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ライプニッツの二進法

先日ライプニッツのモナドロジーの図解を紹介したが、http://yojiseki.exblog.jp/7296617/
今度はライプニッツ自身による図解を紹介したい。
ライプニッツの二進法_a0024841_14312680.jpg

ライプニッツ著作集8(p189)より

これはライプニッツ研究者の中でもどう扱っていいのか意見の分かれる書簡(デ・ボス宛書簡)にある図だ。
しかし、ここから二進法がライプニッツの基本的な考え方の形式としてあったことがわかる(易経への関心は単なるキッチュではなかった)。
先日紹介した図は片方の側だけ二進法が詳細に展開したが、本来は引用どちらの側も無限*に分割され得るのだ。

スピノザと違うのは属性の扱いだが、ライプニッツは属性を中間領域として保留しているようだ**。むろん微分の発見者として、その無限というより多様性の認識はスピノザよりも精緻であったと言える。ただし、全体に奉仕する個体という解釈を許すという点で危険があるだろう。

ライプニッツの今日的位置づけとしては、ハイデガーがスピノザを敬遠してライプニッツを論じたこと、チョムスキーの生成文法の原型がライプニッツにあるということ、論理学への功績がゲーデル、ラッセルらへの影響として多大であるということは強調するべきだろう。著作集第9巻(p361)にはホーキングの宇宙論を思わせる図もあって驚いた***、、、

注:

厳密には無限には三種類あるという(『ライプニッツ術』p65)。

**
「様態でないものは実体的と言うことができます。(略)また、様態でないような属性的偶有性があるのかどうか、私にはわかりません。」(著作集9巻p187デ・ボス宛書簡より)

デカルトは属性を様態に、スピノザは属性を神の実体に帰属させたが、ライプニッツは態度を保留している。ただし、あえて言えば若干スピノザよりではある。スピノザとライプニッツの類似に関してはドゥルーズの『スピノザと表現の問題』が詳しい。

***
ライプニッツの二進法_a0024841_14412388.gif

http://www.newtonproject.sussex.ac.uk/texts/viewtext.php?id=THEM00234&mode=normalized
(↑間接的な論敵ニュートンのアーカイブ?より。線分ABという宇宙の最初の状態以前を概念的に想定しうるという説明。そういえばデータベースという考え方もライプニッツが先駆だ。)


追記:
以下はライプニッツがデザインしたコインの下絵
ライプニッツの二進法_a0024841_21221549.gif

by yojisekimoto | 2008-07-21 14:35 | ライプニッツ


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