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サッカーの黄金律「走れなくなったときは死ぬときだ」(6/4マルタ戦を見て)

基本的に今の日本サッカー代表チームの中盤はパサーばかりで受け手がいないので連動性がない。ドイツ戦では高原(ドイツ戦では彼は特注マウスピースをはめていたそうだが力が入りやすいのでこれはおすすめだ)が楔となるポストプレーのために動いていたが、マルタ戦ではフォワードが中盤の選手のためにスペースを作ろうとしていない。
そもそも中盤の選手が自力でなんとかしなくてはならない。中村はもっと無駄走りをするべきであろう。こぼれ球を待つ選手ばかりではゲームが動くはずがないのだ。藤田のような90分間走り続ける選手や、日本人で世界に唯一通用するドリブラーである松井がいないのが痛い。
中途半端にテクニックがあるばかりに勘違いをしている。
ブラジルよりテクニックがないのにブラジルより楽に勝とうとしているのだ。そううまく行くはずがないし、サッカーの神様(ジーコではない)がそれを許すはずがない。
そして、中盤とは違い、フォワードには逆に久保のような動かない選手がいた方がよい。
二列目の選手のためのスペースが生まれるからだ。

多分、中盤の選手はどう動いていいのかわからないのだ。
しかしその法則は意外に簡単である。
カウンターサッカー以外は以下の動きでよい。

1、味方がボールを持ったら相手ゴールに向かって走る。
2、敵がボールを持ったら敵にプレッシャーをかけるためにボールに向かって走る。

パッと集まり、パッと飛び散るイメージだ。
三角形をつくる動き(これは上記1,2以外の停滞時の選択肢)すら出来ない今の日本代表は日本を代表しているとは言えない。
一度練習でフットサルでもやってみた方がいいだろう。

「走れなくなったときは死ぬときだ」(『七人の侍』より)。これがサッカーの黄金律である。

相手のワントップの攻撃に流れの中で対応するためのポジションチェンジ、あるいはフォワードに潰れ役になってもらった上で中田がフォワードのポジションについたりする攻守二種類のポジションチェンジについて書きたかったのだが、課題はそれ以下のところにあるのが残念だ。

サントスが抜けた後の左サイドのポジションチェンジ(小野や中村が次々攻め込んだ)と、宮本がラインを上げ、ラインをコンパクトにした時はいいサッカーが出来る(逆にフオアードは相手のラインを下げるように動くことが重要)、それだけを確認できたのが収穫だろうか。

追記:
その後、まず走らなくては、という試合後の中田の同様の指摘をしたコメントやオシムの発言があったようなので上記の問題提議はひとまず置いておきたい。
それよりも、先ほどオーストラリア対オランダの試合を見たが、解説者のオランダ寄りの発言とは逆に、オーストラリアは完璧な仕上がりを見せていると思う。
ラインの上げ下げ、プレスの掛け方、コンパクトサッカー(縦はコンパクトに、横は互いに距離を維持する。こうすると結果的に相手よりも走らなくてすむ)にまったくブレがなく脅威だ。
日本より技術はないが、それでもプレッシャーをかけられた日本の方がミスをするのは目に見えている。日本は4バックで守るべきだろうし、攻撃に関しては日本にはドリブラーが必要だと思う。ディフェンス陣をワンタッチプレーで細かく左右に揺さぶれば勝ち目はある。
ヒディングが韓国を率いたときのような効果的なポジションチェンジ(上下のポジションチェンジなど、オーストラリアもやらないわけではない)がないのが唯一の明るい材料だ。
サントスの背後からアーリークロスが上げられ、宮本が狙われるだろうが、ジーコジャパンには攻撃的なサッカーを貫いてほしい。
by yojisekimoto | 2006-06-08 22:05


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