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自由連想(free association)

フロイトは初期の神経学的論考『失語論』の中で人間の認識機能を対象連合と語連合とに分けている(平凡社p131に「語表象の心理学的図式」が掲載されている)。
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対象連合はいわゆる五感すべてを含み、他の感覚へも開かれている。ここでは視覚が一番強い。
語連合は言語機能全般を含み、閉じたシステムである。ここでは音声が優位となっている。
両連合は末端において触れ合っているということだが、これは実践の中で使い分けられているということだろう。

ここで対象連合は右脳、語連合は左脳、ということも出来るだろう。
ドゥルーズは対象連合の中で線を引き、デリダは語連合の中で音声中心主義に逆らったということも言えるのではないか?
ヒュームらイギリス経験主義の流れにあるミルの論理学の影響を受けた初期フロイトの可能性は隠されたままだと思う。

追記:
自由連想(free association)という方法は、それなりの理論的バックボーンがあったからこそ出来る治療法だと言うことができる。
by yojisekimoto | 2007-06-14 13:28


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