラビアのロレンス
     アギーレ神の怒り/\  /\  /革命児サパタ 
     ティルの冒険\/パト\/ゾラ\/__戦艦ポチョムキン
       /\   リオット の生涯   /無敵艦隊 アラトリステ クロムウェル
      /__\            エリザベス アンドレイ・ルブリョフ イワン雷帝
    アッティラ/\  <世界史>ヘンリー五世 /\コロンブス 華麗なる激情
    /  \/  \   マルコポーロの冒険/ボルジア家の毒薬
アポロン<古代〜中世>/ローマ帝国  /\<中世〜近世>薔薇の名前 デカメロン
 の地獄_スパルタ / の滅亡 バイキング\    /__\
 十戒\ /\カス/\ベンハー  /\  /\  /\  /アレクサンドル・ネフスキー
/ピラミッド_\/__\/__\/ザ・\/__\十字軍、獅子王リチャード
天地創造       奇跡   メッセージ       ロビン・フッド   
           の丘           キングダム・オブ・ヘブン          
           

日本史(映画版)       /\
              /__\
             叛乱  日本の一番長い日
            /__\/__\
        龍馬暗殺\ <近世〜近代>橋のない川
      好色一代男__\     /__\
      浪花の恋の物語/\   /\  /\
        /__\/__\ /夜明\/_二百三高地、清作の妻
       /\        け前    /\
      /__\            /乱中日記、関ヶ原
  火の鳥黎明篇 /\  <日本史>   /\  /\
    卑弥呼\/  \      もののけ姫\/笛吹川、影武者
   /<古代〜中世>日本   新源氏物語<中世〜近世>祇園祭
  /__\    /誕生\   空海__\    /_日蓮
 /\  /\  /\  /\  /\  /\  /\虎の尾を踏む男たち
/__\/__\/__\/__\/  \/天平\新平家物語__\
                聖徳太子 の甍


朝鮮史(映画版)       /\ホワイト・バッジ
              / JSA
         アナーキスト  /\
            /__\/__\
           /\ <近世〜近代>\
          /__\     /__\
         /朝鮮王朝\   桑の葉 /\
        /__\/__\ /__\/__\
   太王四神記\              /\
      /__\            /乱中日記
     /\  /\ <朝鮮・韓国史> /\  /ファン・ジニ
    /  \/  \     MUSA -武士-\/  \
   /<古代〜中世>/\      /\<中世〜近世>\
  /__\    /  \  ヘシン_高麗    /__\
 /\  /\  /\  /\  /\  /\  /\高麗/\
/__\/__\チュモン/__\/__\/ソド\/__\/__\
                     ンヨ

中国史(映画版)       /\
              /__\
         クンドゥン\ 青い凧
  南京1936、紅いコーリャン_\/__\
 康熙王朝   阿片戦争\ <近世近代>/ラスト・エンペラー
 天地大乱、ウォーロード_\     /__\
 チャイニーズ・ /\グリーン・ /\  /\
 ゴースト・ストーリー\デス_\ 阿Q正伝/__\
       /\   ティニー       /鄭成功、英雄〜国姓爺合戦〜
      南北朝\            /__\
     /\  /\  <中国史>  水滸伝 金瓶梅 
    /晋_\/十六国        /__\/__\
   /<古代〜中世>レッドクリフ 敦煌  <中近世>迎春閣之風波
始皇帝暗殺\    /__\    北宋、王安石   /_マルコポーロの冒険
 周\  /\  /\  /\   /\  /\  /\  /\
夏_商\/戦国\/漢_\/後漢\ /__\西遊記\/モンゴル__\
     孔子  項羽と         楊貴妃  
     老子  劉邦          
    (釈迦) 覇王別姫


年代(めやす)        /\
              /__\
           1940  1950
            /__\/__\
           /\ <近世〜近代>1930
       1800__\     /__\
         /\  /\   /\  /\
       1600\1700 /1900__\
       /\              /\
      /__\            /1550
     300 /\          /\  /\
    /  \/  \      1350 \/1500
 前200<古代〜中世>200   1000<中世〜近世>1350
  /__\    /  \    /__\    /__\
 /\  /\  /\  /\  /\  /\  /\  /\
/__前500\/__\0__\600\/__\1200/__\


歴史映画wiki

番外編:ヘーゲル歴史観を映画で学ぶ

                ナポレオン
               /グレースと公爵
            華麗なる激情、ラインの悲愴曲、ダントン
             /\近世/エリザベス、無敵艦隊
            怒りの日\/ティルの冒険
    (大進軍)  /\ <キリスト教/ボルジアの毒薬、大将軍、コロンブス
    カール大帝、バイキング 世界>/神の道化師フランチェスコ   
         /\古代/\   /\中世/\
      アッティラ\/ザ・\ /キングダム・オブ・ヘブン
       /\   メッセージ      /\
ペルシャ大王,十戒,ピラミッド          /__\
     /ペルシア\ <世界史・映画篇>/\  /\
  千夜一夜物語\/イントレランス   /__\/__\
   /\<東洋世界>/\ アレキサンダー<古典的世界>\            アッティラ
 レッドクリフ   /釈迦\   300、女の平和 /奇跡の丘、クォ・ヴァディス、ローマ帝国の滅亡
 /\中国/\  /\インド\  /ギリシア\  /ローマ \ベンハー
/始皇帝暗殺_\/__ガンジー\トロイ\アポロ\/ハンニバル、スパルタカス、ガリア戦記、ジュリアスシーザー、クレオパトラ
                    ンの地獄             (グレート
                                      ・ウォーリアーズ)


均等割総合年表:(数字は世紀)

                               /\
                              /__\
                         第一次大戦\20/\
                日露戦争、韓国併合、大正、昭和\/第二次大戦
                           /\      /日清戦争
                          /__\    /__明治   
                         /\18/\  /\19/\
                        /_亨保の改革\/__\/__\
                    李氏朝鮮\              /\
                      室町_\            /__\
                     /\14/明          /\17/\
                    /__\南北朝\        /江戸\/清_\
                  鎌倉\     鎌倉滅亡    コロンブス     /\
              第3回十字軍_\  元寇、マルコポーロ /__\   安土桃山_\
                 /\12/\  /\13 \  /\15/\   /\16/\
                /__\/__\元__\日蓮_\勘合_応仁の乱\ 戦国_\/_鉄砲伝来
              後漢\               貿易             /院政、第一回十字軍
             卑弥呼 \                            /__\
             / 2  \                          /\11/\
            /______\                       源氏物語\/__\
           /\       /五賢帝時代                  /\       /\
          /  \     /パウロ、ペテロ                /__\     /__\
         / 前1 \   / 1  \                 空海\ 9/\   /\10/宋
        /__弥生__\ /______\                /最澄\バイキ\ /高麗\/神聖ローマ帝国
       /\     キリスト      /\              /\   ング         /平安
      /  \             /   \            /__\            /  \
     /前5  \           / 前2 \     西ローマ帝国\5 /\          /\8 /\
    /______\         漢______\      古墳時代_\中国南北朝       奈良_\/__\
   /\      仏教      /\       秦\      /\      /\    聖徳太子\      /\
  /  \    /  \    /  \     /  \    /__\ ゲルマン民族大移動   /隋、飛鳥   /__\
 / 前7 \  / 前6/孔子  / 前4 \   / 前3 \  /\ 3/\  /\4 /\   /\6 /\  唐\ 7/\
/______\/___/仏陀\ /______\ /_続縄文__\卑弥呼\古墳時代/キリ\/__\ /__\/__\ 遣隋使\/遣唐使、大化改新
前14〜縄文                           赤壁の戦い   スト教公認          マホメット
出エジプト



おまけ:日本史        /\
              /21\
            明治\ 平成\
            /19\/大正昭和
       応仁の乱/\ <近世近代>/\
        勘合貿易_\     元禄、亨保の改革
        元寇\ 室町\  安土桃山 /\
        /13\/南北朝 /戦国\/江戸\
       /\               /鎌倉
     卑弥呼_古墳           /12\
     /\  /\   <日本史>   /\  /院政
   古墳時代\/  \  前6〜21 道真_将門/源氏物語
   /<古代〜中世>/\      飛鳥\ <中世〜近世>\
  /__\    /__弥生 仏教伝来_\     /9_\
 /\  /\  /\  /\ 任那へ\  /\  /\  /平安
/前6\/__\/続縄文/前2\ /_4\/__\聖徳_\奈良_\東大寺建立
                        太子 大化  
                           改新  
先土器時代〜  ●奈良時代●平安時代●鎌倉時代  ●室町時代●安土桃山時代●江戸時代 ●明治時代●大正時代●昭和時代

中国史            /\
              /__\
     太平天国の乱、孫文\中華人民共和国
            /中華民国_毛沢東
           /\ <近世〜近代>\
          15_\ 13〜21__\
    フビライ、元\  /\  /\  /\ 
   チンギスハン__\/_明\16_\/_清\
       /三国時代            /\
    蜀_呉_魏\            /南宋(遼、金)
     /\  /\  <中国史>   /\  /\
   後漢__\/__\     五代十国_宋\/_11
   /<古代〜中世>/\      /隋 <中近世>/\
  /前4\前6〜3/前1\  〜南北朝_\4〜12/__\
前/\  /\  秦\  /\   /\  南北朝 /\  /\
6_春秋戦国_\/__\漢__\ /十六国/5_\/唐_\楊貴妃\
  孔子        司馬遷  晋           
  老子
殷_周            TOP
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by yojisekimoto | 2009-04-27 12:53 | 歴史

プルードン主義者?ブローデル

浅田彰と対談したこともある経済学者アラン・リピエッツは、ブローデルについて「プルードン主義」ということばをあてはめて使っている(『ブローデル帝国』p134)。
実際ブローデルはプルードンと同じく資本主義と市場経済を区別し、前者を後者の堕落と考えており、以下のように述べている。

「結局、市場経済と資本主義とを明瞭に区別して、(略)『すべてか、しからずんば無』を回避すべきではなかろうか。」(『物質文明〜』3-2,p332)

ただし、実際にプルードンが封建制の残余を指摘した部分をブローデルが引用した際(『物質文明』2-2,p255)もバンカールの研究書(邦訳『プルードン1』p85)からの孫引きだったし、プルードンが活躍した19世紀以降を彼は詳述していないから、実際の影響関係はわからない。
「プルードン主義」なるものは、リピエッツのようにフランスの歴史の底に流れるするものとしてあると考えたほうが良さそうだ。

さて、ウォーラーステイン(*)はもちろん、最近邦訳されたアリギの『長い20世紀』(p37,35)の主要アイデアも以下のようなブローデルの見解に依拠しており、ブローデルの重要性は年々高まっている。

「われわれが知っている世紀サイクルは三つしかなく、四回目のサイクルは(一九七〇年代に折り返し点を置いたことが誤りでないとすれば)、その過程のなかばにさしかかったところなのである。しかしながら、これらの果てしなく続く大波はしだいに短縮する傾向にあるように思われる。」(『物質文明〜』3-1,p90)

「商品から銀行へのこの移行は、早くも十五世紀のジェノヴァにおいて明瞭そのものに見てとられたのではないか。」(『物質文明〜』3-1,p314-315)

アリギによれば後者の商品から銀行への移行はM-C-M'のうちのM-CとC-M'またはM-M'として記述される(『長い20世紀』p36)。また別の個所のアリギの指摘によれば(同書p55-56)、ブローデルはアダム・スミスとも違い、テーゼとアンチテーゼがジンテーゼに総合されるとは考えない(スミスは中庸を模索したのでかならしもヘーゲル的ではない)。考え方の基盤そのものにおいて、明らかにプルードンとブローデルに共通点を見出せると思う。


*追記:
勘違いしていたのだが、蓄積サイクルの定式化は、ブローデルよりウォーラーステインの方が早かったようだ。

「ヘゲモニーのパターンは、驚くほど単純である。農=工業における生産効率の点で圧倒的に優位に立った結果、世界商業の面で優越することができる。(略)こうした商業上の覇権は、金融部門での支配権をもたらす。」(邦訳『近代世界システム 1600〜1750』p45-46)

最近の世界史の参考書(『続 荒巻の世界史の見取り図 16〜19世紀』)を見たら、そこでウォーラーステインの世界システムが採用されていて驚いた。
こうした学問世界におけるグローバリズムは歓迎すべきだろう。

ただし、フランクなどによってそのヨーロッパ中心主義は批判されている。上記の参考書でもその辺は考慮されているが、ブローデルの方がイスラムへの目配せなどは比較的良心的だと思う。

『リオリエント』のなかでフランクは、モンゴルとヨーロッパはそれぞれ東アジア、西アジアを中心にした周縁(モンゴルとヨーロッパにアナロジー=構造的同一性が成り立つ)だとしている(参照邦訳p431)。
『長い20世紀』のアリギはフランクの影響設けているから、次のヘゲモニー(**)を東アジアにしている部分はそのせいでもある。

複数の中心を措定するフランクとそれを支持するアリギは、明の朝貢貿易を再評価する(アリギは日本の歴史学者の濱下武志などとも共著がある)。阿片戦争まで続いた貿易様式は、帝国に組み込まれることのない多国間のあり方とも解釈できるのだ。この点は沖縄などのケーススタディーを待たなければならないが、阿片戦争以後、アジア諸国は幸福になったわけではないのだから説得力はあるし、1870年頃の帝国主義の時代に今は近いという柄谷行人の見解を考慮した場合、再考する価値がある問題だということになると思う。


**追記の追記:
次のヘゲモニー国家はどこかという問題に関しては、どう考えても人口の問題を避けて通れないだろう。
エネルギー問題、食料問題を解決すれば、人口の多い国がヘゲモニーを握るのは当然で、そうなってくれなければ(そうした問題が解決されないことを示す訳だから)逆に困るのだ。

ちなみにヘゲモニー変遷は以下のような銀行の設立時期を見るとわかりやすいだろう(国家というより都市単位で見る必要もあるかも知れない)。

1407サン・ジョルジョ銀行(ジェノヴァ)
1587ヴェネツィア銀行
1609アムステルダム銀行
1694イングランド銀行
1791アメリカ合衆国銀行
1882日本銀行
1905中国銀行(大清戸部銀行、清国)
1948中華人民銀行(中国)
2001中国銀行(香港)現在の名称に変更
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by yojisekimoto | 2009-04-22 13:45 | プルードン

アガンベンのスピノザ論

現代イタリアの思想家であるアガンベンは、そのドゥルーズ論のなかで、通常無視されることの多いスピノザのヘブライ語文法論に関して以下のように述べている。

 <現存するスピノザ著作集の中に、彼がセファルディー(スペイン系ユダヤ人) の母語であるラディン語で書いた唯一の文が収録されている。それは、『ヘブライ語文法綱要』[Compendium grammatices linguae hebraeae]の一節である。ここでこの哲学者は、能動的再帰動詞の意味を、ひとつの内在因の表現、つまり、作用者と受動者が唯一にして同一の人称であるようなひとつの行為の表現として説明している。この動詞の変化形(ヘブライ語で、接頭辞を標準形ではなく強意形に付け加えて形成されるので、すでにそれ自体で他動詞的=横断的[transitivo]な意味をもっている)の意味を解き明かすには、スピノザが最初に提供しているラテン語の同義語「自己を訪れる」[Se visitare]は、明らかに不適切である。そのためにスピノザは、このラテン語をすぐに 「訪れるものとして自己を構成する」[se visitantem constituere]という特異な表現で限定している。さらにもう二つの例が続く。しかし、そのラテン語の同義語(「自己を立てる=出頭する」[se sistere]と「自己を散歩に与える=散歩に耽る」[se ambulationi dare])もスピノザにはどうやら不満らしく、自分の民族の母語に頼らざるをえなくなるのだ。「散歩する」[passeggiare]は、ラディン語(つまり、セファルディーたちがスペインから追放されたときに話していた古スペイン語)では、pasearse(「自分を散歩につれてゆく」[passeggia-se]は、現代スペイン語ならばむしろ、pasearあるいはdar un paseoというだろう)といわれる。内在困に相当する語、すなわち同一の作用者に帰される行為に相当する語としては、このラディン語の単語は格好の例である。実際、この語が示す行為、すなわち、「自分を散歩につれてゆくこと」[passeggiar-se]としての「散歩[passeggiata]の中では、作用者と受動者が絶対的な不明瞭性の闘(ソリア)に入りこんでいて判然とは区別しがたくなっている。
 第一二章で、スピノザは不定名詞(不定法は、ヘブライ語ではひとつの名詞として語形変化する)がとる対応形の意味についても同じ問題に着手する。スピノザはこう記している。「作用者と受動者とが唯一にして同一の人称であるということは往々にしてあるので、ユダヤ人には第七の新しい不定法をつくることが必要だったのである。この不定法によって、ユダヤ人は、作用者と受動者に同時にかかわるような行為を言い表すことができた。つまり、能動形と受動形を同時にもつわけである。…だからこそ、内在困としての作用困にかかわる行為を表現するような、もうひとつ別の種類の不定法を発明する必要があった。…すでに述べたように、これによって「自分自身を訪れるものとして自己を構成する」[visitare se stesso]、あるいは「構成すること」、要するに「訪れるものとして自己を提示する」(constituere se visitantem,vel denique praebere se visitantem)が意味されるのである」
 つまり、内在困が問題として呼び出してくるひとつの意味論的な星座こそ、哲学者=文法家スピノザが数多くの例(contituir se visitante,mostrar se visitante, pasearseパセアルセ)によって懸命に把握しようとしたものなのであり、内在性の問題を理解する上でそれがもっている重要性は、けっして軽視されるべきではない。パセアルセが指し示す行為にあっては、たんに作用者と受動者を区別できない(誰が何を散歩につれていくのか)ーーそれゆえ、ここでは、能動と受動、主語=主観と目的語=客観、他動詞と自 動詞といった文法のカテゴリーは失効してしまうーーだけではなく、手段と目的、可能態と現実態、能力と行使といった対概念も絶対的な不確定領域の中に入り込んでしまう。だからこそスピノザは、可能態と現実態、無活動と活動性が一致する(訪れるものとしての自己を構成する、訪れるものとしての自己を提示する)という表現を使ったのである。要するに、内在の目眩とは、内在が、存在の自己構成と自己提示の無限運動を記述する、すなわち、パセアルセとしての存在を記述する、ということなのだ。
 さまざまな様態や出来事が実体に内在することを示すために、ストア派の哲学者がまさに散歩の譬喩を使うのも、けっして単なる偶然ではない(クレアンテス [ストア派の哲学者。ゼノンの後継者]とクリュシッボス[同じくストア派の哲学者。クレアンテスの後継者] はこう問答する。散歩するのはいったい誰なのか。魂の主導権を握る部分によって動かされた肉体なのか、それとも主導権を握っている部分そのものなのか)。のちにエビクテトスが卓越した着想で道破するように、存在様態は、存在の(体操をする)[fanno la ginnastica] のだ(gymnasaiには、語源上、「むきだしの=裸の」[gymnos]という形容詞も感じとられるべきだろう)。>
(アガンベン「絶対的内在」『現代思想2002.8』所収より)

こうした文法論と哲学的汎神論をつなげて論じることは、日本人が日本語を論じる際にも参考になる(チョムスキーも影響を受けたフンボルトの文法論も同様の示唆を与えるだろう)。また、スピノザのヘブライ語文法論は唯一邦訳されていない著作なので、その邦訳も待たれる。

さて、紹介したいのはアガンベンが、若いとき、パゾリーニの『奇跡の丘』にキリストの十二使徒の一人フィリポ役で出演しているということだ。
Il Vangelo secondo Matteo

アガンベン出演は3分27秒ごろ
アガンベンはベンヤミン的でもある暴力と神的なものの問題意識をパゾリーニから引き継いでいる(パゾリーニが生前最後に企画していたのは正パウロ伝だが、これなどはアガンベンなどの問題意識を先取りしたものだろう)。

おなじ論考でアガンベンは以下のような哲学史的見取り図を提出している。

 超越           内在

カント          スピノザ
  |            |
フッサール        ニーチェ
    \       /
      ハイデガー
     /     \
レヴィナス、デリダ  フーコー、ドゥルーズ

「(略)彼(引用者注:ドゥルーズ)の遺書を哲学の使命として引き受けるとともに、近代哲学〜その大部分は、新たな意味での「生の哲学」である〜を内在の線と超越の線ではっきり区別するような系譜図を遡及的に再構成してゆくという仕事も、その一端として必然的に課されるのである。それはたとえば、このような概略的な系統図が目安になるだろう。」(アガンベン「絶対的内在」『現代思想2002.8』)

スピノザとニーチェをつなげているあたり、的確であると言える。
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by yojisekimoto | 2009-04-21 18:58 | スピノザ

ジャッキー・ロビンソン

イチローが安打記録を打った際、42番の背番号をつけていた。これは黒人メジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンのつけていた背番号を当日の出場選手が記念につけたものだ。イチローと張本の記事は多かったがジャッキー・ロビンソンの記事が少なかったので動画を紹介したい。


マルコムXは自伝(邦訳p207)で、ジャッキー・ロビンソンのファンであったことを公言している。

「ジャッキー・ロビンスンがブルックリン・ドジャース軍のメンバーに抜擢された一九四七年の四月のあの日、刑務所中にわきたった興奮はいまだに忘れられない。当時私はジャッキー・ロビンスンのもっともっとも熱狂的なファンだった。彼が試合をしているあいだ、耳をラジオにくっつけて離さなかった。そしてどんな試合でも、最終打席までに彼がどれほどの打率をあげたか計算したああとでなければ、試合が終わったような気がしなかった。」

追記:
マルコム・X(中村とうようによればこの表記が正しい)はビンビイという名前の囚人の知的な態度に感銘を受けて、刑務所内で勉強をし始める。
「無神論的体系」のなかにすべてをおさめる方が、悪態をつくより有効だと気づくのだ(自伝、邦訳p206*)。彼がイスラム教に目覚めるのはそのすぐあとで、上記の野球への熱中はそのあいだにある。ちなみにマルコムが好きな歌手はビリー・ホリデーだそうだ(全盛期の彼女を聞いている)。


「ビンビイは私に、めったに多くを語らなかった。彼は個々の
人間にたいしてつっけんどんだったが、私は彼に好かれている
と感じた。彼と友だちになろうという気になったのは、彼が宗
教を論じるのを聞いたときである。私は自らを、もはや無神論
を越えたものと見なしていた~~つまり私はサタンだった。し
かしビンビイは無神論哲学を、いわば一つの体系のなかにおさ
めたのである、私はそれまでの激しい罵倒による宗教攻撃をや
めてしまった。私の態度は彼にくらべるとじつに迫力のないも
のに思われた。そのうえ彼は、下品な言葉など一度も口にした
ことさえなかったのだ。」
『マルコムX自伝』邦訳206頁
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by yojisekimoto | 2009-04-18 14:14 | スポーツ

120年周期説

クイズです。いったい以下は何の絵でしょう?a0024841_034537.jpg

ヒント。以下のように逆さにするとわかりやすい。
a0024841_0351119.jpg

正解はイブン=ハルドゥーン『歴史序説』冒頭で紹介されている14世紀当時の世界地図です。

日本でも網野善彦(『日本の歴史』)や濱下武志(『沖縄入門』)が通常とは違って南北を逆さまにした日本の地図(富山県、沖縄がそれぞれ中心)を紹介していた。
ブローデルも『地中海』(第一巻邦訳p281)で同種の地図を採用していたが、『歴史序説』が念頭にあったのかも知れない(『地中海』はイスラムの扱いが通奏低音になっている)。

参考画像:

http://www.esri.com/news/arcnews/summer07articles/what-historians-want.html
こうした地図を見ると交易や当事者の世界観がわかりやすい。

さて、イブン=ハルドゥーンは同じ『歴史序説』(岩波文庫第一巻p440,442)で王朝は三世代120年以上は存続しないと述べている。
これは柄谷行人がウォーラーステインの影響で述べた120年周期説(注*)と奇妙に一致する。
柄谷は産業資本から金融資本、あるいは自由主義から帝国主義への移行を述べているので、国家が王朝のように三世代で徐々に堕落するという話をしている訳ではないが、興味深い一致だ。

『長い20世紀』の著者、ジョバンニ・アリギ(前述の濱下武志とも共同研究をしている)は、ブローデルの見解を引き継ぎ、システム周期は徐々に短くなる傾向があると言っているが、どうだろうか?
柄谷の説は人間の寿命を固定する意味で完全グラフ、理想的な状態を想定し、アリギは現状を追認しているだけかも知れない。

*注
以下メモです。

近代世界システムの歴史的段階 (2009.03.28長池講義レジュメ改変+メモ)
_______________________________________
      |1750ー |1810ー|1870ー|1930ー |1990ー 
      |1810  |1870 |1930 |1990  |      
______|______|_____|_____|______|______
世界資本主義|後期重商主義|自由主義 |帝国主義 |後期資本主義|新自由主義 
資本    |商人資本  |産業資本 |金融資本 |国家独占資本|多国籍資本 
世界商品  |繊維産業  |軽工業  |重工業  |耐久消費財 |情報  
______|______|_____|_____|______|______
国家    |絶対主義王権|国民国家 |帝国主義 |福祉国家  |地域主義
覇権国家  |      |英国   |     |米国    |   
______|______|_____|_____|______|______
傾向    |帝国主義的 |自由主義的|帝国主義的|自由主義的 |帝国主義的
______|______|_____|_____|______|______
反システム運動       1848        1968
世界大戦               1914           2034???

ヘゲモニー国家、アリギ説:
       イギリス130年     アメリカ100年          東アジア?(日本→中国?)
       (1740ー1870)  (1870−1930−1970)  

ジェノヴァ体制約220年
(1340?ー1560?)
オランダ180年
(1560ー1740) →アリギ説でも柄谷説でも金融支配はその後も続く。


上記図は「あっと」0号p7の図「世界資本主義の段階」とほぼ同じ( 順序を多少入れ替えた)。
「創刊50年朝日ジャーナル」p29でも同じ図が採録された。
定本第五巻p52に傾向とヘゲモニー国家のない初期バージョン(「世界資本主義の諸段階」)あり。
定本第三巻p412にも世界資本主義の諸段階の解説がある。

「キャピタル」「ステート」を別枠にした。
さらに「傾向」を「ネーション」として別枠にしたが、ベネディクト・アンダーソンの説とは逆にむしろウォーラーステインのいう「反システム運動」こそが「ネーション」にあたると言えよう。

自由主義(的)、帝国主義(的)の二項の反復は、一国が覇権をとった時期と、複数の国家が争う時期が反復することを示す(「国家と資本ー反復的構造は世界的規模で存在する」「創刊50年朝日ジャーナル」所収に詳しい)。

ちなみに上記図の書式を元に戻した上で転置すると、
____________________________________
       |世界資本主義|傾向  |覇権|資本  |世界商品 |国家 
______|______|____|__|____|_____|____
1750-1810|後期重商主義|帝国主義|  |商人資本|繊維産業 |絶対主義  
1810-1870|自由主義  |自由主義|英国|産業資本|軽工業  |国民国家  
1870-1930|帝国主義  |帝国主義|  |金融資本|重工業  |帝国主義
1930-1990|後期資本主義|自由主義|米国|国家独占|耐久消費財|福祉国家  
1990-2050|新自由主義 |帝国主義|  |多国籍 |情報   |地域主義   
______|______|____|__|____|_____|____

M-C-M'商人、産業資本から、M-M'-M''金融資本への移行を説明するジョバンニ・アリギ(『長い20世紀』)説ではシステムの周期(体制支配から能力限界へいたる期間の後も金融支配は続く)が短くなる傾向にあると言うが、妥当か?

以下、体制支配から能力限界へいたる期間(その後も金融支配は続く)についてのアリギの説のまとめ及び『長い20世紀』で紹介された図(p339)。

ジェノヴァ体制約220年(1340?ー1560?)
オランダ    180年(1560ー1740) 1740に移行開始
イギリス    130年(1740ー1870)
アメリカ    100年(1870−1930−1970)

(アリギ『長い20世紀』p342より。優位から成熟までの所要時間は減少傾向にある。)

『長い20世紀』(p339)で紹介された図(Sは予兆的危機、Tは終末的危機)↓
a0024841_1412079.jpg

左右のヘゲモニー国家の交差している期間が柄谷の言う「帝国主義的」な複数国家の覇権争いの時期にあたる。

追記、世界システム(経済/帝国)メモ:

世界経済  
 ジェノヴァ     オランダ      アメリカ  (香港) 東アジア? 日本  
 ヴェネツィア         イギリス       (シンガポール)    中国?    

世界帝国 
 モンゴル
トルコ  スペイン ロシア  フランス  ドイツ               中国?
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by yojisekimoto | 2009-04-15 00:48 | 歴史

プルードン、阿修羅像、啄木

上野の西洋美術館の研究資料センターで、以下のクールベの描いたプルードン像の資料を入手した。
Bulletin du Laboratoire du Musée du Louvre no.4 p.31 MARTINE ECALE: 'A propos du portrait de Proudhon 'より
この絵は改変する前の元のバージョン。完成形では消された夫人の姿が映っている。
(掲載論文では以下のように2つのバージョンが比較されている。↓)
a0024841_17839.jpg

その後、プルードン夫人の肖像Portrait de Madame Euphrasie Proudhonは、別途描かれた。
a0024841_21204112.jpg

詳しくは後日紹介したい。

さて、上野へ行ったついでに阿修羅展にも行って来た。黒澤明が『夢』の1エピソードとして、阿修羅像が暴れる話を考えていたことを思い出した。 (『黒澤明全画集』より)
詳しいストーリーはわからないが「坊主丸儲け」というセリフでこの物語は終わるはずだったそうだ。

さらに上野駅の15番線には啄木の歌碑があったので写真に撮って来た。


啄木は先の長池講義でも政治意識を持った文学者として例外的に名前が挙っていた。
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by yojisekimoto | 2009-04-03 16:44 | プルードン