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パーソンズと柄谷行人:まとめ

以下、以前の書き込みをまとめたものです。

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『人間の条件パラダイム―行為理論と人間の条件第四部 』(p264)富永健一作製の図↓
(AGILではなくLIGA図式になっている。)
http://pds.exblog.jp/pds/1/200712/18/41/a0024841_102315.jpg

         _______________
         | III     |社会的   |
         | 信託システム | 共同体IIi |
         |ーーーーーー-+ーーーーーー|  社会システム
         | IIa経済   |政治IIg  |
         |______|______|                       
      _________   ↑
      | IL文化システム | 社会システムIi|
      |ーーーーーーーー+ーーーーーーーー|  行為システム
      | IA行動システム | パーソナリティ|
      |         |  システムIG |
      |________|________|               
_____________   ↑
|Lテリックシステム   |  行為システムI |
|ーーーーーーーー ーーー+ーーーーーーーーーー|   生命システム
|A物理化学システム   |有機体システムG  |
|________ ___|__________|

 社会システム/行為システム/生命システムの関係

以下は基本AGILシステム図。
__________________________________
|              |                 |
|  L Latency  潜在性   |    Integration 統合 I       |
|ーーーーーーーーーーーーーー+ーーーーーーーーーーーーーーーーー|
|              |                 |
|  A Adaptation 適応   |   Goal Attainment 目標   G |
|______________|_________________|

柄谷行人の4つの交換図はパーソンズの社会システムに対応している。

>         _______________
>          |III      |社会的   |
>         | 信託システム| 共同体IIi  |
>         |ーーーーーー-+ーーーーーー|  社会システム
>         | IIa経済   |政治IIg   |
>         |______|______ |  

  人間的×   |   ○
契       |
約 ステート  |  ネーション
×g       |     i
        |
________|________
  キャピタル |  アソシエーション
○ a       |  l
        |
柄谷行人の交換図↑はlとgがパーソンズと逆。igal図式と呼べる。パーソンズの場合、契約の有無ではなくmessage/codeで分けられる。)


追記:
パーソンズによれば、LIGA図式にはそれぞれのレベルに思想家が対応している。
カント、フロイト、マルクス、デュルケムの位置づけが以下のようになされている。

社会システム→ マルクス
行為システム→ デュルケム(=文化システム)、フロイト(=パーソナリティシステム)
生命システム→ カント(第一批判=物理化学システム、第二批判=行為システム、第三批判=有機体システム)

http://pds.exblog.jp/pds/1/200712/29/41/a0024841_028022.jpg

(追記:普通ならウェーバーはマルクスと並べられるだろうが、パーソンズはカントとつなげている。)

追記:
その後、パーソンズのテリックシステムはカントが遺稿(『判断力批判』ではない)で扱ったスピノザの哲学が対応すると考えるようになった。また、生命システム全体をスピノザ、テリックシステムをライプニッツ及び論理学と考えるとカント哲学との整合性はより高くなると思う。

柄谷の交換図を規準にすると、

              |        |ステート| ネーション
              | フロイト   |____|_____
              |        |    |
              |        |キャピタ| アソシエーション
 G判断力批判        |___I 実践理性批判_ル_|____
              |        |
              |        |
              |        | デュルケム/ウェーバー
              |        |
______________|________________________
              |
              |
              |
              |
 A純粋理性批判       |   L スピノザ
              |
              |
              |

カントを規準にすると以下(略語のみ)、

スピノザ  | 純理
      |
______|____
デュル|  |
__実理__| 判断力 
ア キ|フロ|
ネ ス|イト|


追記の追記:

またまた一般の人には何のことか判らないだろうが、柄谷四つの交換図をさらに分節化してみた。

人格:
      なし          あり
                              契
                              約 
    |     |原   |     |    
アジア的| 氏族的 |父殺し |自然状態 |    
    |     |(儀礼)  |      |
____B_____ |____A_____ |   な
    |     |    |     |   し
古典古代| 封建的 |贈与  |トーテム |
的(農奴制)      |    |     |
____|_____|____|______
    |     |    |     |
独占資本|ワーコレ | 原理 | イベント|
    |     |くじ引き| HP   |
____C_____ |____D_____ |   あ
    |     |    |     |   り
株式会社| 協同組合|地域通貨|SNS   |
    |信用組合 |    |     |


先日長池講義で柄谷行人はエディプスコンプレックスによって、国家(B)またはアソシエーション(D)を共同体(A)の側から説明したようだが(「at」第14号参照)、フロイト自体が国家と家族をアナロジーで説明しているので、柄谷の説明を共同体(A)を分節化したものと解釈しても間違いではないと思う。

ちなみにアソシエーション(D)におけるSNSはトーテムに対応し、さらにその中の地域系/関心系/階層系は現代における各自のトーテムということになる。

イベント、HPは不特定多数に無条件で開かれる。
by yojisekimoto | 2008-12-21 14:19 | パーソンズ


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