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フィンランド学習理論

フィンランド学習理論はエンゲストロームの「活動システム」論や「拡張しゆく学習(expanding learning)」論が土台にあるようだ(『競争しなくても世界一 フィンランドの教育』福田誠治p.47より)。


簡単にいうと、知識をとりいれることを重視する旧ソ連のヴィゴツキーらの「内化理論」と違い、知識を社会的に活用するなかで展開されるものととらえ、さらに活用する主体の能力を広げていくというものだ(マイケル・ポラニー*の暗黙知が参照され得る)。リテラシーという言葉があてはまる。


「内化理論」

   主体
   ___
Aー|→Aー|→A
  |___|

上記は従来のモデルだが、以下のようになる。
   ||
   \/

「拡張しゆく学習(expanding learning)」
   ___
  | B←|→B
  | ↑ |
  | ↓ |
A←|→A |
  |___|
     社会的脈略  


また、問題に対する正解を連想のネットワークに対応させ、ひとつに限定しないということも言える**。

従来は、

問題◉ →正解◯

だが、以下のようになる。
   ||
   \/

    ◯  
  ◯ | ◯
   \|/ 
 ◯ーー◉ーー◯
   /|\ 
  ◯ | ◯
    ◯

あるいはさらに、

   /◯\ 
  ◯ | ◯
 | \|/ |
 ◯ーー◉ーー◯
 | /|\ |
  ◯ | ◯
   \◯/

とも発展される。

テレビで見たいくつかの教育事例(15日にフジTVで放送された虐待の子供を受け入れる寺の住職が印象に残ったし、子供たちの30人31脚による競争を扱ったバラエティー特番も印象に残った)を見ると日本もそれほど悲観することはないだろうが、肝心の親や教師間の教育理論を含めた情報共有等が遅れているのが実情だろう。
情報共有等は今すぐWEB上でもできることが多いので改善策を望みたい。

注*



ポラニーがさらに参照したレヴィ・ブリュールによる「未開部族の原始的精神機能」モデル↑は、理念的にはハイデガーモデル↓にもタオのモデルにも似ている。


    ↓メタレベル(存在)
       _____
      (  __ )↑論理形式の産出 
       )(  )|                   
      /↓ \//___実存論的構造(2レベルの媒介)
     /規定 //  
    /  _| |\ ↑
   / _/   | \
  /_/______\_\オブジェクトレベル(存在者)
 //   ☆現存在  \_\
(○ (メタレベルへの入り口))
 \ ○__○____○___/

○=客体的存在者






注**
以下のように個人(左)から社会=チーム(右)へと学習のモデルは拡大し得る。

    解決策          解決策
     /\           /\
    /  \         /  \
   / 個人 \       /    \
主体/______\対象 主体/______\対象
              /\      /\
             /  \    /  \
            /    \  /    \
           /______\/______\
         ルール      チーム      分業

(暗黙知は経験によるプロセスを重要視したもので無意識ということではないらしい。また、バルサのサッカー教育理論と同じでフラクタルなモデルを元にした思考が見られる。セミラティスな思考回路とも言える。)
by yojisekimoto | 2009-12-16 12:13 | 研究


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