スピノザは、『エチカ』では無限について、また少し別の説明をしている。
『エチカ』に出てくる最初の図(第1部定理15備考より)では、2本の線が無限に延びるとしたら、BとCのあいだと、既存の線と2種類の無限が外在的に存在してしまい、おかしいと説く。

次の図(第2部定理8備考より)は任意の線であるDとEの矩形*は無限に存在し得ると説く。こちらでは内在的無限の合理性を説明している。
これらは、「神はすべてのものの内在的原因であって、超越的原因ではない」(1:18)という神の説明に関係しており、従来のキリスト教における神の説明との違いは明白である。
二つの図が対になっていることは、記号が順列されていることからも容易にわかる。
*ユークリッド(3:35)が基礎づけとしてある。
http://mis.edu.yamaguchi-u.ac.jp/kyoukan/watanabe/elements/book3/proposition/proposition3-35.htm